抜群のエンターテインメント性!Netflixならではの韓国ドラマ「時代劇」10選

KBS『花郎〈ファラン〉』主演パク・ソジュン ©Danmee

世界最大級の動画配信サービスNetflix(ネットフリックス)は、日本でも多くの人に親しまれている。

オリジナル作品や話題の最新作目当てに加入し、韓国ドラマを楽しんでいるという人は多いのではないだろうか。

作品のジャンル問わず幅広く取り揃えられており、固定ファンのいる時代劇も華を添えている。現代劇に比べると数は少ないものの、本国はもちろん日本でも好評を得た存在感のある作品が目立つ。

骨太の史劇というよりは、スリラーやアクション、パニック、ロマンス、コメディーなどとうまく「+アルファ」を調和させたものがほとんど。時代劇に抵抗のある人でも比較的見やすいラインナップだ。

そこで本記事では、Netflixで配信中(2025年6月20日時点)のエンターテインメント性の高い時代劇を10作、近年のドラマに絞って紹介する。

(図)Danmee 「どの回も泣いたり笑ったり」日本ファンが選んだ1月~3月公開 No.1韓国ドラマはこれ!

キングダム (Netflix/2019)

『キングダム』は、朝鮮時代を背景に、奇妙な疫病が広がるなか、世子が民を救うために戦うサスペンス時代劇。ゾンビ×史劇の組み合わせが斬新なチュ・ジフン主演作だ。

時代劇の醍醐味である権力争いと、ゾンビとの激しいアクションシーンに加え、世子が困難を克服していく過程と成長も見どころ。映画のようなスケールと、ドラマならではの丁寧な心理描写の両方を楽しめる作品だ。

●キャスト:チュ・ジフン、ぺ・ドゥナ、リュ・スンリョン 他

還魂 (tvN/2022)

『還魂』は、架空の国を舞台に、魂を入れ替えることのできる還魂術によって運命を狂わされた青年と、殺し屋が出会ってはじまるファンタジーロマンス。本作をきっかけに人気と知名度が急上昇した俳優イ・ジェウク主演作だ。

主人公たちの成長と愛をベースに、華やかなアクションや予想外の展開で最後まで視聴者を惹きつけてやまない作品。2部構成で、シーズン1はチョン・ソミンが、シーズン2は、コ・ユンジョンがヒロインを務め、イ・ジェウクと息の合った演技を披露した。

●キャスト:イ・ジェウク、チョン・ソミン、ファン・ミンヒョン、ユ・ジュンサン、シン・スンホ 他

呑金/タングム (Netflix/2025)

『呑金/タングム』は、5月16日に公開された最新作。12年間行方不明だった朝鮮最大の商団の後継者が帰ってきて始まるイ・ジェウク&チョ・ボア主演のミステリーロマンスだ。

失踪の謎が物語の縦糸となり、切ないロマンスと三角関係、複雑に絡み合う権力争いが描かれている。時代劇の醍醐味をギュッと凝縮した見応えのある1作となっている。

●キャスト:イ・ジェウク、チョ・ボア、チョン・ガラム、オム・ジウォン、パク・ビョンウン 他

青春ウォルダム~運命を乗り越えて~ (tvN/2023)

『青春ウォルダム~運命を乗り越えて~』は、パク・ヒョンシク&チョン・ソニ主演のファンタジーロマンス。呪いに苦しむ世子と殺人の濡れ衣を着せられた名家の娘の物語だ。

推理と謎解きを軸に展開される緊張感溢れるストーリーと、淡く切ない恋物語が目を引く。男女の間に信頼が芽生え、徐々に人間的に成長していく様も大きな見どころとなっている。

●キャスト:パク・ヒョンシク、チョン・ソニ、ピョ・イェジン、ユン・ジョンソク、イ・テソン 他

哲仁王后~俺がクイーン!?~ (tvN/2020)

『哲仁王后~俺がクイーン!?~』は、現代を生きる男性の魂が、朝鮮時代の王妃の体に入り込んではじまるタイムスリップラブコメディー。韓国で最高視聴率17.3%を記録した人気作だ。

