- 韓ドラ界では、役者の重複出演が関心を集めている。
- 話題の主人公は、現在放送中の2作で検事役を演じているクォン・ユルだ。
- 視聴者の混乱を招きやすい重複出演は、視聴者にも役者側にもマイナス要素になっている。
![クォン・ユルは、『コネクション』で検事役を演じる](https://danmee.jp/wp-content/uploads/2024/06/korean-drama-issue-kwyonyul-1.png)
『コネクション』で検事役を演じるクォン・ユル(画像出典:SBS)
役者の重複出演が韓国で関心を集めている。
話題の主人公は、イケメン俳優クォン・ユル。ドラマ2作への同時出演と、いずれも検事役である点にドラマファンはザワついている。
「どのドラマを観ているのか分からなくなる」といった声が上がるなど、韓ドラ界で度々問題視されてきた重複出演が今年も発生した。
戸惑っているのは観る側だけかと思いきや実は演じる側にも影響が。俳優は泣き顔を見せているという。
クォン・ユルは現在、チソン主演の話題作『コネクション』(SBS/2024)に出演中だ。仕事のできるカリスマ検事かと思いきや、冷徹で野望に燃え不正を働く悪役検事に豹変。亡くなった友人の妻と不倫をする破廉恥なキャラクターとしても物語を盛り上げている。
視聴率は放送回を追うごとに上昇、最新話である第6話では9.4%を記録し、もうすぐ2桁に届くのではないかと期待されている。
そんななか、6月12日にクォン・ユルが主演を務める『遊んでくれる彼女』(JTBC/2024)がスタートした。
本作でも彼は検事役。ヒロインを置いて三角関係を繰り広げるキャラクターで、優しい性格を持ち、弱い人を守りたいという正義感に溢れた検事だ。
![クォン・ユルは、『遊んでくれる彼女』で検事役を務める](https://danmee.jp/wp-content/uploads/2024/06/korean-drama-issue-kwyonyul-2.png)
『遊んでくれる彼女』で検事役を務めるクォン・ユル(画像出典:JTBC)
『コネクション』とは真逆のキャラではあるものの、同時期に2本の出演作が放送され、そのうえ役の職業までかぶっている。つまり視聴者は、週4日(水木金土)検事を演じるクォン・ユルを観ることに。
彼が全く異なる人物像を描き出し熱演を繰り広げたとしても、どちらの作品を観ているのか混乱する人が現れるのは不可避とも言える状況。観る者の物語への没入を妨げるのではないかと懸念する声が上がっている。
そしてこれは結局のところ、視聴率にも影響を及ぼすことが。役者はオファーを受けて役を全うしたものの、純粋に作品を楽しんでもらうことが難しくなっている。
また、作品内で重要な役を演じている場合は、プロモーション活動に限界があるという。重複出演は、観る側と演じる側の両方に影響を与えているのだ。
以前は編成が決まってから撮影に入ることが多かったが、今は事前制作や外注制作、テレビ局とVODの買付問題などにより、いつ世にお目見えされるのかクランクイン前はもちろん後もなかなかはっきりしないことが多い。
このためやっと編成されたと思ったのも束の間、役者は放送日を見て肩を落とすことが少なくないようだ。
事実、重複出演の弊害について、最近受けたインタビューでチョン・ウヒが触れたばかり。
彼女は『ヒーローではないけれど』(JTBC/2024)と、『The 8 Show ~極限のマネーショー~』(Netflix/2024)の2作が、5月にお目見えされた。
彼女の場合、クォン・ユルとは異なり役の職業などはかぶっていないが、出演作が同時期に世に放たれたことに対し、「思いがけず空白期ができることに悩んでいる」と明かした。
ドラマが放送されない期間が続くと世間の目に触れる機会が減り、人気が下がってしまうのを懸念しての発言だろう。できれば放送時期をずらしてもらいたいという思いが伝わってくる一言だ。
![『ヒーローではないけれど』と、『The 8 Show ~極限のマネーショー~』はチョン・ウヒが出演した](https://danmee.jp/wp-content/uploads/2024/06/korean-drama-issue-kwyonyul-3.jpg)
チョン・ウヒが出演した『ヒーローではないけれど』(上)と、『The 8 Show ~極限のマネーショー~』(画像出典:JTBC,Netflix)
また彼女以外にも現在、『我が家』(MBC/2024)と『遊んでくれる彼女』の放送期間が一部重複したことにより、DKZのジェチャンも同時期に2本の出演作が放送されている。過去には、キム・ドンウクやキム・ミギョン、イ・ギョンヨンなども話題の中心になったことが。
編成に様々な問題を抱える韓ドラ界は今後も、当分この状況が続きそうだ。骨身を削って役を演じた役者陣が、泣き顔にならないことを願う人は多いだろう。
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