- 韓国の時代劇や歴史ドラマは、日本の韓ドラファンにも人気のジャンル。
- しかし韓国では、視聴者から物語や設定などに対して歴史歪曲の指摘が上がることもしばしば‥。
- また、スケールの大きさが魅力の時代劇は費用問題を抱えており、韓ドラ時代劇は今、苦しい立場に置かれている。

KBSが制作した、歴史大作『太宗イ・バンウォン(2021)』(画像出典:KBS)
韓国メディアが、KBSの歴史ドラマ『太宗イ・バンウォン(2021)』の制作陣3人が起訴された、と報じている。
記事によると、プロデューサーを含む3人に、動物保護法違反の疑いが持たれているという。
制作陣は2021年11月、落馬シーンを撮影するために、馬の足にロープを縛ったまま走らせ、強制的に倒す方法で撮影を行った。その馬が、約1週間後に亡くなってしまったのである。
『太宗イ・バンウォン』は、韓国の公共放送局KBSが5年ぶりに手がけた本格時代劇で、視聴者から大きな関心が寄せられていた。
そんな中で放送された落馬シーンを巡って、“動物虐待議論”が持ち上がる。韓国の動物保護団体は抗議し、撮影シーンを批判する声明文も出された。
当時、KBSは「ドラマ撮影のために起用した動物の命を守ることができなかった責任を痛感し、視聴者の皆様と国民の皆様に、もう一度深くお詫び申し上げます」と謝罪文を2度発表している。
しかし、動物保護団体は、制作陣を動物保護法違反の疑いで告発。批判を受けたドラマは、別の編成上の理由も重なり、約1カ月の間、放送を中断する事態に見舞われた。

近年の大ヒット作、MBC時代劇『赤い袖先(原題/袖先赤いクットン)』 (画像出典:MBC)
韓国の時代劇や歴史ドラマといえば、日本の韓流ファンに人気のジャンルの一つ。
本サイトで行ったアンケート『韓ドラであなたが1番好きな「ジャンル」は?』では、1位の「恋愛ドラマ」に続いて、2位に「時代劇、歴史ドラマ」がランクインしている。
(関連記事)日本の韓流ファンに調査!韓国ドラマ 好きなジャンル 1位「恋愛」2位「時代劇」
近年の大ヒット作は、2021年11月から韓国で放送された『赤い袖先(原題/袖先赤いクットン)』。主演を務めた2PMのジュノの演技は高く評価され、日本でも多くの視聴者に愛されている作品である。
しかし、多くの韓流ファンから支持されている韓国時代劇は、最近相次ぐ逆風により、韓国では肩身の狭い思いを強いられているよう。
2021年3月に放送が始まったSBSのフュージョン時代劇『朝鮮駆魔師』は、斬新な題材で期待されていたのだが、第1話の放送内容について視聴者から批判が殺到。“歴史歪曲議論”に包まれたドラマは、なんと2話で打ち切りという前代未聞の事態が発生した。
理由は、第1話に登場したシーンの描写に、“中国風”という指摘が相次いだためだった。
世間の反応の中には「ファンタジードラマなのに、なぜ歴史の話に?」と疑問を呈す声や、「時代劇の品評が度を超えた」「創作の自由が侵害された」と訴える人も多く、ある制作関係者は「ネットによる検閲がエスカレートしている」と嘆いた。
(関連記事) 第2話で終了? ‘朝鮮駆魔師’ 前代未聞の事態に「チャングムの誓いも歴史歪曲」
また、2023年2月から放送された、tvNのロマンス時代劇『青春超壁(原題)』も、“歴史歪曲議論”に包まれる。
パク・ヒョンシク主演のドラマは、放送開始前から注目を集めヒットを予感させたものの、原作が中国の小説だとわかると注目度がダウン。制作自体が一時延期となり、別のタイトルに変更するなどの措置も取られた。
実際に放送が始まると、一部では高いクオリティーの作品だと評価を受けたが、物語やキャラクター設定、描写などに原作要素が感じられるといった議論は消えなかったという。
制作陣へ向けられる世間の目は、どんどん厳しくなっているようだ。

SBS時代劇『朝鮮駆魔師』は、”歴史歪曲議論”に包まれて放送が打ち切りに‥ (画像出典:SBS)
また、韓国時代劇は、高騰する制作費の面でも苦しめられている。
近年韓国ドラマ界では、フュージョン時代劇や仮想人物が登場する、フィクション時代劇がブームとなっており、その世界感を表現するスケールの大きさが魅力の一つにもなっている。
チャン・ドンゴン、ソン・ジュンギが出演した、tvNの時代劇ドラマ『アスダル年代記(2019)』は、衣装やメイク、美術、大規模な海外ロケや広大なドラマセットによって架空の大陸「アス」が作り上げられた。
しかし、時代劇や歴史ドラマはエキストラの出演が多く、衣装や小道具などにもお金がかかる。また野外での撮影が多く、落馬シーンで問題となった『太宗イ・バンウォン』のように、乗馬シーンも度々登場する。
いくら韓国ドラマファンに人気のジャンルと言えども、度重なる歴史歪曲議論に頭を悩ませ、莫大な費用問題を抱える韓ドラ時代劇は、今かなり苦しい立場に置かれていると言える。
このままでは、制作環境がさらに悪化することも考えられる。
あくまで今後の見通しではあるが、制作自体が危ぶまれ、時代劇作品が徐々に減っていく恐れもあるのではないだろうか。
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