K-POP女性アイドルに対する’性的揶揄い’問題は、今に始まったことではない。しかし、問題への認識はあっても解決への議論や努力が足りないとの指摘も多くあがっている。
K-POP女性アイドルが好きなファンには、様々な’好きになった理由’がある。
はつらつとした可愛さが持ち味の子を挙げるファンもいれば、歌やパフォーマンスが気に入ったというファンもいる。
中には、抜群なスタイルから醸し出ている’大人の色気’を理由にするファンも少なくなく、時には女性アイドルに対する侮辱に当たる言動をためらいもなく行う。

IZ*ONE ファンミーティングに集まった多くのファン(画像出典:Twitter)
韓国で、そのような’侮辱’がよく見られるコミュニティーサイトの一つが’日刊ベスト(일간베스트)’で、略して’日ベ(イルベ)’である。
ユーザーの匿名参加(投稿、写真や動画掲載)により、運営されるイルベは以下のような特徴を持っている。
- 男性ユーザーが絶対多数
- アイドルヲタクやゲームヲタクが多い
- 現政権に批判的で保守的
- 韓国国内の居住している外国人に排他的
- 女性を軽蔑したり性的対象としか考えない傾向が強い
イルベでは、日常的に女性アイドルに対する’性的な揶揄’が行われているが、中でも近年急速にファン層を増やしているIZ*ONEメンバーをターゲットにした言動が目立つ。
3月2日に掲載されたスレッド(現在削除されている)には、特定メンバーに対して露骨な内容が盛り込まれ、見た人の眉をひそめさせた。
IZ*ONEメンバーAは〇〇だから
当スレッドの内容を’ありのまま’紹介することは難しい。
「メンバーAは〇〇だから」と題されたスレッドは、メンバーAの写真とともに、1行の文章が載っており、多数のコメントも付けられていた。
コメントの内容も、相当’性的な’ものであり、残念ながらメンバーへの性的な品評はとどまることを知らない。
醜悪な男の性的な想像力は、ありもしない事実も作ってしまう。当スレッドには「メンバーBのほうが〇〇」といった具合にメンバーへの’性的侮辱’はエスカレートしていた。
自浄への努力が必要なコミュニティーサイト
該当スレッドは3月4日に削除された。
スレッド主が、自主削除をしたのか、サイト運営者により削除されたのかは不明だ。
イルベのようなコミュニティーサイトの自浄能力は絶え間なく問われてきた。
しかし現時点では、サイト運営側の自浄努力は不足しているとの声が多い。サイト運営側からすると’汚れ’こそ、それを求める人を集められるリソースになるからだ。
ファンからは、芸能人の所属事務所の強力なアクションを注文する声もある。
アイドルという’商品’を貶す行為は、メンバー個人に対しては名用毀損にあたるが、所属事務所に対しては’業務妨害’や’信用毀損’になる可能性が高い。
しかし、所属事務所の対応が不十分であるとの指摘もある。何故所属事務所は消極的にならざるを得ないのか。
彼らは大口のお客様だから
イルベで活動する人の中では、所謂’アイドルヲタク’が多く、所属事務所の’お客様属性’からすると、アイドルの有料会員であり、CDやグッズの大量購買者が多数を占めていると思われる。
即ち’大口のお客様’である。
使うのはお金だけではない。
彼らは、音楽番組やイベントにも参加し、高性能カメラで写真を撮りSNSで広めるなど、アイドル人気の後押し役も自ら進んで引き受ける。
K-POP専門家の話によると、彼らの’後押し’がアイドル人気を牽引すると言っても過言ではない。
実際にEXIDの’위아래(UP&DOWN)’の大ヒットも、そういった’後押し役’のヲタクの一助が大きかったと言われている。
そんなロイヤルティ(Loyalty)の高いユーザーに対し、所属事務所は自浄を促すことが難しいかも知れない。
ヲタクの機嫌を損ねてはならないもう一つの理由
過去イルベでは、特定の芸能人に対して’殺害予告’がなされたことがある。
2017年TWICEのメンバー・ミナに対する’殺害予告’や’塩酸テロ予告’もイルベでなされたのは記憶に新しい。
当時JYPエンターテインメントの強硬対応(警察に通報、警護人力の追加配置)により、事件にならずに済んだが、ファンには大きな衝撃を与えた。
アイドルの所属事務所は、このような’悪質ないたずら’により莫大な費用損失や機会損失を被らざるを得ない立場である。
そのため、悪質なヲタクを積極的に退治するよりは’かかわらないこと’や’機嫌を損ねないこと’といった消極的な対応を取る傾向が強いのかも知れない。
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昨年12月、韓国大統領府のホームページには「一部の男子ヲタクコミュニティーサイトに対する捜査を促す」という請願が掲載された。
同請願を掲載したネットユーザーは「女性アイドルに対する性的な侮辱が度を超えた。該当サイトを直ちに捜査しろ」という請願の趣旨を明らかにした。
同請願は韓国国内で話題となり、42,000件もの同意を集めた。
しかし’問題’という認識は広まっていても、それをいかにして解決するかという社会的な議論はなされていなければ、所属事務所も具体性のある対策を出していない。
韓国の女性社会専門家は「若い女性たちが歌手になりたいという気持ちから志願してアイドルになるが、性的対象になることについては、何の教育も受けていない。所属事務所がより積極的に教育を行い、保護しなければならないのに、むしろ性の商品化に一役買っているのではないかと思う。 所属事務所のアイドルを保護するシステムを作る必要がある」と指摘した。
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