- 韓国では、若者のテレビ離れなどの理由によりテレビドラマの視聴率低下が続いている。
- 今年は特に困難を極めているようで、錚錚たる役者陣が視聴率1桁台という散々な成績表を受け取った。
- 韓国ドラマ界の過酷さを物語った、トップスターたちの出演作とその視聴率を紹介する。
近年、韓国ではドラマの視聴率低下が続いている。
VOD(動画配信サービス)を利用する人が増え、テレビを見なくなってしまったのが大きな理由だ。
また、映画のようなスケールの作品が主流となりつつあるなかで、制作費の圧迫からテレビドラマの本数が減少、選択肢の多いVODに人が流れてしまうという構図に。
このため近年は視聴率1桁台の作品が増えており、面白いものを作ろうにも数字がとれない現状にテレビ業界は頭を悩ませている。
そんななか今年はさらに困難を極めているようで、韓国の芸能界を代表する錚錚たるトップスターたちが、低視聴率という惨めな成績表を受け取った。
そこで本記事では、韓国ドラマ界の過酷さを物語った役者陣の出演作とその視聴率を紹介する。
『幻想恋歌』 パク・ジフン
1人目は子役からアイドルを経て俳優として活躍するパク・ジフン。
『弱いヒーロー』(Wavve/2022)で高い演技力を披露し、役者としての可能性を示した彼だったが、今年1月に放送がスタートしたファンタジー時代劇『幻想恋歌』(KBS2/2024)は残念な結果に。
史劇で初めて主演を務め1人2役という難しい役にも挑戦するも、第1話の視聴率4.3%を超えることはできず、1%~2%台を行き来しながら2.3%で最終話を迎えた。
『ウェディング・インポッシブル』 チョン・ジョンソ
2人目は、『ペーパー・ハウス・コリア: 統一通貨を奪え』(Netflix/2022)や、映画『バレリーナ』(Netflix/2023)など、出演作を次々と成功へと導いてきたチョン・ジョンソ。
次世代韓流クイーンとして今後の活躍が期待されるなか、今年初めて『ウェディング・インポッシブル』(tvN/2024)でラブコメに挑戦した。
最高視聴率は4.0%で、放送期間中はほぼ3%台で推移。まずますといった数字で決して悪くはないが、彼女のこれまでの活躍を鑑みると少々物足りなさを感じる成績となった。
『ハイド-私の夫の秘密-』 イ・ボヨン
3人目は、昨年『ポジション ~広告代理店の女王~』(JTBC/2023)で最高視聴率16.0%を叩き出すなど、韓国のドラマ界を長年盛り上げてきたイ・ボヨン。
実力もキャリアも兼ね備え、安定した演技を披露することで知られる彼女だが、今年は『ハイド-私の夫の秘密-』(Coupang Play/2024)が、4.0%で最終回を迎えた。
一部メディアはこの理由を、放送曜日と時間が重なっていた大ヒット作『涙の女王』(tvN/2024)に数字を持って行かれたのではないかとみている。
『ザ・ミッドナイトスタジオ ~恋人は訳ありカメラマン~』 チュウォン
4人目は、『製パン王キム・タック』(KBS2/2010)で一躍脚光を浴びて以降、ドラマ界で活躍し続けているチュウォン。
今年主演を務めた『ザ・ミッドナイトスタジオ ~恋人は訳ありカメラマン~』(ENA/2024)の最高視聴率は2.5%で、彼の出演作の中で最も悪い結果に。
また昨年も『スティーラー 〜七つの朝鮮通宝〜』(tvN/2023)が、期待されていたほどの結果を残せず2年連続1桁台を抜け出せずにいる。
『胸ぐらを一回つかまれましょう』 キム・ハヌル
5人目は、20年以上トップ女優として君臨し続けているキム・ハヌル。
最高視聴率が20~30%台の作品が多い彼女だが、近年のテレビ離れなどが影響してか2016年の『空港に行く道』(KBS2/2016)以降、出演作の視聴率は1桁台ばかり。
今年出演した『胸ぐらを一回つかまれましょう』(KBS2/2024)も、3.8%で静かに幕を閉じた。
『7人の脱出』 オム・ギジュン
最後は、30%に近い視聴率を叩き出した『ペントハウス』シリーズ(SBS/2020,2021)で見事なまでに悪役を熱演し、多くの人に強い印象を残したオム・ギジュン。
同作を手掛けた脚本家キム・スノク作家とともに、今年『7人の脱出』(SBS/2024)で再びかつての栄光を手に入れようとしたものの、惜しくも惨敗という結果に。
作家のキャリアに打撃を与えたとまで言われた本作の最高視聴率は4.4%で、最終話まで1桁台を抜け出すことができなかった。
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