- 韓国ドラマや映画で縦横無尽の活躍を見せた俳優イ・ソンギュンさん。
- 本日、48歳という若さでこの世を去りました。
- 韓国を代表する俳優イ・ソンギュンさんを哀悼するとともに、これまで彼が歩んできた”役者”生涯について振り返ります。
韓国ドラマや映画で縦横無尽の活躍を見せた俳優の1人が、本日この世を去りました。
既にニュースやSNSでは、彼の死去を知り、悲しむ人も多いでしょう。
享年48歳。あまりにも早くこの世を去った、韓国俳優イ・ソンギュンさん。死因はまだ調査中なので、あえて触れない事にします。
彼の悲報に先立ち、去る10月には、韓国警察に麻薬使用容疑がかけられていると報じられました。
韓国を代表する俳優から、一夜で容疑者となり、どん底に陥ってしまったイ・ソンギュンさんですが、役者としての輝かしい功績は多くのファンの心に一生残り続くでしょう。
そんな、偉大なる役者の一人、イ・ソンギュンさんを哀悼するとともに、“役者”としての生涯を振り返ってみたいと思います。
2001年、初めて俳優という肩書を手に入れる
22年前、当時無職だったイ・ソンギュンさんは、MBCの人気ドラマ『恋人たち』に出演し、俳優デビューを果たします。
同作では、自分の実体験(無職)を生かして、女性主人公の“無職でろくでなし”弟役を熱演した故人は、「リアルすぎる」「実在しそうなキャラ」と好評を受け、注目を浴びました。
しかし、“無職でろくでなし”イメージが強すぎたため、次期作は中々決まらず、連続ドラマよりは、単発ドラマで活路を模索することに。大衆的な地名度はイマイチでしたが、ドラマ制作関係者からは、一目置かれる俳優へと成長を遂げました。
そんな故人に2007年、連続ドラマ出演のチャンスが訪れます。その作品とは、日本の人気ドラマをリメイクした『白い巨塔』。
『恋人たち』以降の約6年間、視聴者に“無職でろくでなし”と記憶されていた故人は、『白い巨塔』で慎重な性格を持つ内科専門医を熱演し、役者として第2幕を開ける事に成功します。
もちろん、視聴者からも「カメレオンのような俳優」「隠されていた宝石」と、その演技力を絶賛されました。
役者人生に残る名作ドラマに出演
そして、故人が『白い巨塔』の次期作として選んだ作品は、役者人生に残る大ヒットを記録します。
その作品とは、日本でも多くの韓流ドラマファンを量産した『コーヒープリンス1号店』。“無職ろくでなし”から“冷徹な内科専門医”へ、そして今度は、世の女性をときめかせる“甘いロマンチスト”‥。
どんな役を任されても、期待以上に演じてみせた故人は、2007年ついに韓国を代表する俳優にのし上がります。
その後も「イ・ソンギュンでないとならない」役を次々とこなし、『パスタ〜恋が出来るまで〜』『ミス・コリア』など、数々のヒット作を世に送り出しました。
日本でも愛される名作ドラマに出演
2018年には、IUとのW主演が光った人気ドラマ『マイ・ディア・ミスター〜私のおじさん〜 』に出演します。
同作で、人生の重みに耐えながら生きるドンフンを熱演し、第55回百想芸術大賞で作品賞受賞という快挙に導きました。
『マイ・ディア・ミスター〜私のおじさん〜 』は、人生の苦悩に耐えながら生きる40代の“おじさん三兄弟”(イ・ソンギュン、パク・ホサン、ソン・セビョク扮)と、不遇な環境で育ち辛い人生を送ってきたイ・ジアン(IU扮)が出会い、お互いを通じて人生を癒していく物語。
日本でもファンが多く、音楽家の坂本龍一さんも「切なくて泣けるいいドラマ」と評価していたほどです。
また、一度は観るのをやめてしまったという女優の戸田恵梨香は、人に薦められたのをきっかけに改めて視聴したことでハマり、全話を2日半で一気見。脚本や俳優陣の演技を「圧倒的!」と絶賛しました。
まだ観ていない人なら、ぜひ観てみてください。本当に素晴らしいドラマです。
翌年の2019年には、あの名作映画『パラサイト 半地下の家族』に出演し、ドラマや映画の成功という「二兎を得た俳優」となりました。
二兎を得た俳優、故イ・ソンギュン
2020年以降、ドラマよりは映画に力を入れたイ・ソンギュンさんは、『キングメーカー 大統領を作った男(2022)』『キリング・ロマンス(2023)』『眠り(2023)』で、「イ・ソンギュンでないとならない」演技を披露し、変わらぬ存在感を放ちます。
特に『眠り』は、韓国映画の不振が顕著となった今年、目覚ましい興行成績を残しています。
***
無職から俳優という肩書を手にし、そして韓国を代表するスターへとのし上がったイ・ソンギュンさん。
これまで彼が残してきた俳優としての功績は一生忘れません。
韓国エンタメを発信する者として、一個人として、イ・ソンギュンさんのご冥福を心よりお祈りいたします。
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