- トップスターといえども一度くらいは困難を経験、それを乗り越え現在の地位を手に入れている。
- 壁にぶつかったからこそ成長し、さらに輝きを増した韓国芸能人は多い。
- そこで本記事では、そんな“成長痛”のような痛みを味わいながらも、見事韓国芸能界の頂点に君臨しているキム・スヒョンのエピソードをご紹介。

俳優のキム・スヒョン(写真提供:ⓒ TOPSTAR NEWS)
韓ドラ界のトップスターといえども、誰でも一度くらいは心が折れそうな経験をしているものだ。
華やかな活躍ぶりからは、苦労とはほど遠い芸能人生を歩んできたかのように見えるが、順風満帆にはいかないのが世の常。
順調かと思いきや視聴率の低迷や、スキャンダル、事件や事故に巻き込まれることも。男性芸能人の場合は入隊を機に芸能活動に空白期間が生じ、その後の人気に影響を与えるケースが。
成長過程で生じる“成長痛”のように、痛みを経験しながらもそれを乗り越えステップアップ、現在の輝かしい地位を手にした役者が少なくない。
そこでDanmee(ダンミ)では、韓国芸能界の頂点に君臨する裏にあった“スターの成長痛”にフォーカスする。
第1弾は、グローバル俳優キム・スヒョン。驚異的な人気を博していた彼に突如訪れた成長痛は、激しい痛みとともに芸能界で生き抜くたくましさをプレゼントした。
飛ぶ鳥を落とす勢いだったキム・スヒョン
『ドリームハイ』(KBS2/2011)で大ブレイク、『太陽を抱く月』(MBC/2012)でトップ俳優の仲間入りを果たし、『星から来たあなた』(SBS/2013)で一躍アジアのスターに踊り出たキム・スヒョン。

キム・スヒョンが一躍アジアのスターに踊り出た『星から来たあなた』(画像出典:SBS)
アイドル級の黄色い声援を浴びる対象となり、役者としての実力も高く評価され、社会現象を巻き起こすほどの人気を獲得。2011年~2014年頃の彼は、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いだった。
それはスクリーンでも同様。当時封切りされたキム・スヒョン主演の映画『シークレット・ミッション』(原題:隠密に偉大に/2013)は、なんと観客動員数600万人を記録。2013年に韓国で公開された映画のトップ5に入る好成績を残している。

大ヒットを記録した映画『シークレット・ミッション』((C)2013 michigan venture capital and mcmc ALL RIGHTS RESERVED.)
映画評論家は本作の演出を10点満点中4~5点だと酷評、大ヒットはキム・スヒョンの功績で彼のチケットパワーによるものだと評価したほどだった。
突如訪れた成長痛
まさに順風満帆という言葉がお似合いのキム・スヒョンだったが、2017年に予想だにしない成長痛を経験することに。
それは映画『リアル』(2017)でのこと、観客動員数は約47万人でまさかの大コケをしたのだ。

大コケした映画『リアル』(画像出典:CJエンターテインメント)
公開前には一時、“キム・スヒョン入隊前の最後の作品”として各メディアで大きく取り上げられ、f(x)のメンバー、ソルリさんが出演することでも大きな話題を呼んでいた本作。
蓋を開けてみるとファンも背を向けるほど興行に大失敗し、彼の輝かしいフィルモグラフィーに影を落とした。
その理由は、「未完なのでは?」という声が上がるほど理解に苦しむ難しいストーリーをはじめ、暴力や肌の露出を誇張した演出が物語への没入を妨げると酷評されるなど、全体的なクオリティーの低さが目立ったから。
涙したキム・スヒョン
その矢面に立たされたのがキム・スヒョン。彼の演技は高く評価されたものの、主役であることからマスコミ向け試写会で、本作に関する一切の辛辣な言葉を浴びることに。
また封切り後には、世間からも手厳しい批判の声が上がりはじめ、努力の末に作り上げた作品がこき下ろされることに耐え切れなかったのか入隊前の最後の試写会で俯き涙を流したのだった。
しかも、意見の違いにより監督が途中で交代した本作。新たに演出を務めることになったのが、キム・スヒョンのいとこにあたる人物であったことから、世間ではよくない憶測が広がり様々な議論が巻き起こっていた。
涙の理由を彼の所属事務所は撮影時の記憶が蘇ったためだと説明したが、一部の間では悔し涙だったのではないかと言われている。
しかもそれに加え、「入隊前にもう1作やりたかった」という彼の一言が、思わぬ事態に発展。
映画の成績不振を予想していたのか、公開前のインタビューでこう語ったところ「入隊を延期するつもりか!」と、入隊を渋っているとバッシングを受けることに。
以前より芸能人に対する兵役に敏感な韓国。役者という職業に誠実であるがために発した言葉だったようだが、キム・スヒョンの真意とは異なる形で受け止められてしまったのだった。
結局彼は批判や憶測、酷評を受ける中、国務に就いた。歯切れが悪く、後ろ髪を引かれるものだった。
しかし成長痛が彼をたくましくしたのだろうか、除隊後は『サイコだけど大丈夫』(tvN/2020)や『ある日~真実のベール』(邦題/coupang play/2021)など、再び華やかな活動を繰り広げている。
今年下半期にはtvNのロマンスドラマ「涙の女王」で視聴者を楽しませる予定で、すでにドラマファンから熱い視線が寄せられている。
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