日本の音楽シーンに欠かせない存在となった、K-POP。1つのカルチャーとして根強い人気を博し、現在はK-POP第4世代が爆走中だ。この一方で、日韓においては歴史から政治までさまざまな問題が山積みとなり、悪化の一途をたどっている。韓国では反日、日本では嫌韓といった感情が見られる中、K-POPはその真逆を行く急成長をいせている。
日本の音楽シーンに欠かせない存在となった、K-POP。
その中でも特に人気を集めているアーティストと言えば、ワールドスターとなったBTS(防弾少年団)だろう。
彼らはこれまで、日本の音楽番組にも精力的に出演し完璧なパフォーマンスで視聴者を魅了してきた。実際に出演するほか、コメントやミュージックビデオなど、さまざまな形でお茶の間に顔を覗かせている。
先日も、テレビ朝日の看板音楽番組『MUSIC STATION』(以下、Mステ)のスペシャル番組にて、ヒット曲が1日あたり何回のストリーミング再生がされているかを算出したランキング、”令和最強の鬼リピソング”でTOP3を独占。『Dynamite』や『Butter』、『Permission To Dance』と、3曲のミュージックビデオが放送されていた。
だが、韓国では今回の放送について、ネットユーザーから「なぜMステにBTSが流れる?」と疑問の声が届けられていた。
同じく、この点に注目した大手韓国メディア・韓国日報は、「放送出演を見合わせていたのにBTSにスポット‥。日本ですくすくと伸びるK-POP」と題し、このように報じている。
まず、なぜ、韓国でこのような声が上がったのかと言うと、これ以前、2018年に『Mステ』に出演を予定していたBTSだったが、メンバーの私服が日本で物議を醸してしまい、放送直前に出演を見合わせるといった事があった。
韓国では、この件があって以来、双方が疎遠となってしまったと見ているため、今回の放送でBTSのMVが流れたことに驚きを感じたようだ。
同メディアはこれを「日本国内の根深い嫌韓感情を越え、K-POPが急成長を見せている」とし、「歴史的な問題や政治問題など葛藤懸案が山積し、両国の溝がさらに深まっている。だが、この悪条件の中でもK-POPは日本で多くの支持を得ている」と分析。
7月に開催された『東京2020オリンピック』を機に、日本国民の嫌韓感情が高まったとも言われている。
だが、このような中でもK-POP人気は衰えを見せてはいない。日本の若い世代は、政治的問題と関係なく自由にK-POPを楽しんでいる。それは様々な問題を切り離し、K-POPを1つのカルチャーとして受け入れているからだ。
日本でのK-POPの成長は、売上げの変化ではっきりと現れている。
韓国コンテンツ振興院の日本支社である日本ビジネスセンターが20日に発表した報告書によると、BTSは昨年、約64億円(691億ウォン)の売上を記録。日本と海外のアーティストを合わせた中で5位となっており、海外アーティストとしては唯一、トップ5に名を連ねた。
新型コロナウイルスの影響で、ファンミーティングやコンサートなとの公演が相次いでキャンセルされたことを考慮すれば、目立った成長だ。
同時に、日本でK-POPの世代交代は成功的に行われる雰囲気を見せている。
海外のアーティストの売上トップ10では、BTSをはじめSEVENTEEN(セブンティーン)、TXT(トゥモローバイトゥギャザー)、ENHYPEN(エンハイフン)、NCT DREAM(エヌシーティードリーム)がランクイン。
デビューしてから5年に満たないK-POP第4世代の新人グループも名を連ねており、世界第2位の音楽市場を持つ日本が、K-POPの世界進出の拠点という役割を果たしているとも言われている。
歴史や政治などさまざまな問題を越えて、今後、ますますの発展を見せるであろうK-POPというカルチャー。この先もきっと、この人気は留まるところをしらないだろう。
BTS
BTS(防弾少年団)は2013年6月13日にデビューした韓国の7人組男性アーティストグループで、パン・シヒョクのプロデュースにより誕生した。
HYBE(旧Big Hitエンターテインメント)所属。
デビューアルバムは『2 COOL 4 SKOOL』、デビュー曲は『No More Dream』。グループ名の”防弾少年団”には、10代、20代に向けられる抑圧や偏見を止め、自身たちの音楽を守りぬくという意味が込められている。
ハングル表記は”방탄소년단(バンタンソニョンダン)”から”バンタン”と呼ばれることが多い。
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