【韓流20周年企画-歌手BoA(ボア)編】2022年は、日韓同時開催が話題となったFIFAサッカーワールドカップから20年を迎える年となる。振り返ると日本の韓流ブームの歩みも、同じようなタイミングだったのではないだろうか・・。そんな時代に、日本でも人気を博した歌手BoA(ボア)の活躍を振り返る。
BTS(防弾少年団)の日本ベストアルバム『BTS, THE BEST』が、1月6日付けのオリコン週間アルバムランキングの最新チャートで、累積販売量100万2000枚を記録したのは記憶に新しい。
アルバムでミリオンを達成したのは、海外アーティストとしては史上14組目、令和に入ってからは初のことで大きな話題となった。
しかし約16年前、これをやってのけた韓国のアーティストがいるのをご存じだろうか。現在も積極的に活動を繰り広げているBoA(ボア)だ。2005年5月30日付けのチャートで『BEST OF SOUL』がミリオンヒット、大きな注目を浴びていた。
また2000年、13歳の時に韓国で、2001年に日本でデビューしたのを考えると、あっという間に人気を獲得していったことが分かるだろう。2000年代序盤の彼女は、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いだった。
それは2002年から顕著に現れはじめ、4thシングル『LISTEN TO MY HEART』(2002年1月17日発売)で知名度を上げた彼女は、1stアルバム『LISTEN TO MY HEART』(2002年3月13日発売)で、オリコンチャート1位を獲得。この快挙に、韓国のテレビ局であるMBCのニュース番組は、これをトップニュースとして大々的に取り上げ、韓国は祝福ムードに包まれた。
今でこそ、多くのK-POPアーティストがオリコンランキングに名を連ねるようになったが、当時はまだ誰1人としておらず、BoAが韓国人として初めてその歴史に名を刻むことに。
また同年の12月には、年末の各種音楽番組に出演するなど、日本で歌手としての地位を築きつつあった。まだ少女だったにも関わらず、ダンスとボーカルの実力の高さが高い評価を受けていたのを覚えている人も多いのではないだろうか。
そして、2003年の2ndアルバム『VALENTI』(1月29日発売)も、オリコンランキング首位を獲得。この頃には彼女を知らない人はいなかったと言っても過言ではないほど有名な存在になっていた。
以降の彼女の活躍は語るまでもなく、最終的には2008年の6thアルバム『THE FACE』(2月27日発売)まで、オリジナルアルバムは6作連続で首位に君臨するという、驚くべき記録を残している。その後2009年に全米デビューを果たし、活動の場をアジアから世界へと広げていった。
こうして輝かしい功績を残したBoA。近年BTSをはじめ、TWICE(トゥワイス)やNCT DREAM(エヌシーティードリーム)など、様々なアイドルが日本を含め世界各国で活躍するようになったが、その土台を作ったのが彼女だと言われている。
それだけに、彼女を「K-POPそのものだ」と評価する声もあり、韓国の音楽文化を世界に発信するのに大きく貢献した先駆者として位置付けられている。
BTSがBoAのオリコン記録(K-POPアーティストのアルバム販売高)を更新するまでかかった時間はなんと16年。
振り返ると、日本でBoAがデビューしたのは彼女が14歳の時だった。たった1人の少女が成し遂げた偉業に、改めて驚かされるばかりだ。
(構成:西谷瀬里)
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