6月スタートの話題のドラマ、JTBC『キング・ザ・ランド』(左)と、tvN『生まれ変わってもよろしく(邦題)』(画像出典：JTBC/tvN)

6月に入ってから、韓国では、新しいドラマの放送が続々と始まっている。

早くも話題となっているのは、キム・テリ主演の『悪鬼(SBS)』、2PM(ツーピーエム)ジュノ＆少女時代(SNSD)ユナの『キング・ザ・ランド(JTBC)』、キム・ミョンス(INFINITE エル)＆チェ・ジニョクの『ナンバーズ：ビルの森の監視者たち(MBC)』、アン・ボヒョンの『生まれ変わってもよろしく(邦題/tvN)』など。

実はこれら話題作は、週末の“金土”もしくは“土日”の夜に放送されているドラマばかり。つまり、今韓国で人気を集めているのは、ほぼ“週末ドラマ”なのである。

しかし、週末ドラマの人気は、今に始まったことではない。

ここで、今年(2023年)上半期に韓国で放送されたドラマを振り返ってみよう。

まずヒット作といえば、『代理店(JTBC/土日)』、『離婚弁護士シン・ソンハン(JTBC/土日)』、『医師チャ・ジョンスク(JTBC/土日)』、『模範タクシー2(SBS/金土)』、『浪漫ドクター キム・サブ3(SBS/金土)』、『イルタ・スキャンダル(tvN/土日)』などが、記憶に新しい。実はこれらは全て、週末ドラマである。

一方で、『ブレインズ ～頭脳共助～(邦題/KBS2/月火)』、『青春超壁(tvN/月火)』、『聖なるアイドル(tvN/水木)』、『スティーラー：七つの朝鮮通宝(tvN/水木)』など、スター俳優を起用したけれども、残念ながら不振に終わってしまったドラマは、“月火”、“水木”の平日に放送されていた。

今年上半期にヒットしたテレビドラマ、JTBC『医師チャ・ジョンスク』とtvN『イルタ・スキャンダル 〜恋は特訓コースで〜(邦題)』(画像出典：JTBC/tvN)

この状況から、韓国では今、平日にドラマを見ない風潮が高まっていることが窺える。

一日の中で、テレビ画面よりも、スマホ画面を見ている時間が圧倒的に多い今、帰宅後にとりあえずテレビつけるといった行動や、何かをしながらでも、当たり前のようにテレビをつけておく習慣自体が少なくなったと考えられる。

また最近の韓国ドラマは、クオリティーがさらにアップし、どれもウェルメイドドラマであるため、巧みな構成や演出がされた良質なドラマは、時間に余裕のある“週末の楽しみ”として定着しつつある。

広告収入が減っているテレビ局側も、高い制作費をかけても、なかなか高い視聴率を得られない平日ドラマの編成を暫定的に中断したり、低予算のドラマを量産するような対応を始めた。

となると、「面白いドラマは週末に集中している」といった状況は当然のこと。

今後もますます週末ドラマが強くなっていくことが予想される。

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