王妃は到底しないと思われるような破天荒かつ自由奔放な言動の数々で笑いを誘ったかと思えば、権力を巡って宮中で繰り広げられる暗闘を描くなど、シリアスとコメディーの塩梅が絶妙。王とのロマンスまで楽しめる新感覚の時代劇だ。

●キャスト:シン・ヘソン、キム・ジョンヒョン、ペ・ジョンオク、キム・テウ、ソル・イナ 他

王女ピョンガン 月が浮かぶ川 (KBS/2021)

『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』は、高句麗を背景に、国を守るために戦う刺客として生きてきた王女と純朴な青年の愛を描いたロマンス時代劇。現在『グッドボーイ』(JTBC/2025)で活躍中のキム・ソヒョン主演作だ。

運命的な愛と権力争いや陰謀など政治的要素の両方を満喫することのできる作品で、王女が自身の立場と愛の間で葛藤しながら強く生きる姿に感動せずにはいられない。

●キャスト:キム・ソヒョン、ナ・イヌ、イ・ジフン、チェ・ユファ、チャ・グァンス 他

シュルプ (tvN/2022)

『シュルプ』は、朝鮮時代の王妃が、息子を未来の王に育て上げるために子育てに日々奮闘する姿を描いた宮廷時代劇。映画を彷彿とさせる演出と、ブラックコメディー要素が物語を盛り上げる。

勉学に秀でた長男や、問題児の次男など、個性の強い5人の息子たちと、負けず嫌いの王妃を熱演したベテラン女優キム・ヘスのケミストリーが最大の視聴ポイント。王室教育戦争の行方から目が離せなくなるだろう。

●キャスト:キム・ヘス、キム・ヘスク、チェ・ウォニョン、ムン・サンミン、キム・ウィソン 他

花郎〈ファラン〉 (KBS/2016)

『花郎〈ファラン〉』は、新羅時代を舞台に、“花郎“として集まった若者たちの友情と愛、成長を描いた青春ロマンス。パク・ソジュンをはじめパク・ヒョンシク、V(ブイ/BTS)、ミンホ(SHINee)などイケメン俳優の共演が話題となった作品だ。

時代劇だが学園物を彷彿とさせるような側面が多く、史劇初心者でもとっつきやすいのが魅力。仲間との友情や登場人物の人間的成長、三角関係など、様々なエピソードで観る者を楽しませてくれる。

●キャスト:パク・ソジュン、コ・アラ、パク・ヒョンシク、チェ・ミンホ(SHINee)、V(BTS) 他

100日の郎君様 (tvN/2018)

『100日の郎君様』は、記憶を失った世子と婚期を逃した庶民が結婚することになり、100日間夫婦として生活する様子を描いたロマンス時代劇。ド・ギョンス(EXO)の史劇初挑戦作品だ。

記憶喪失の世子が繰り広げるクスっと笑わずにはいられない庶民体験やヒロインとの息の合った掛け合い、身分を超えた期間限定の恋物語、権力闘争と秘密など、緩急ある展開で観る者を楽しませる。単なるロマンスの枠を越え、人間的な温かさを感じさせるのも魅力だ。

●キャスト:ド・ギョンス(EXO)、ナム・ジヒョン、チョ・ソンハ、チョ・ハンチョル、オ・ヨナ 他

魅惑の人 (tvN/2024)

『魅惑の人』は、権力の争いと政治的ジレンマをベースに、復讐のために王を惑わそうとするが、逆に魅了されてしまった女性と王の物語を描いたロマンス時代劇。チョ・ジョンソク&シン・セギョン主演作だ。

史実に新たな解釈を加えるなど、想像力によって脚色されたストーリーのなかで、王とヒロインの運命の愛をドラマチックに描いている。単なるラブストーリーではなく政治的スリラーとの調和が物語をより一層盛り上げており、そこにどんでん返しがプラスされ、一度観はじめるとやめられない面白さがある。

●キャスト:チョ・ジョンソク、シン・セギョン、イ・シニョン、チェ・デフン、イ・ギュヒ 他

(ライター/西谷瀬里)