韓ドラ時代劇に欠かせない鉄板設定といえば、“身分違いの恋”。

朝鮮時代には現代人の想像を絶するような階級差別があったと言われており、多くの韓国ドラマではこれを恋愛における障がいとして用いて、ドラマチックな恋模様を描き出してきました。

本国で11月7日に初回放送を迎えるカン・テオ＆キム・セジョン主演のロマンス時代劇『この川には月が流れる』(原題：이강에는 달이 흐른다)も同様。主人公は王と最低階級の女性です。

早くもヒットの予感をプンプンさせており、お目見えされるその日を心待ちにしている人は多いよう。

そこで本記事では、朝鮮時代は禁断とされた、身分差がある者同士の恋を描いた歴代の名作韓国ドラマを5つピックアップして紹介します。超えることのできない壁があるからこそ、視聴者に多くの感動とトキメキをプレゼントしたラインナップです。

チェオクの剣 (MBC/2003)

『チェオクの剣』は、捕盗庁(当時の警察)で下働きをする女性と、彼女の上官で身分の高い家柄の男性の愛を描いた作品。2人は互いに想いを寄せていますが、厳格な身分制度により切ない恋模様を繰り広げます。

ハ・ジウォン扮する女性主人公の精神的な強さや悲哀、そしてそれに身分制度を見事に調和させた涙なしには観ることのできない展開が大きな見どころとなった1作で、韓国放送当時の最高視聴率は、24.2％を記録しました。

●日本で視聴可能なVOD(2025年10月28日現在)：U-NEXT、Lemino

チュノ～推奴～ (KBS/2010)

『チュノ～推奴～』は、両班(ヤンバン/上流階級)の男性と、その使用人の女性の物語。密かに愛し合っていた2人ですが、身分差を理由に窮地に追い込まれたヒロインはある日逃亡せざるを得ない状況に。そんな彼女を探し求める男の姿を描いたチャン・ヒョク主演作です。

厳しい身分制度をベースに展開され、胸の痛むようなエピソードの数々に涙せずにはいられないシーンが盛りだくさん。韓国のゴールデングローブ賞と言われる『百想芸術大賞』では、脚本賞に輝きました。

●日本で視聴可能なVOD(2025年10月28日現在)：U-NEXT、Amazon Prime Video

イニョプの道 (JTBC/2014)

『イニョプの道』は、両班から奴婢に転落した女性の波乱に満ちた物語。主人公が、逆境に立ち向かい名誉回復のために奮闘する姿が描かれていますが、その過程で繰り広げられる恋模様も大きな視聴ポイントの1つ。

王の庶子ですが奴婢として生きる男性や、名家の御曹司でヒロインの元婚約者が登場して三角関係を繰り広げます。壮絶な人生と厳格な身分制度があるなかで、真実の愛を見つけ大切にすることができるのか、最後まで目の離せない展開が繰り広げられます。

●日本で視聴可能なVOD(2025年10月28日現在)：U-NEXT、Hulu、TELASA、J:COM STREAM

逆賊―民の英雄ホン・ギルドンー (MBC/2017)

『逆賊―民の英雄ホン・ギルドンー』は、奴婢の子として生まれた主人公と、妓生出身で王の側室となった女性、そして彼女の使用人の複雑な三角関係が描かれた人気作。韓国では、最高視聴率14.4％を記録し、日本でも多くの人に愛されています。

弱者を守るヒーローものをメインに、身分違いの恋を絶妙に絡めて物語に深みを持たせた韓ドラの技が光る1作。愛が、政治的な陰謀や権力闘争にまで飛び火する展開は緊張感たっぷりです。

●日本で視聴可能なVOD(2025年10月28日現在)：U-NEXT、Lemino、Rakuten TV、J:COM STREAM

オク氏夫人伝 -偽りの身分 真実の人生- (JTBC/2024)

『オク氏夫人伝 -偽りの身分 真実の人生-』は、奴婢だった女性が身分を偽り、両班として生きていく壮絶な生存劇を描いた物語。両班の男性と出会い、身分制度下で葛藤しながらも真実の愛を求める姿がなんとも切ない展開を辿ります。

身分の違いのみならず、偽りの人生を生きるという複雑な設定まで盛り込まれ、一筋縄ではいかない恋模様が見どころ。昨今、視聴率の獲得が難しくなっているにもかかわらず、自己最高記録13.6%を叩き出した話題作です。

●日本で視聴可能なVOD(2025年10月28日現在)：U-NEXT

その他、『雲が描いた月明り』(KBS/2016)や、『太陽を抱く月』(MBC/2012)、『仮面の王イ・ソン』(MBC/2017)、『七日の王妃』(KBS/2017)、『ミスター・サンシャイン』(tvN/2018)、『王女の男』(KBS/2011)なども、身分違いの恋を描いています。

あなたの地元で観られるかも！来週(11月3日～) 日本のローカル局で放送開始 韓国ドラマ４選

来週から日本のローカル局で、韓国ドラマが全4作、放送開始されます。BSやCSでは数多くの作品が編成されていますが、ローカル局はどちらかというとその機会も...

【Netflix】年内に観れたらいいな‥韓国ドラマファンが待ち望む「公開日未定」作品３選

韓国で制作発表の段階から熱い視線を浴びていた韓国ドラマが、日本のNetflix(ネットフリックス)で配信を控えています。ラインナップは、『恋の通訳、できます...

【単独インタビュー】チャン・ハヌム、音楽への真摯な姿勢と人間的な温かさが垣間見える「素顔」

(写真＝©ES NATION)爽やかな笑顔と清らかな歌声で、聴く人に寄り添い続けてきたチャン・ハヌム。2023年のデビューから2年という時間の中で、彼は多彩な楽曲を...