- 2003年にドラマ『冬のソナタ』で韓流ブームが巻き起こり、今年で20年。
- これまでロマンス、アクション、ファミリーなど数多くの作品が日本で放送・配信されている。
- そんな韓流ブームを巻き起こした韓国ドラマのルーツである懐かしい作品には、どのような要素があるのか?
韓流ブームから早20年。
当時の韓国ドラマといえば、ロマンスものが多く、ヒロインと2人の”王子様”がセット。「誰もが憧れる妄想の世界」の要素が強い作品が大半を占めていました。
その特徴として、それぞれ違う魅力を持つ男性2人が、視聴者から「なぜ?」という声が聞こえてきそうな、フツーの女の子にぞっこんになって取り合い、両親ともめるというのが定番のストーリー。
一人は自分の感情だけで行動し女の子を困惑させる肉食系男子で、もう一人は彼女のことを第一に影で優しく見守る草食系男子など、視聴者の好みが分かれる設定で人気を博した作品は一つや二つではない。
長年のファンにとって懐かしの作品、ファン歴が浅い方にも韓国ドラマのルーツが分かる恋愛ドラマをピックアップしました。
星に願いを(1997) / MBC
出演:チェ・ジンシル、アン・ジェウク、チャ・インピョ、チョン・ドヨン 他

星に願いを(写真提供:MBC)
あらすじ
幼少期から孤児院で育ったイ・ヨニ(チェ・ジンシル)。
ある日、父の友人というアン社長(イ・ヨンフ)が現れ、アン一家と一緒に暮らすことに。
数年にわたる孤児院生活に別れを告げ、新生活を迎えたヨニだが、アン社長の妻、息子、娘にいじめられ、再び居場所を失う。
つらい日々を送る中、同じ孤児院出身で苦労をともにした友人ヤン・スネ(チョン・ドヨン)がアルバイトするナイトクラブに行き、二人は不良に絡まれてしまう。
その場面を見た歌手志望の御曹司、カン・ミン(アン・ジェウク)とデザイン会社の御曹司、イ・ジュニ(チャ・インピョ)が助けてくれて・・。
おすすめポイント
最高視聴率49.3%を記録し、歴代視聴率32位。
当時、カン・ミン役を演じたアン・ジェウクは助演級の俳優だったが、この作品をきっかけに韓国のみならず中華圏で人気を博し、この作品が出世作となった。
チェ・ジンシルが演じたイ・ヨニをいじめるアン・イファ役は、チョ・ミリョンではなく別の女優に決まっていたという。
しかし事情により降板し、チョ・ミリョンの大学の先輩であるアン・ジェウクの推薦のおかげで、アン・イファというこの作品には欠かせない重要な人物を演じることになった。
主人公のチェ・ジンシルは1997年に『MBC演技大賞』で女優生活初の大賞を受賞。
秋の童話(2000) / KBS
出演:ソン・スンホン、ソン・ヘギョ、ウォンビン、ハン・チェヨン 他

秋の童話(写真提供:KBS)
あらすじ
ユン教授の娘で優しく明るい性格のウンソ(ソン・ヘギョ)は、下校途中に交通事故に遭ってしまう。
命に別状はなかったものの輸血を受けることになり、そこで両親と血縁関係にないことが分かる。
実は、ウンソが生まれた産婦人科のミスで二人の女の子の名前が入違っていたのだ。
慕っている兄ジュンソ(ソン・スンホン)と母は、実の母のもとへ行くことを反対するも、ウンソは本当の家族のもとで暮らすことを選択する。
大人になったウンソはリゾートホテルで働いていた。長期滞在中でいたずら電話をするハン・テソク(ウォンビン)は、ひそかにウンソに興味を持っていた。
そんなある日、テソクのもとにある人物が訪れる。それは、ウンソが長年にわたり恋しかった兄ジュンソで・・。
おすすめポイント
『春のワルツ』『冬のソナタ』などユン・ソクホ監督が手掛ける「四季シリーズ」の第一作。
もともとソン・スンホンが演じたユン・ジュンソ役は、チャ・テヒョン、リュ・シウォンなど2000年代を代表する俳優にもオファーがいっていた。
ソン・スンホンとソン・ヘギョの共演は、「元祖ソンソンカップル」と言われている。
天国の階段(2003) / SBS
出演:クォン・サンウ、チェ・ジウ、シン・ヒョンジュン、キム・テヒ 他

