SBS新金土ドラマ『今、別れの途中です』で約3年ぶりにドラマ復帰を果たした、女優のソン・ヘギョ。新ドラマに注目が集まる中、韓国メディアは「今回、演じたキャラクターがこれまでのものと被る」とし、女優のキャラ変について報じている。だが一方で、キャラ変してもドラマが成功するとは限らないとの見方もある。
SBS新金土ドラマ『今、別れの途中です』で約3年ぶりにドラマ復帰を果たした、女優のソン・ヘギョ。
このドラマは、”別れ”と書いて”愛”と読む、甘くて、しょっぱくて、辛くて、酸っぱくて、苦い、別れのアクチュアリーを描いた恋愛物語。別名”メロクィーン”と呼ばれるソン・ヘギョだけに、今回も人の心を揺さぶる現実的な愛の形を披露していく予定だ。
今月12日に放送された第1話では、初回から大胆にもソン・ヘギョのベッドシーンが盛り込まれている。視聴者の想像を超える展開も手伝ってか、視聴率は6.4%と今期ドラマの中では好調さを見せた。
「ソン・ヘギョはいつも同じ?」の声
まずまずの好スタートを切った『今、別れの途中です』だが、韓国メディア・10アジア(tenasia.hankyung.com)は少し厳しい視線を送っている。
同メディアは「飽きてしまうソン・ヘギョ、その姿が惜しい理由」と題し、ソン・ヘギョの同じような演技に物足りなさと、”美しさ”だけを演じる狭いスペクトルを指摘している。
ソン・ヘギョはこの10年間、ドラマを通じて数多くのラブストーリーを届けてきた。
ロマンスドラマに必須である感情表現がトップレベルのソン・ヘギョ。彼女の滑らかな感情表現と大きな瞳からこぼれ落ちる涙は、視聴者に多くの共感を与えてきた。
これまで『彼らが生きる世界(2008)』、『太陽の末裔 Love Under The Sun(2016)』、『ボーイフレンド(2019)』など、主演ドラマを全てヒットさせ、ソン・ヘギョはいつの間にか”メロクィーン”の座に就いた。
この功績を讃えつつも、同メディアは「前作のドラマ『ボーイフレンド』と比べても、キャラクターに違いを感じるには物足りない」とし、「ソン・ヘギョはいつからか、シックで優雅なイメージだけを固守している」と、”キャラ変”していない残念さを伝えている。
つまり、トップ女優であっても既存のイメージのままでは生き残れない。キャラ変し、新しい魅力を見せ続けなければ、大衆の気持ちが離れていくというのだ。
トップ女優の”キャラ変”が成功するとは限らない
しかし、キャラ変しても成功するとは限らない。それが今期ドラマの視聴率に色濃く反映されている。
去る6日、主演ドラマのSBS『One the Woman』が最終回を迎えた、女優のイ・ハニ。
ライバル作品が並ぶ中、本作は平均視聴率14.23%、最高視聴率は18.5%(ともに首都圏)という成績を残している。
これは、出演作のブランクが短いうえ、前作のイメージと重なるキャラクターを演じたことで視聴者にすんなりと受け入れられた。つまり、キャラ変しなかったことが成功のカギとなった訳だ。
(関連記事)韓国ドラマ トップ女優 ‘視聴率惨敗’の中でイ・ハニ 独り勝ちのワケ
一方、コ・ヒョンジョンとイ・ヨンエは、今期ドラマでキャラ変を通じ、スペクトルを広げた。
コ・ヒョンジョンは『あなたに似た人』で、貧しい家で育った財閥家の嫁という暗くて重い役を演じ、イ・ヨンエは『調査官ク・ギョンイ』で、ボサボサの髪にトレーニングウェア姿と、従来のイメージとはまったく異なる魅力を見せている。
だが、共にその勢いは視聴率に反映されなかった。女優の持つイメージと新しいキャラクターが結びつきにくくなり、キャラ変にピンと来ない視聴者が多いからのようだ。
女優には既存の”ブランド力”も必要
女優にはそれぞれのイメージや個性、ブランド力があり、既存のイメージが売りとなる場合も多々ある。
ソン・ヘギョの場合、高貴な顔立ちからラグジュアリーな雰囲気が漂い、格別な存在としてカリスマ性を感じさせている。特に、20代や30代の女性から”憧れの存在”として支持されており、”ソン・ヘギョ”なるイメージやブランド力が発揮されている。
つまりキャラ変云々以前に、「ソン・ヘギョだから見る」「ソン・ヘギョだから期待できる」というファンが多く存在するのだ。それが今回の視聴率にも繋がっているように見える。
同メディアも、ソン・ヘギョの演技力の高さを評価しつつ、ソン・ヘギョの次の作品に期待を寄せているようだ。
次回作は、復讐劇と紹介される『ザ・グローリー』。新しいキャラクターを披露してくれるであろうソン・ヘギョのキャラ変にも注目したい。
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