SMエンターテインメントから鮮烈デビューした4人組ガールズグループ、aespa(エスパ)。彼女たちの3rdシングル『Next Level』が熱狂的な支持を集め、特にメンバーのウインターが披露したボーカルが脚光を浴びている。これをきっかけに、”ユ・ヨンジンが声帯で生んだ子どもたち”と呼ばれる、SM所属のボーカルメンバーにも関心が寄せられた。
SMエンターテインメント(以下、SM)所属のガールズグループとして、Red Velvet(レッドベルベット)以来、6年ぶりにデビューした新人ガールズグループのaespa(エスパ)。
先月発売した3枚目のシングル『Next Level』は、現在も韓国では数々のリアルタイム音源チャートで最上位圏を維持しており、その勢いと人気は留まるところを知らない。特にファンを虜にしているのはウインターの魅力的なボーカルだ。
多くの人を魅了するウインターの歌唱力に注目が集まるのと同時に、”ユ・ヨンジンが声帯で生んだ子どもたち”というフレーズにも再び関心が寄せられている。
ユ・ヨンジンとは、SMを代表するプロデューサー。
優れたプロデュース力を持つ彼が担当するアーティストは、揃いも揃って大ヒットを見せており、このことから”ユ・ヨンジン・キッズ”というファン層までもが誕生するほど。正統派SMスタイルと呼ばれる”SMP(SM Performance)”を作り上げた、象徴的なプロデューサーと言える人物である。
さらにSMの終身理事という肩書も持つことから、SMになくてはならない存在として韓国芸能界に君臨しているユ・ヨンジン。
彼はもともとR&Bシンガーだったこともあり、作詞・作曲とプロデュースを主としているが、実はSM内でも一番歌が上手いと囁かれる存在でもあるのだ。
そのせいか、彼がプロデュースするアイドルにも、得意とする”R&B”カラーが反映されている。SM所属のアーティストの中でも、特に男性アーティストのボーカルの歌唱法が似ているのは、ユ・ヨンジンからトレーニングを受けたためと言われている。
ユ・ヨンジン特有の歌唱法を特に上手くこなしているのは、東方神起(TVXQ)のチャンミンとEXO(エクソ)のD.O.だろう。
K-POPグループのボーカルメンバーの中で最も高い音を発声すると称される、チャンミン。
4オクターブもの音域を誇る彼は、テクニックを使いながら発声する、高音で伸びやかなボーカルが特徴だ。”SMP”コンセプトで活動すると、タイトル曲ごとに1度は入るという叫びのパートを担当している。
高音ばかりが注目されがちだが、低音ボーカルもかなりの魅力を発揮している。低音ボーカルは主に韓国のアルバム収録曲や日本でのリリース曲で見られており、高音は鋭いが、低音は柔らかくて甘美な魅力を持つ。
一方、D.O.は蜂蜜のような中低音の音色を持つボーカルが特徴だ。
低音が魅力的なD.O.だが、メインボーカルとしても高音を披露することもあり、多数のタイトル曲で聴くことができる。
優れたリズム感とテクニックが際立つボーカルで、曲に合った歌い方とスキルを使うが、聴き手にはリズムで遊んでいるという感じを与えることも。これにより、リズム感が目立つR&Bに特化したボーカリストという評価をよく受けている。
このように際立った歌唱力と特徴を持つのが”ユ・ヨンジンが声帯で生んだ子どもたち”、つまり、ユ・ヨンジンの声帯で育てたSMが誇るトップボーカリストたちなのだ。
ユ・ヨンジンはこの20年間、R&Bテイストのメロディーとボーカルスタイル、社会批判的な歌詞などで韓国のダンスポップシーンに独歩的なスタイルを構築してきた。ユ・ヨンジンの音楽を長年聞いてきたSMマニアなら本能的に反応するしかない特有のスタイルが蘇ったと評価を受けたのが、aespaの『Next Level』だ。
聴く者の心を掴むボーカルを披露したaespaのウインターもまさに、チャンミンやD.O.と同じく”ユ・ヨンジンが声帯で生んだ子どもたち”なのである。
東方神起
東方神起(TVXQ)は、チャンミン、ユンホによる韓国出身の男性デュオ。
レコード会社兼芸能事務所のSMエンターテインメントに所属し、韓国や日本を中心に活動している。
2010年までは5人組ボーカルグループで活動していたが、2009年7月メンバーのうちジェジュン、ユチョン、ジュンスの3人が所属事務所に対する専属契約効力停止の訴訟を起こし、5人での活動が無期限休止され、翌2011年1月のカムバック以降はユンホ、チャンミン2人で活動している。
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