- 時代劇を見ていて、後継ぎの世子は紺色の服が多いと思ったことはないだろうか。
- ドラマ『王の顔』に登場する親子、朝鮮第14代王の宣祖(ソンジョ)と光海君(クァンヘグン)は、父が赤、息子は紺の服を着ている。
- 実はその色分けには、この親子に関係する、興味深いエピソードがあった。

左から、パク・ボゴム『雲が描いた月明かり』(画像出典:KBS) / イ・ジュノ『赤い袖先』(画像出典:MBC)
本記事では、韓国時代劇で王が着ている服「袞龍袍(곤룡포/コンニョンポ)」の色に隠されたエピソードをご紹介。
時代劇を見ていると、朝鮮王朝の国王が「赤」で、王子である世子が「紺」の服という印象を受けた方もいるのではないだろうか。
パク・ボゴム主演の『雲が描いた月明かり(KBS2/2016)』やイ・ジュノ(2PM)主演の『赤い袖先(MBC/2021)』も、ドラマの冒頭では紺色の服を着ている。
紺も赤もどちらも素敵というのがファンの本音ではあるものの、実はある親子から、世子が「紺色」を着るようになったと言われている。
その親子というのが、朝鮮第14代王の宣祖(ソンジョ)と、その*庶子の光海君(クァンヘグン)である。
*庶子:正室ではない女性から生まれた子どものこと
朝鮮時代、宣祖が即位するまで、王と後継者とされる王世子が着ていた袞龍袍は、礼服の色とされ、朝鮮王室を象徴する「赤」が多い。
しかし、宣祖の代からその伝統が変わったという。では、なぜ宣祖は息子に違う色の服を着させたのか。
実はその理由は、息子に対する“嫉妬”によるものだったと伝えられている。

ドラマ『王の顔』。国王の宣祖(イ・ソンジェ扮)が赤、息子の光海君(ソ・イングク扮)が紺の服を着ている (画像出典:KBS)
1592年、日本軍が釜山沖に現れたのを皮切りに、壬辰倭乱(*文禄・慶長の役)が勃発した。
*文禄・慶長の役:文禄元年(1592年)から慶長三年(1598年)にかけて、天下統一を成し遂げた豊臣秀吉が明(現在の中国)征服を目指し、まずは朝鮮に侵略
この時、日本軍が朝鮮の地に上陸してすぐに忠州まで侵攻したことで、朝鮮王室は不安に陥った。
そこで王の宣祖は、次男の光海君を王位後継者の世子として冊封し、責務を押し付け、首都である漢城(現在のソウル)から逃げてしまう。
しかし、残った光海君は、まるで予想でもしていたかのように慌てず、兵を集めた。そして直接戦場に向かい、王の逃亡によって混乱に陥っていた民衆を取りまとめたという。
評判を上げた光海君は、一気に民の羨望を受けるように。一方、宣祖は「民を見捨て逃げた王」として恨まれるように‥。
光海君に激しく嫉妬した宣祖は、息子が自分と同じ赤い袞龍袍を着ていることが気に食わなかった。そこで、他の色の服を着るように命じたのである。
当時、そのような礼法はないと反対されたが、浅ましさの極みだった宣祖は諦めず、ある方法を企てる。
宣祖は、第13代国王の明宗(ミョンジョン)時代に世子が黒い服を着た記録を見つけ出し、公の席で「世子は黒い服を公の場で着ることができる」と話したのである。
これをきっかけに、世子の袞龍袍の色は「紺色」または「黒色」に変わったと伝えられている。

ドラマ『王の顔』 (画像出典:KBS)
ここで、この親子の関係性が見られる作品を2つご紹介しよう。
まずは、日本でも大人気の俳優ソ・イングク主演のドラマ『王の顔(KBS2/2014)』。
このドラマは、庶子出身の王子・光海君(ソ・イングク扮)が、世子時代から宮内部の敵と外部の乱から絶えず君主の資質を試され、ついに王に立つまでの波乱万丈な人生模様を描いている。
そして、1人の女性を巡り三角関係となる父子対決と、悲劇的な運命につながる血色ロマンスが繰り広げられる。

映画『代立軍 ウォリアーズ・オブ・ドーン』(画像出典:naver movie)
もう一つは、俳優ヨ・ジングが光海君を演じている映画『代立軍 ウォリアーズ・オブ・ドーン(2017)』。
本作は、壬辰倭乱の勃発後、都を逃れ避難した王の宣祖に代わって、責任を押し付けられた若き世子・光海君(ヨ・ジング扮)と、彼の護衛となった「代立軍」が共に協力し戦いに挑む歴史アクション。
後に朝鮮第15代王となる光海君が、激しい戦禍の中でリーダーとして目覚めていく姿と、生計のためお金をもらい、他人の軍役を代わりに担う農民たちで構成された「代立軍」の姿が描かれている。
今回ご紹介した袞龍袍の色にまつわるエピソードは直接描かれなくとも、父と息子の関係性に注目してぜひ見ていただきたい。
ドラマ『王の顔』
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