- 役者間のし烈な競争が繰り広げられる韓ドラ界で生き残るには、実力はもちろんだが作品との巡り合わせも非常に重要な要素の1つ。
- 別の俳優がラブコールを受けていたもののキャスティングに失敗、自分に白羽の矢が立った役を引き受けて一躍グローバルスターへと跳躍したケースがある。
- 本記事では、他の俳優が辞退した役を演じて成功を収め、韓流スターになった役者を紹介する。
生き残りをかけ、多くの役者がし烈な競争を繰り広げる韓ドラ界。
その中で大衆から支持を得るには実力が必須だが、それと併せて訪れたチャンスをしっかりと掴むこともどうやら大切なようだ。
事実、本国のみならず海外からも絶大な人気を誇る韓流スターと呼ばれる彼らの出演作を振り返ると一目瞭然。必ず各俳優を象徴する爆発的ヒット作が存在する。作品との巡りあわせは非常に重要な要素といえる。
中には、元々別の俳優が打診されていたもののキャスティングに失敗し、自分に流れてきた役を引き受けて一躍スターダムにのし上がったというパターンも。
そこで本記事では、まるで「幸運の女神がほほ笑んだ」かのように、他の俳優が断った役を演じてドラマ界で見事に成功を収めた韓流スターを5人紹介する。オファーを辞退した側も世界的に支持されている役者ばかりだが、韓ドラ史に残る名簿が変わった瞬間にきっと驚くはず。
冬のソナタ
『冬のソナタ』(KBS2/2002)の主人公ジュンサン役は、当初リュ・シウォンが指名されていた。
しかし彼が他局で司会を務めるトークショー番組の、前の時間帯枠で放送される作品であったことからオファーを断られてしまったという。
そこで名前が挙がったのがペ・ヨンジュン。周知のとおり、本作をきかっけに日本で爆発的支持を得てヨン様ブームを巻き起こし韓流スターに。来日時には国賓級の待遇で迎えられたという。本国では元々人気俳優だったが、日本での大ブレイクをきかっけに彼の俳優人生は大きなターニングポイントを迎えた。
韓流史の原点となったペ・ヨンジュン。現在は芸能活動から遠ざかっているものの、韓流を語る上で抜きにはできない俳優、彼の残した功績は今後も語り継がれていくことだろう。
相続者たち
『相続者たち』(SBS/2013)といえば、キム・タン派かチェ・ヨンド派か、女性視聴者の間で大きな盛り上がりを見せた韓ドラ史に名を残すロマンス作品だ。
チェ・ヨンドに扮したキム・ウビンは本作をきっかけに、それまでにも増して一気に知名度をアップ、韓国はもちろんアジアを中心にファンを量産してトップスターの仲間入りを果たすことに。彼の役者人生を語る上で抜きにはできない作品となった。
当初、この役のラブコールを受けていたのはジョン・ヨンファ(CNBLUE)。しかしすでに『美男ですね』『オレのことスキでしょ。』で息を合わせたパク・シネと再び息を合わせるのは、互いにとってマイナスとなる可能性を憂慮、また学生以外の役に挑戦したいとの理由で辞退したという。
ミセン-未生-
『ミセン-未生-』(tvN/2014)といえば、イム・シワン。イム・シワンといえば『ミセン-未生-』が思い浮かぶほど、彼を代表する作品となった本作。日本でも『ミセン-未生-』をきっかけに彼を知った人は多いはず。
アイドル出身の役者というイメージから抜け出し、演技力に加え興行力まで兼ね備えた俳優として認められる機会となった。
主人公チャン・グレは、イム・シワン以外考えられないと視聴者に言わしめるほど好演を繰り広げた彼だが、実はこの役、現在韓ドラ界を先頭に立って牽引する錚々たる俳優陣であるイ・ジェフン、イ・ジョンソク、チ・チャンウクがいずれもオファーを断り、彼に話が回ってきたのだとか。見事チャンスをものにしたイム・シワンだった。
キルミー・ヒールミー
『キルミー・ヒールミー』(MBC/2015)は、撮影がかなり遅れてスタートするほどキャスティングが難航した作品で、チソンが演じた多重人格障がいを持つキャラクタードヒョン役には当初、ヒョンビンが有力候補として挙がっていたものの白紙に。
次に指名されたイ・スンギからも断られ、チソンが担当することになった。
配役がなかなか決まらないという記事を目にした矢先、自分にオファーが舞い降りてきたチソンは喜んで引き受けたという。
結果的に彼は、とてつもない支持を得ることに成功し、7人の人格を見事に演じ分けて『2015 MBC演技大賞』で大賞を手にするなど演技力の高さを立証した。
ちなみに、ファン・ジョンウムが演じたヒロイン役には、今年『ザ・グローリー ~輝かしき復讐~』シリーズ(Netflix/2022、2023)で大ブレイクを果たしたイム・ジヨンの名前が挙がっていたのだとか。
太陽の末裔 Love Under The Sun
『太陽の末裔 Love Under The Sun』(KBS2/2016)は、言わずと知れた大ヒット作。多くの韓ドラファンが、主演ソン・ジュンギのロマンス演技にメロメロになり、放送から約7年が経った今も人気ロマンスドラマとして世界中の人々の記憶に残り続けている。
また韓国内では、今年創立50周年を迎えたKBSが『KBS50年史』発行にために行ったアンケートで、ドラマ部門の第1位に輝いたほどだ。
そんな作品の主人公ユ・シジン役には当初、チョ・インソンやコン・ユなどが打診されていたという。しかし軍人役であることから髪を短くしなければならない点や、長期間の海外ロケが理由で断られたそうだ。
一方ソン・ジュンギはこの時期ちょうど兵役に就いており短髪、スケジュールもまだ決定していなかったため、復帰作に選んだのだった。
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