• 年齢差42歳の異色カップルが天国で再会する、奇妙で美しいロマンスを描くドラマ『君は天国でも美しい』。
  • 天国を日常的な想像力で描きながら、死後の世界でも“よく生きる”ことの意味を問いかける構成が特徴。
  • 「死は終わりではなく、より良い人生のための配慮かもしれない」という企画意図が全体を貫いている。

画像出典=©JTBC

「もし天国に行くとしたら、あなたは何歳でいたいですか?」

この問いに独自の想像力で答えたドラマ『君は天国でも美しい』が、新たな韓国ドラマとして注目を集めている。

本作の最大の話題は、1941年生まれの名優キム・ヘジャと、1983年生まれの俳優ソン・ソックが織りなす“年齢差42歳”のロマンスである。ソン・ソックは「キム・ソギュン監督への信頼が深く、キム・ヘジャ先生とのロマンス演技ができると聞いてすぐに出演を決めた」と語っており、通常のラブストーリーとは一線を画す構成への期待感を覗かせている。

ソン・ソック演じるコ・ナクジュンは、天国の郵便配達人であり、「願いの手紙」を天と地の間で届ける重要な役割を担うキャラクター。彼のすべての行動は亡き妻イ・ヘスクのためであり、その深い愛情が物語の核となるようだ。設定上、ナクジュンは「最も記憶していたい年齢」として30代の姿で登場し、老いた妻と天国で再会するという構図が描かれる。

天国の世界は、宗教的で厳粛なイメージから脱却し、日常的な想像力に満ちた空間として表現されている。ソン・ソック自身も、「私たちのドラマは天国より美しい、天国のその向こう側を探している点が特徴」と語っており、死後の世界をただの終着点としない世界観が提示されている。

キャスト陣も実力派揃いだ。イ・ジョンウンは、イ・ヘスクを親のように慕う「イ・ヨンエ」役で出演。派手なファッションと古風な名前のギャップが笑いを誘うキャラクターであるという。

イ・ジョンウンは「親に捨てられた自分を拾ってくれたイ・ヘスクがすべてであり、彼女の幸せがそのまま自分の幸せ」と役柄への理解を示している。

一方、ハン・ジミンが演じるのは、記憶を失った謎の女性「ソミ」。唯一覚えている名前は「コ・ナクジュン」であり、それゆえにイ・ヘスクから恋敵として警戒されるという、もう一つの緊張関係をもたらす存在だ。ハン・ジミンは脚本について「天国に行くとき、最も記憶したい年齢を選べるという設定が特別だった」と語っており、物語のユニークさが伝わってくる。

本作は、死後の世界を通じて“生”の意味を問いかける構成にもなっている。天国に行っても人生が終わるのではなく、「次の旅があり、そこでもこの世と同じように“よく生きていく”ことが求められる」とされる。ハン・ジミンは「この作品が持つ大きな差別点はまさにそこにある」と語っている。

演出を手掛けるのは、『まぶしくて ―私たちの輝く時間―』『私の解放日誌』などで知られるキム・ソギュン監督。ソン・ソックにとっては約3年ぶり、ハン・ジミンにとっては4度目のタッグとなる。ハン・ジミンは「監督がキム・ヘジャ先生と再び作品を作ると聞いて、どんな役でも参加したいと思った」と、監督への信頼と情熱を明かしている。

“奇妙だけれど美しい”と期待されるこのドラマは、世代や生死の境界を越えたロマンスと、人間の根源的な問いを描き出す。『君は天国でも美しい』というタイトルが象徴するように、本作は「死後の世界ですら人生は続く」という、新たな視点を私たちに投げかけてくるだろう。

死は、すべての人に平等に訪れる――この普遍的なテーマに、温かな想像力とユニークな世界観で向き合う韓国ドラマ『君は天国でも美しい』は、来る4月19日に放送スタート(日本では4月20日Netflixにて配信開始)。


君は天国でも美しい | 予告編 | Netflix

編集長コラム

Danmee編集長のコラムです。韓国芸能界の出来事やネットの話題を分かりやすく解説しております。日本のマスコミが滅多に取り上げない様々な韓国情報を読者の方々と共有していきたいと思います。

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