TWICE(トゥワイス)が6月、新アルバム『Taste of Love』でカムバックする。これまでデフォルトにしていた”月曜カムバック”から、先行公開を水曜日に移行、金曜日にアルバム発売と、”路線変更”を予告しており、韓国メディアはこれを「アメリカ進出を見据えた布石ではないか?」と捉えている。(写真提供:ⓒ TOPSTAR NEWS)
6月にカムバックを控えているTWICE(トゥワイス)の”大きな絵”が、話題を集めている。
“大きな絵”とは、一見大したことない個々のパーツが、大きな絵を成すという意味の韓国語のたとえで、揺るがない狙いを定めて実行する、緻密で大胆な計画を指す言葉だ。
韓国新アルバム『Taste of Love』で、TWICEの描く”大きな絵”とは、ポップソングの本場、アメリカを指す。より正確に言うと、アメリカで好成績を上げ、グローバルに知名度を一気に上げるというビジョンである。
TWICE、アメリカ市場を狙う!
韓国メディアが、TWICEの新作アルバムを”大きな絵”と決めてかかる根拠には、カムバック日程にあった。
これまで、TWICEがデフォルトにしていた”月曜カムバック”から、先行公開を水曜日に移行(6月9日18時)、金曜日にアルバム発売(6月11日13時)と、”路線変更”を予告しており、韓国メディアはこれらの動きを「アメリカ進出を見据えた布石ではないか?」と捉えているのだ。
TWICEの所属事務所であるJYPエンターテインメント(以下、JYP)も、グローバル戦略に基づいたカムバックであるいう見解に対しては、概ね認めているようだ。
昨年、アメリカの大手レコード社であるリパブリック・レコード(Republic Record)とパートナーシップを締結し、すでにJYPがアメリカ進出を本格化させるとの予測も出ていたが、”アメリカ市場”に対して苦い思いを持っているJYPにとっては、慎重に物事を進めなければという側面もあっただろう。
パク・ジニョンの黒歴史
実は、JYPの首長であり、日本では『虹プロジェクト』のプロデューサーとしてお馴染みのパク・ジニョンにとって、アメリカは”呪いの地”と言っても過言ではない。
パク・ジニョンは、K-POPというジャンルすらなかった2003年から、アメリカ進出を試みていたとされる。アメリカの有名アーティストに楽曲を提供するなど、手応えを感じたパク・ジニョンは、イム・ジョンヒやWornder Girlsのアメリカ進出に乗り出すも、失敗に終わっている。その後、”アメリカ病”、”アメリカ大惨事”など、アメリカでの失敗は韓国芸能界における嘲笑のネタになってしまったほど。
現在、K-POPビッグ4(HYBE-SM-JYP-YG)の中で、アメリカでの活動において、一番後れを取っているのがJYPだ。
そんなJYPが、臥薪嘗胆(がしんしょうたん)の末、同社のエースであるTWICEという”刺客”を、アメリカに送り込もうとしている。
韓国では、常に”1軍”に分類される数少ない人気グループの一角を担うTWICEだが、アメリカ市場から目を背けていたのも事実。HYBEのBTS(防弾少年団)や、YGエンターテインメントのBLACKPINK、SMエンターテインメントのSuperMと、次々に米ビルボードチャートでの好成績が伝えられる中、TWICEの最高成績は『Eyes wide open』で上げた72位(ビルボード200/2020年)のみ。
今回、”月曜カムバック”という伝統を破るほど、アメリカ市場へ狙いを定めているTWICEは、生みの親、パク・ジニョンの宿願、いや、”呪い”を解くことができるだろうか。
TWICE
TWICE (トゥワイス / ハングル 트와이스)は、2015年に韓国の音楽専門チャンネルMnetで放送されたサバイバルオーディション番組「SIXTEEN」を通して選ばれた9人のメンバーによって結成された。
グループ名の「TWICE(トゥワイス)」には、「良い音楽で一度、素敵なパフォーマンスでもう一度感動をプレゼントする」という意味が込められている。
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