• 韓国ドラマ「怪物」がWOWOW(ワウワウ)で日本リメイクされることが決定。
  • 原作は「人間の闇に迫る名作」として高く評価され、第57回百想芸術大賞も受賞。
  • 日本版ではその緻密な構成と深いテーマ性がどう再現されるか注目されている。

『怪物(原題)』(©JTBC Studios Co., Ltd. all rights reserved.)

韓国で高い評価を受けたドラマ「怪物(原題)」が、日本でリメイクされることが明らかになった。

日本版の制作はWOWOWが手がけ、放送開始は2025年7月、主演には安田顕と水上恒司の名が挙がっているという。WOWOWが韓国制作会社SLLに対し、リメイクの提案を直接行ったとされており、原作の完成度が日本国内でも高く評価されていることがうかがえる。

原作「怪物」は、2021年2月に韓国JTBCで放送されたドラマで、主演を務めたのはシン・ハギュンとヨ・ジング。物語は連続殺人事件を追うふたりの刑事の視点から展開され、「怪物は誰なのか」という問いを中心に、人間の内面に潜む欲望や社会の闇に深く切り込んでいく。

この作品は「人間の利己的な欲望を、見ている間ずっと考えさせられる作品だ」との声が上がるなど、社会的なテーマを掘り下げた深みのある内容が特徴とされている。ストーリーの構成も非常に緻密であり、「毎話、綿密な伏線は結果をもたらし、入念なストーリーラインに穴はなかった」と評価されている。また「8話を起点に劇に転換点を与え、9話で再び過去の裏側に切り込む構造が印象的だ」として、脚本の完成度が絶賛された。

演技、脚本、演出のいずれもが高く評価され、「俳優、作家、演出すべてが怪物と呼ばれるほどのクオリティだった」というコメントも見受けられる。「サスペンススリラーというジャンルを通して、失踪事件のパズルと、社会に横たわる巨大な不義の構造が交差する構成が見事だった」とされ、単なるサスペンススリラーでは終わらない奥行きが注目された。

ジャンル作品としての完成度だけでなく、「犯人探しの向こう側にある、時代が忘却しようとする被害者の悲劇を見つめた」との評もあり、犯罪ドラマとしての域を超えた“人間ドラマ”であるという印象を強く残したようだ。「不親切だが、よくできた推理物」と称されるなど、視聴者に考えさせる構造も話題となった。

視聴率は平均4%台と高くはなかったが、韓国のゴールデングローブ賞と言われる百想芸術大賞(第57回/2021)では最優秀演技賞(シン・ハギュン)と脚本賞、作品賞を受賞するなど、批評家からの評価は極めて高かった。「大衆的ヒットというよりは、完成度で勝負した作品」とも語られており、いわば“知る人ぞ知る傑作”というポジションにあるようだ。

日本でのリメイクにおいても、こうした原作の骨太なテーマ性や構成力がどこまで引き継がれるのかに注目が集まっている。「怪物は誰か。お前なのか、私なのか、私たちなのか」――この問いかけが、どのように日本の視聴者の心に届くのか、今後の展開が待たれる。


サスペンスドラマ「怪物」(ハピネットピクチャーズ)

編集長コラム

Danmee編集長のコラムです。韓国芸能界の出来事やネットの話題を分かりやすく解説しております。日本のマスコミが滅多に取り上げない様々な韓国情報を読者の方々と共有していきたいと思います。

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