• 韓国を代表する役者、ムン・ソリとソル・ギョングがNetflixで活躍、両者の出演作は同サービスの視聴ランキングで上位にランクイン中だ。
  • そんな2人は約21年前、韓国中に衝撃が走った映画『オアシス』で共演した。
  • 障がい者の女性が性的暴行を加えられた相手に恋をするという、内容で非難の声が上がった本作をご紹介。
ムン・ソリとソル・ギョングは、Netflixオリジナルシリーズで活躍中

Netflixオリジナルシリーズで活躍中のムン・ソリとソル・ギョング(写真提供:ⓒ TOPSTAR NEWS)

ムン・ソリとソル・ギョングが、Netflixオリジナルシリーズで活躍中だ。

ムン・ソリは主演を務める『クイーンメーカー』が、“今日のTV番組TOP10(日本)”で1位にランクイン。

ソル・ギョングも、『キル・ボクスン』が先日まで“今日の映画TOP10(日本)”で首位の座を獲得し、現在(4月18日付)は2位でいまだ多くの人から支持されている状況。

本国を代表する役者2名は、Netflixを大いに盛り上げている。

そんな両者を同時に楽しめる作品があるのをご存じだろうか。

それは、約21年前に公開された『オアシス』(2002)。ムン・ソリとソル・ギョングの熱演が光る1作で、韓国中に衝撃を与えた映画だ。

『オアシス』は、約21年前に公開された

約21年前に公開された『オアシス』(画像出典:Daum movie)

監督を務めたのは、韓国映画界の巨匠イ・チャンドン。

代表作には『アオシス』の他、『第60回カンヌ国際映画祭』でチョン・ドヨンに主演女優賞をもたらした『シークレット・サンシャイン』(2007)や、『第71回カンヌ国際映画祭』で本映画祭の最高賞と言われるパルム・ドールを争ったユ・アイン主演の『バーニング』などがある、名の知れた人物だ。

ところが『オアシス』が封切りされると、一部観客から「あんまりではないか」という非難ともとれる声が上がったという。

なぜならストーリーがあまりにも残酷で、フィクションであると分かっていても胸が痛む内容だったから。

物語は、29歳の青年ジョンドゥ(ソル・ギョング扮)が、ひき逃げによる過失致死で刑期を終えて出所するところから始まる。

挨拶をするため事故の被害者宅を訪れ、そこで重度の脳性マヒを患った女性コンジュ(ムン・ソリ扮)に出会い、互いに心引かれていく模様が描かれている。

ムン・ソリはコンジュに扮し、ソル・ギョングはジョンドゥを演じた

ジョンドゥを演じたソル・ギョングと、コンジュに扮したムン・ソリ(画像出典:『オアシス』)

一見、批判を受けるような点はないようにみえるのだが、2人の関係が進展するきっかけが衝撃的。

なんとジョンドゥがコンジュの家に忍び込み、彼女に性的暴行を加えようとしたのが契機だった。

コンジュが気絶したため、驚いたジョンドゥが途中で退散したものの、自分を強姦しようとした男性に恋をするという設定に様々な意見が飛び出したのだ。

それに加え、障がいを持ち身体が自由に動かせない彼女が必死に抵抗する中、レイプしようとするショッキングなシーンも議論を熱くした。

また、実際に障がいを持つ人からも不快感を示す声が多数上がり、ムン・ソリに至っては強く反対、イ・チャンドン監督と真っ向から衝突したという。

『オアシス』は、様々な意見が飛び出した

様々な意見が飛び出した『オアシス』(画像出典:『オアシス』)

ではなぜこのような受け入れがたいストーリー展開に仕上げたのだろうか。

イ・チャンドン監督は世間の反応に理解を示した上で、意図的であったことを明かしている。

韓国で障がい者が社会から断絶されている実態に着目した彼は、その状況に異議を唱えるべく本作の製作にあたったのだとか。

自身を犯そうとした男性に恋心を抱くほど、他者との接点がなく閉ざされた環境で生きている現実を伝えたかったそうだ。

こうして賛否両論が巻き起こったものの結果的に本作は、『第39回百想芸術大賞』で作品賞を受賞。

世界3大映画祭の1つである『ヴェネツィア国際映画祭』ではムン・ソリが新人女優賞を、イ・チャンドン監督が金獅子賞(最優秀監督賞)を手にした。

また彼女とソル・ギョングは、国内外問わず複数の映画祭で数々の賞を獲得している。

ちなみに『アオシス』というタイトルは、コンジュの部屋に掛けてあった絵織物の絵で、家族から厄介者扱いされていた彼女とジョンドゥが夢見る理想的な世界を象徴しているのだとか。

強いメッセージ性が含まれ破壊力のある作品『オアシス』は、現在U-NEXTやAmazon Prime Videoなど、各種動画配信サービスから視聴可能だ。

西谷瀬里

韓国ドラマが大好きな西谷です。現在はK-POP関連の記事を主に投稿しておりますが、韓ドラの魅力や、俳優&女優さんの活躍も随時紹介していきたいと思います。あらゆる年代の読者の方に、楽しんでいただける記事が届けられたらなという思いです。

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