チャン・ドンユンとイ・ジュヨンら若手俳優が、低予算の独立映画に続けて主演する。今後の韓国俳優界を支えていく彼らの活動は、フィールドにこだわらないようだ。

チャン・ドンユン、イ・ジュヨンら若手俳優がそれぞれ独立映画に出演する。2人はドラマや商業映画で活躍目覚ましく、制作陣からラブコールを多く受ける中で独立映画を選択し、新たな力を見せようとしている。

女装と男装のギャップが魅力となった

女装と男装のギャップで魅了したチャン・ドンユン。(画像出典:ドンイカンパニー Instagram)

人気NAVERウェブ漫画が原作のドラマ『ノクドゥ伝』で華麗な女装姿を披露し話題となった俳優チャン・ドンユン。これまで、『美男<イケメン>ですね』『コーヒープリンス1号店』『雲が描いた月明り』など、男世界に紛れ込む男装女優のドラマが人気を博してきたが、令和に入りとうとう女装俳優が登場した。しかも女装姿が“似合う”と話題になると同時に、男性の姿に戻り華麗な武術も見せて視聴者のハートを鷲掴み。

傷を負った高校生を演じたチャンドンユン

『ラン・ボーイ・ラン』では傷を負った高校生ドウォンを演じた。(画像出典:ラオンカンパニープラス)

そんな彼の次回作はすでにドラマ『サーチ』に出演することが発表されているが、主演映画『ラン・ボーイ・ラン』(監督:オ・ウォンジェ / 製作:ライオンカンパニープラス)が5月28日に公開され、先にお目見えとなった。

『ラン・ボーイ・ラン』では、嘱望される短距離選手だったが、負傷のため転校を余儀なくされたドウォンを演じる。新しい学校で子供の頃に仲良しだったジンスに再会し、不測の事態に巻き込まれながらも成長する過程を描いたハードボイルドな青春ノワールだ。

若者の持つ特有の悩みが終始雰囲気の暗い映像で表現され、チャン・ドンユンをはじめとした俳優陣の深い熱演で、低予算独立映画と思えぬ力強い作品が誕生した。


映画『ラン・ボーイ・ラン』メイン予告編(動画出典:YouTube키노라이츠 영화 예고편 저장소)

一方の俳優、イ・ジュヨンも最近『梨泰院(イテウォン)クラス』で活躍して知名度を上げたが、次のステージは独立映画『野球少女』(監督:チェ・ユンテ / 製作:韓国映画アカデミー)となる。

元々彼女のデビューはスクリーンであり、2016年公開の映画『春夢』(監督:チャン・リュル、製作:リュルフィルム)は第21回釜山国際映画祭(BIFF)のオープニング作品となっているなど、彼女の実力はすでに折り紙付きだ。

スインの野球への情熱が表現されている

スインの野球への情熱がスクリーンから伝わってくる。(画像出典:韓国映画アカデミー)

本作では高校野球チームの中の唯一の女性チュ・スインを演じる。時速130キロの剛速球で“天才野球少女”と呼ばれたが、卒業前にプロへの挑戦と現実の壁を乗り越えるために奮闘する姿を描いた成長物語だ。

体育大学出身の彼女が持ち前の運動能力を生かしてどんな姿を見せてくれるのか‥韓国では6月28日より公開されるが、ぜひとも日本でも公開を期待したい。


映画『野球少女』メイン予告編(動画出典:YouTube Sidus)

テレビドラマや映画だけでなく、今やネット配信オリジナルも娯楽のひとつとして定着している昨今、新たな世代は主軸をどこに置くか、主役か助演かなどと活動フィールドにはさして興味を示していないようだ。かつての時代は“銀幕スターはテレビ作品には出ないと”いうステータスはあったが、その枠を飛び出した自由度が、彼らの俳優としての力を、より生かしているのかもしれない。

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