• 3月4日に放送開始となった『離婚弁護士シン・ソンハン(JTBC)』は、初回視聴率が7.3%と好スタートを切った。
  • “離婚”という少し暗い題材を取り上げながらも、“愉快なヒューマンドラマ”を掲げている本作。
  • しかし、「女性の不倫を正当化している」という議論も浮上している。
初回視聴率が7.3%と好スタートを切った「離婚弁護士シン・ソンハン」

初回視聴率が7.3%と好スタートを切った「離婚弁護士シン・ソンハン」(画像出典:JTBC)

3月にスタートを切った韓国ドラマの中では、『離婚弁護士シン・ソンハン(JTBC)』の好調ぶりが最も目立っている。

3月4日に放送開始となった本作は、初回視聴率が7.3%と好スタートを切った。

日本では、Netflix(ネットフリックス)で同時配信され、3月9日の国内ランキング(TV番組部門)では5位につけている。

同名ウェブ漫画を原作に、“離婚”という少し暗い題材を取り上げながらも、“愉快なヒューマンドラマ”を掲げており、今後のストーリー展開に期待が寄せられているようだ。

しかし、その一方で思わぬ議論も。

それは第1話で描かれた、有名ラジオDJのソジン(ハン・ヘジン扮)の離婚訴訟の模様が「女性の不倫を正当化している」というもの。

同エピソードでソジンは、不倫相手との淫らな行為が撮影された動画を、オンライン上で拡散されてしまう。それが原因で、夫が彼女に離婚と親権放棄を求めるのだった。

親権だけは譲りたくないソジンは、離婚専門弁護士であるシン・ソンハン(チョ・スンウ扮)の元を訪れる。彼女は、不倫相手との動画という強力な武器(?)を持つ夫に対して、勝ち目がないと諦めかけていた。

有名ラジオDJのソジンは、不倫動画が拡散されてしまう

有名ラジオDJのソジンは、不倫動画が拡散されてしまう(画像出典:JBTC スクリーンショット)

一方シン・ソンハンは、不倫動画を親権剥奪の口実にする夫の主張こそが、動画流布の被害者(ソジン)に「2次被害を与える行為だ」と訴える。

そして離婚調停を取りやめ、裁判で戦う決意をする2人の姿は、多くの視聴者から共感を引き出した。

しかし、シン・ソンハンの弁論に対して、件の「不倫を正当化している」と批判の声が上がったのだ。

韓国のオンラインコミュニティーでは「動画の件はともかく、ソジンは不倫をしたんだから、親権を諦めるべき!」「不倫した女性に対して、韓国社会はいつからこんなに寛大になったの?」「不倫をした女性に、ハッピーエンドを飾らせるなんて」「家庭崩壊を煽る、法を悪用した内容」などと、ストーリーに不満を述べている人が散見された。

離婚調停を取りやめ、離婚訴訟を決意するシン・ソンハン弁護士

離婚調停を取りやめ、離婚訴訟を決意するシン・ソンハン弁護士(画像出典:JTBCスクリーンショット)

では、なぜこのような批判的意見が出てしまったのだろうか。

原作を知る視聴者は、その理由を「ドラマでは、ソジンが不倫に至るまでの経緯が詳細に説明されていないからだ」と指摘。

“不倫”という行為だけに焦点が絞られ、ソジンのビハインドがほとんど描かれなかったことで、批判を招いてしまったと嘆く。

一方、スピーディーな展開を重視するドラマでは「1つのエピソードに、細かな敍事を盛り込むのは無理がある」と反論する視聴者も。

それは登場人物の長い敍事が、“視聴者離れ”の原因として挙げられるためだ。

また、韓国社会にいまだ蔓延している“男尊女卑”という思想も、批判を巻き起こした一因であると分析する者もいる。

儒教文化が根強く残っている韓国では「女性は、賢母良妻(良妻賢母)でなければならない」という考えが、家庭の根幹となって久しい。

それ故、女性の不倫は男性のそれより、手厳しく問いただされる。

今回『離婚弁護士シン・ソンハン』に寄せられた不満は、女性を取り囲む韓国社会の“本音”が、如実に表れた出来事だったのかもしれない。

編集長コラム

Danmee編集長のコラムです。韓国芸能界の出来事やネットの話題を分かりやすく解説しております。日本のマスコミが滅多に取り上げない様々な韓国情報を読者の方々と共有していきたいと思います。

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