- ハン・ソッキュ主演のSBS『浪漫ドクターキム・サブ3』が、4月28日に初回放送を控えている。
- 彼といえば、主にスクリーンで活躍し輝かしい実績を残してきた韓国が誇る人気ナンバー1俳優だ。
- しかし好成績を残しながらも韓ドラ独自のシステムにより、超端役を務めた過去がある。
SBS『浪漫ドクターキム・サブ3』が4月28日にスタートする。
韓国ドラマの中で最も高い支持を得ていると言われるシリーズものの第3弾だ。
シーズン3まで続くほど愛されている理由は、主演を務めるハン・ソッキュなしには語れないだろう。
本シリーズの人気を先頭に立って牽引、優れた演技力で多くの視聴者を魅了してきた。
そんな彼は、これまでにも数々の作品で実績を上げてきた人物。
中でも全盛期だった1990年代後半から2000年代前半にかけてのスクリーンでの活躍ぶりには、目を見張るものが。
事実彼の快進撃を肌で感じていたチョン・ドヨンが当時を振り返り、“ハン・ソッキュが出る映画”なのか“出てこない映画”なのかが、作品に対する世間の関心を左右していたと語ったことがある。つまり、ハン・ソッキュが天下を取っていたようなものだ。
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こうして各作品で圧倒的な演技を披露し、確かな実力を示していった彼は、本国が誇るナンバー1俳優という地位を不動にする。
彼に対する世間の信頼は厚く、いまや韓国芸能界におけるスターでありレジェンドのような存在だ。
しかしそんな彼には、現在の地位からは想像もできない、苦悩したであろう過去があるのをご存じだろうか。それは映画界で活躍する以前のこと。
大学で演劇映画科を専攻するも、容姿に自信がなかった彼は一時声優として活動していた。
そしてその後、役者の道を諦められなかったのか、1991年からMBCの公募タレントとして活動を開始することに。
比較的早い段階で主演を務めるようになり、『パイロット』(1993)では46.2%、『ソウルの月』(1994)では自己最高記録である48.7%という50%近い最高視聴率を叩き出した。
ところが、飛ぶ鳥を落とす勢いだった彼が1994年に『挑戦』で脇役を、『カレイスキー』ではなんとエキストラに近い端役で出演する。
なぜなら、彼がMBCの公募タレント、つまり“社員”だったから。
1990年代、役者は放送局に所属し、その局の専属タレントとして活動する時代だった。上からの指示があれば、局が手掛ける作品に出演する必要があったのだ。
※韓国では、放送局に所属する俳優の事を“タレント”と呼ぶ
このため『挑戦』には、視聴率をアップさせる切り札として導入され、『カレイスキー』には、局のタレントだからという単純な理由で指名されたのだとか。
ハン・ソッキュをちょい役で投入するとは、なんともぜいたくな作品だ。
ちなみに、2000年代に入ると局に所属せずに活動する役者が登場しはじめたものの、このシステム自体は、MBCが2004年まで、イ・ビョンホンなどが所属していたKBSが2008年まで、SBSが2009年まで採用し廃止された。
このような時代を経てハン・ソッキュは、1995年に放送された『ホテル』を最後に映画界に進出、途中特別出演などでお茶の間に帰ってくるも、2011年の大ヒット作『根の深い木―世宗大王の誓い―』(SBS)まで一時ドラマ界から離れていた。
演技者にとって演じる役は、その後の役者人生に影響を及ぼす重要なもの。それだけに誰しも作品選びには慎重を期するものだ。
しかしその選択肢がなかった時代を生き抜いてきたハン・ソッキュ。
与えられた役で高視聴率を叩き出してきた実力を持つ彼だからこそ、いまだなおナンバー1俳優として君臨し続けているのかもしれない。
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