- 韓流ブームの火付け役となった名作韓国ドラマが、韓国の若い世代にうけている。
- 昔の感性を感じることのできる新鮮さや、近年増えている刺激的な作品への疲労感などから、かつてのコンテンツが好まれているようだ。
- 昔からの韓ドラファンならご存じの人気ドラマが、若者によって再発掘され熱狂している。
日本で巻き起こった韓流ブームの火付け役となったドラマが、韓国の若い世代から支持されている。
昔のファッションやライフスタイルなど当時の感性を感じることができる点や、今の時代を生きる彼ら彼女らにとっては新鮮に映る点がうけているよう。放送当時の視聴者とは異なる観点で楽しんでいる。
また、最近増えている刺激的な内容の作品に疲労感を覚え、昔のコンテンツを探すという声も。
これに伴い、MZ世代によってかつての名作が再発掘されており、YouTubeやSNSでは、名場面や内容を要約した映像が好評を得て話題に。
『私の名前のキム・サムスン』など、昔からの韓ドラファンなら馴染みのある作品に熱狂する若者が急増している。
私の名前はキム・サムスン (MBC/2005)
1作目は、『私の名前はキム・サムスン』。一部叙事を取り除き全16話を全8話に編集、高画質となったリマスターバージョン『私の名前はキム・サムスン 2024』というタイトルで帰ってきた。
若者の間で絶大なる支持を得ており、なんと同作を配信している韓国のVODストリーミングサービスwavveでは、公開初日にして有料会員加入貢献度1位の作品に。
当日は、『グッド・パートナー』(SBS/2024)や、『白雪姫には死を~BLACK OUT』(MBC/2024)など強豪作品が放送されていたが、約19年前の本作が多くの人の心を射止めた。
コーヒープリンス1号店 (MBC/2007)
2作目は、『コーヒープリンス1号店』。今は韓ドラの鉄板要素の1つとなったが、当時はまだ珍しかった男装女子という設定が話題となった作品だ。
YouTube(ユーチューブ)などで要約されたミーム動画(多くの人が模倣して拡散される面白い動画や画像)が若者の間で高い人気を得ており、チャンネル登録者数375万人を誇る人気チャンネルで断トツ人気。
ウンチャン(ユン・ウネ扮)とハンギョル(コン・ユ扮)の名セリフや、特徴ある行動をモノマネする人も現れており、IVEのアン・ユジンは、ウンチャンの扮装をして劇中よく見られた頭を振る動作や、息で前髪を拭くしぐさをするなど、視聴者の笑いを誘ったことがある。
花より男子~Boys Over Flowers (KBS2/2009)
3作目は、『花より男子~Boys Over Flowers』。イ・ミンホが主演を務め、ツンデレ演技で世の女性を魅了した作品だ。
本作も『コーヒープリンス1号店』同様、MZ世代の心を鷲掴みにしており、主人公のファッションや、少々無理がある設定に面白みを感じる人が。各シーンなどが取り上げられたミーム動画が広がって話題となり、登場人物の特徴を掴んで真似をする人も多い。
主人公のク・ジュンピョ(イ・ミンホ扮)は、その中でもクセの強いキャラで、くるくるのパーマ頭が印象的だったが、ラッパーのイ・ヨンジがヘアスタイルはもちろん、彼の服装まで完璧にコピーしてバラエティー番組に出演し、あまりの再現度の高さと役への親しみから、共演者はもちろん視聴者まで笑いの渦に巻き込まれた。
宮~Love in palace (MBC/2006)
4作目は、『宮~Love in palace』。もし韓国に“王室制度“があったら、というテーマで制作された世界的大ヒットラブロマンスだ。
韓国ではリメイクしてほしい作品の常連で、ネット上では、ユン・ウネとチュ・ジフンなどに代わって出演する主人公予想の話題で一時期大いに盛り上がったことも。
やはり本作も、YouTubeをはじめSNSでMZ世代から熱い視線を浴びており、約18年前のドラマとは到底思えない人気を獲得している。
ごめん、愛してる(KBS/2004)
5作目は、『ごめん、愛してる』。”ミサ廃人”という言葉が生まれるなど、シンドロームを巻き起こした韓ドラ史に残る名作の1つだ。
親に捨てられたと思っていた息子が母と会う名場面や、見た目だけでお金がないと判断された主人公が、どんでん返しで爽快感をプレゼントしたシーンなど、YouTubeで流れておりMZ世代を魅了している。
『私の名前はキム・サムスン』に目を付けたwavveのマーケティングチームが、次に配信する作品は本作。どうやら成功すると読んでいるようだ。
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