連日韓国のニュースで報じられている‘N番部屋事件’。そんな中、似たような題材を扱った映画に再びスポットライトが当たっているという。

未成年者を含んだ女性たちを脅迫し、性搾取動画や画像を製作・流布した‘N番部屋事件’という残酷なデジタル性犯罪が、国民を恐怖と怒りに陥れている中、デジタル性犯罪を題材にした映画が再注目されている。

‘N番部屋事件’の主犯、チョ・ジュビンは2018年の12月から今年の3月まで未成年者を含む性搾取物を製作し、仮想通貨を受け取ってテレグラム(アプリチャット)を通して流布・販売した疑いが指摘され警察に監視、拘束された。これまでに検察が把握している被害者だけでも74名に上り、そのうちの16名が未成年者だった。

この極悪非道なデジタル性犯罪事件は、昨年5月に公開された映画‘ガール・コップス’で扱われていた。劇中では、様々なニュースで簡単にアクセスできるデジタル性犯罪事件を紹介。当時、この映画をテーマにしたのは‘バーニング・サン事件(ソウルのホテル内にあるナイトクラブ「バーニング・サン」で2018年11月に起きた暴行事件を発端とする一連の事件・疑惑の総称 )’とマッチしていたためだ。芸能人の不法撮影及び流布事件、グループで行われた麻薬・性犯罪事件が登場し、共感を得た。

ⓒCJエンターテインメント

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(動画出典:YouTube)

主演のラ・ミランは当時「すべての被害者が少しの勇気を出して、隠れることなく声をあげることができたら」と話した。

昨年4月に公開された映画‘私を憶えてる’は、青少年性犯罪とSNSで広がる犯罪を紹介したミステリー犯罪スリラーだ。青少年性犯罪、女性を対象にした盗撮、ポルノ流布など、実際に私たちの周辺で起きている事件を扱っている。特に、日々エスカレートする青少年の犯罪を、赤裸々に見せている。

ⒸCinegro Co., Ltd.

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(動画出典:YouTube)

映画は、性犯罪被害者の拭うことのできない傷に触れる。被害者は事件が過ぎさっても、縮こまって辛い痛みに直面するが、加害者はむしろ堂々と現実を対比し、私たちの社会がどのようにすべきかを考えさせる。主演を務めたイ・ユヨンは性犯罪被害者たちの心境を綴った本を読み、「被害者たちに一生消えないトラウマを残している」と打ち明けた。

2014年に公開された映画‘さまよう刃’と‘ハン・ゴンジュ17歳の涙’は、青少年性犯罪を引き出した。日本の推理小説の巨匠、東野圭吾の同名小説をもとにした‘さまよう刃’は、娘を失った父親が犯人を殺害後、娘の復讐のために残りの犯人を探す話を描いている。‘ハン・ゴンジュ17歳の涙’は、2004年に起きた女子中学生集団暴行事件を、今作が初監督作品となるイ・スジンが映画化した。

映画は、あくまでも娯楽作品、ファンタジーだ。こんな現実があってはならないはずなのだ。‘ハン・ゴンジュ〜’は実在した事件をもとにしているが、実際に起きた事件を調べれば‘N番部屋’同様目を覆いたくなる現実がそこにあった。しかも加害者は誰一人刑罰を受けなかったという驚きの結末である。

‘事実は小説より奇なり’とはよく言うが……。