青土社から刊行されている、毎回様々な作家・ムーブメントを深く掘り下げる芸術総合誌『ユリイカ』の2023年3月号にて、最新作『別れる決⼼』がいよいよ公開を迎えるパク・チャヌク監督の特集が決定、2月27日(月)より発売される。
パク・チャヌク監督最新作『別れる決心』が2月17日(金)の全国公開を控え、芸術総合誌『ユリイカ』の2023年3月号にて、パク・チャヌク監督の特集が決定した。
監督を務めた『JSA(2000)』が、当時の韓国歴代国内興行収入を塗り替え大ヒット。
作・土屋ガロン、画・峰岸信明による日本の同名コミックを原作とする『オールド・ボーイ(2003)』は、第57回『カンヌ国際映画祭』にて韓国映画初となるグランプリを獲得、パク・チャヌクの名は一躍世界に知られるところとなった。
翌年に自ら設立した製作プロダクション『MOHOFilms』は、日本語の“模倣”にちなんで名づけられているという。
アカデミー賞® 韓国代表選出&カンヌ映画祭監督賞受賞
その後も、『親切なクムジャさん(2005)』(ヴェネツィア国際映画祭コンペティション部門出品)、『サイボーグでも大丈夫(2006)』(ベルリン国際映画祭コンペティション部門出品)と、テーマ性のある作品を世に送り出し、『渇き(2009)』で第62回『カンヌ国際映画祭』審査員賞を受賞。
そして初めての英語作品『イノセント・ガーデン(2013)』を発表し、同じく韓国出身のポン・ジュノ監督の初の英語作品『スノーピアサー(2013)』では製作を務めた。
前作の『お嬢さん(2016)』は、第69回『カンヌ国際映画祭』コンペティション部門上映だけでなく、第71回『英国アカデミー賞』で英語圏以外の作品賞を受賞。
世界中からの評価を得て、国際的な映画監督としての立場をさらに強固なものにした。
今回発売される特集号では、昨年末に最新作『別れる決⼼』のプロモーションで来日した際のインタビュー記事や、昔から愛読し影響を受けていると明かす『ぼのぼの』の著者・いがらしみきおによる漫画、旧知の仲である小島秀夫によるエッセイ、西森路代らによる論考などが収録されている。
1992年に『月は…太陽が見る夢』で商業デビューをしてからおよそ30年。パク・チャヌクはいま何を模倣しようとしているのか。
6年ぶりの新作『別れる決⼼』が、まもなく待望の日本公開を迎える今こそ、改めてパク・チャヌクの軌跡を辿る映画ファン垂涎、永久保存版の1冊だ。
ユリイカ 2023年3月号 特集=パク・チャヌク
定価:1,760円
発売日:2023年2月27日(月)
出版:青土社
目次(※各項目のタイトルは変更になる可能性がございます)
❖忘れられぬ人々
故旧哀傷・能村幸雄
中村 稔
❖物語を食べる
食べる女たちの自画像
赤坂憲雄
❖詩
FUTURE AGENDA[未来の議題アジェンダ]他二篇
高田怜央
❖今月の作品
西野いぶき・吉田譜雨・山内優花・五十嵐雨
選=大崎清夏
❖われ発見せり
いま、コスメが語りはじめる
マリコム
特集*パク・チャヌク──『JSA』『オールド・ボーイ』『お嬢さん』、そして『別れる決心』へ
❖インタビュー
愛と言葉の映像
イメ ージ
パク・チャヌク(聞き手・構成=崔盛旭[チェ・ソンウク]/訳=桑畑優香)
❖座談会
霧の中の映画監督
イ ・ヒャンジン×鈴木みのり×宮越里子
❖漫画
5秒前のパク・チャヌク
いがらしみきお
❖エッセイ
メジャー&マイナー
パク・チャヌク作品の受容と韓国社会の変遷
伊東順子
一線を越える
伊藤弘了
パク・チャヌク流ミステリ試論
『別れる決心』に至る成熟の作法
稲垣貴俊
知られざる短篇にみる彼のヒューマニティ
岸野令子
パク・チャヌクとの“別れない決心”
小島秀夫
踏みとどまって、作り続けていくということ
誠実なロマンチストへの身もふたもない愛と信頼、そして願望
ハン・トンヒョン
ボキボキに折られたその先
深緑野分
それは、私の知る、ある時期のLAでのパク・チャヌク監督
藤谷文子
出発する彼女たち
藤野可織
抵抗の転調
宮崎大祐
❖論考
グローバル韓国映画の最前線、パク・チャヌクの『別れる決心』を読む
イ ・ヒャンジン
『別れる決心』と『めまい』
両者は本当に似ているのか?
碓井みちこ
ケアの臨界点
『親切なクムジャさん』論
小川公代
紙屋牧子
断絶の連続
パク・チャヌク復讐三部作試論
木澤佐登志
共存不可能なるものたちの「共存」に向けて
「別れる決心」はいかにしてなされたのか?
北小路隆志
復讐は我のもの
パク・チャヌクの「復讐三部作」に関する考察
具珉婀[ク・ミナ]
パク・チャヌクのクィアな闘争
児玉美月
嘘をつく女
清水純子
植民地帝国の誤用とクィアな身体
新城郁夫
境界のものがたり
鈴木みのり
韓国映画史の流れの中で見る、パク・チャヌクの軌跡
鄭琮樺[チョン・ジョンファ](訳=加藤知恵)
『別れる決心』
問い直されるファム・ファタール
西森路代
トラウマの模倣と彫琢
『サイボーグでも大丈夫』
森年恵
「作り物」の矜持
『お嬢さん』の「ゴシック」的世界
鷲谷花
❖資料
パク・チャヌク主要作品解題
崔盛旭[チェ・ソンウク]
表紙・目次・扉……北岡誠吾
『別れる決心』
男が山頂から転落死した事件を追う刑事ヘジュン(パク・ヘイル扮)と、被害者の妻ソレ(タン・ウェイ扮)は捜査中に出会った。
取り調べが進む中で、お互いの視線は交差し、それぞれの胸に言葉にならない感情が湧き上がってくる。いつしか刑事ヘジュンはソレに惹かれ、彼女もまたへジュンに特別な想いを抱き始める。
やがて捜査の糸口が見つかり、事件は解決したかに思えた。しかし、それは相手への想いと疑惑が渦巻く“愛の迷路”のはじまりだった‥。
***
監督:パク・チャヌク
脚本:チョン・ソギョン、パク・チャヌク
出演:パク・ヘイル、タン・ウェイ、イ・ジョンヒョン、コ・ギョンピョ
提供:ハピネットファントム・スタジオ、WOWOW
配給:ハピネットファントム・スタジオ
原題:헤어질 결심|2022 年|韓国映画|シネマスコープ|上映時間:138 分|映画の区分:G
© 2022 CJ ENM Co., Ltd., MOHO FILM. ALL RIGHTS RESERVED
公式HP:https://happinet-phantom.com/wakare-movie/
公式twitter:https://twitter.com/wakare_movie
#別れる決心
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