天国の階段(写真提供:SBS)
あらすじ
韓国で名が知られている建築家ハン教授の一人娘ハン・チョンソ(チェ・ジウ)と、デパートなどを経営するグローバルグループの一人息子チャ・ソンジュ(クォン・サンウ)は、幼馴染でいつも兄妹のように過ごしていた。
ある日、ハン教授と女優のテ・ミラ(イ・フィヒャン)が再婚することに。
チョンソはミラの連れ子である、テファ(シン・ヒョンジュン)とユリ(キム・テヒ)の5人で新しい生活を始める。
心優しいチョンソは、新しい家族と仲よくしようと努力するものの、ミラとユリはチョンソに嫉妬し、いじめるように。
そんな中、心の支えであるソンジュが留学することになり・・。
おすすめポイント
最高視聴率43.5%を記録し、放送当初より話題を集めた大人気作。
この作品でチェ・ジウは”涙の女王”と評判に。当時チェ・ジウが涙を流すと、視聴率が上がると言われていた。
このドラマには、義理の姉チョンソをいじめる悪女ユリ役を演じたキム・テヒの実弟イ・ワンも出演。
キム・テヒは成人になったテファの妹役を、イ・ワンはテファ役の幼少期を演じている。
パリの恋人(2004) / SBS
出演:パク・シニャン、キム・ジョンウン、イ・ドンゴン 他

パリの恋人(写真提供:SBS)
あらすじ
映画の勉強をするため、パリ留学をしているカン・テヨン(キム・ジョンウン)。
ある日、アルバイトをクビになってしまい、財閥の御曹司宅で家政婦をすることに。
その豪邸に住む御曹司、ハン・ギジュ(パク・シニャン)は離婚を経験し、恋愛をせずに年を重ねた自動車会社のパリ支社長。
ビジネスのためなら血も涙もない彼は、明るく元気で正義感があるテヨンにだんだん惹かれていく。
そんな中、自由気ままに暮らす甥、スヒョク(イ・ドンゴン)が現れ、スヒョクもまたテヨンに好意を持ち始め・・。
おすすめポイント
最高視聴率57.6%、平均視聴率41.1%を記録し、2004年度の韓国最高人気ドラマに選ばれている。
キム・ジョンウンが視聴者の涙を誘う”シンデレラ”カン・テヨン役を、このドラマで人気沸騰したパク・シニャンは白馬に乗る王子様で財閥2世のハン・ギジュ役を演じた。
キャスティング段階で、ハン・ギジュ役は、韓流四天王のペ・ヨンジュン、イ・ジョンジェ、イ・ソジンらが候補に挙がっていた。
しかしペ・ヨンジュンとイ・ジョンジェは映画の撮影、イ・ソジンはSBSドラマ『火の鳥』の出演が決まっていたため、パク・シニャンがハン・ギジュ役を務めることになった。
フルハウス(2004) / KBS
出演:RAIN(ピ)、ソン・ヘギョ、キム・ソンス、ハン・ウンジョン 他

フルハウス(写真提供:KBS)
あらすじ
両親が遺した豪邸「フルハウス」で一人暮らしをするハン・ジウン(ソン・ヘギョ)。
幼馴染のドンウク(カン・ドハン)が企てた偽イベントに当選し、上海旅行へ行くことに。
上海へ向かう機内でアジアのトップスター、イ・ヨンジェ(RAIN)と隣の席になるのだが、慣れない飛行機に酔ってしまいヨンジェの服に嘔吐してしまう。
一方、ドンウクとその恋人はジウンが家を空けている隙にフルハウスを勝手に売り、逃亡。
韓国に戻ってきたジウンは、理由も分からず家を失い、寝る場所も見つからない。
そんな彼女を心配した新家主はある条件を出し、ジウンを置くことに。
しかしその新家主とは、最悪の出会いをしたヨンジェで・・。
おすすめポイント
最高視聴率40.2%、平均視聴率32.1%を記録するなど、放送当初から視聴者の心をわしづかみにしている作品。
KBS『秋の童話』で清純で至高至純なキャラクターを演じたソン・ヘギョがこの作品で、狂気的なヒロイン役を務め、イメージ変身に成功した。
漫画『フルハウス』(ウォン・スヨン作家)が原作をドラマ化。
原作ファンが多く存在し、このドラマの企画段階で懸念の声が上がっていた。
しかし原作を見ていない視聴者を夢中にさせ、海外でも高評価を得た。特にタイで大ブームとなった。
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