• SEVENTEEN(セブンティーン)が、“サセンファン”による深刻な被害を訴えた。
  • 韓国メディアの10アジアは、アイドルに迷惑行為をする“サセン”の心理は“所有欲”だと考察。
  • 過去にツイッターで脅迫を受けた、BTS(防弾少年団)ジミンの事件が再注目されている。

SEVENTEEN(セブンティーン)の事務所が、*サセンファンによる被害を訴えた。

*サセンファン：韓国語で“사생(サセン)”と書き、芸能人の私生活(사생활/サセンファル)にまで追いかけるストーカーのような悪質ファンのこと

サセンファンによる被害を訴えたSEVENTEEN

サセンファンによる被害を訴えたSEVENTEEN (写真提供：ⓒ TOPSTAR NEWS)

アイドルが受けている被害の深刻さに、過去にBTS(防弾少年団)ジミンがターゲットにされた脅迫事件を思い出した人も多かったようだ。

12月8日、SEVENTEENの所属事務所は「公式スケジュールではなく、私的な場所(宿舎、ホテルおよびヘアメイクショップなど)に無断で侵入したり、空港保安区域内でアーティストのプライバシーを侵害する行為が続いている」と一部ファンの迷惑行為を明らかにし、「強力な法的措置を取る予定」と予告した。

韓国メディアの10アジア(https://v.daum.net/v/20221211100101463 )は、「SEVENTEENに向けた、サセンファンの被害事例は深刻。空港保安区域内での過度な接触や対話、撮影などがあった」と被害状況を報告。

また「サセンファンの心理は“所有欲”。“他のファンより、自分がスターをもっと愛している”という錯覚から始まる。特定の芸能人について“自分がもっと知るべきだ”と、それが行動で表出されるもの。過度の愛から来る副作用だから、治すことができない」とサセンファンの行動を考察している。

そして、過激なサセンファンによって苦痛を受けたスターとして、ジミンの名を挙げた。

BTSのジミン。カムバック記者会見で脅迫について言及した

BTSのジミン。カムバック記者会見で脅迫について言及した (写真提供：ⓒ TOPSTAR NEWS)

2017年3月、数日後にアメリカでのBTSコンサートを控える中、”犯罪予告”という、脅迫メッセージがツイッターに上がった。

その後、2018年9月に開催予定のコンサートでも、2度に渡って彼を脅迫するツイートが投稿される。

当時ジミンは、カムバックの記者会見で一連の出来事に触れ「むしろファンがたくさん心配しているのではないか？」「スタッフがたくさんサポートしてくれているので、あまり心配しないで」とファンを安心させるメッセージを伝えた。

記者会見では、質問をした報道陣に笑顔を見せた

記者会見では、質問をした報道陣に笑顔を見せた (写真提供：ⓒ TOPSTAR NEWS)

一部ファンの間では、彼は2019年9月にもSNSでテロ予告を受けたという情報も。ジミンは、これまでに何度も脅迫を受けている。

これらの悪質な行為について、当時は“アンチファンの嫌がらせ”との見方が強かったようだが、一方で“サセンファンによるもの”と考える人もいる。

犯罪心理などに詳しい専門家らは「脅迫は、そのメンバーを極度に好きか、非常に嫌いかのどちらかだが、もし嫌いだったら、特定メンバーを名指しにするのではなく、グループ全体を標的にする」との見解を示す。

また「脅迫まがいの内容を発信する理由は、特定のメンバーに自分だけを見て欲しいという“所有欲”と、ファン心から始まったある種の精神疾患の一つ」と分析している。

2018年当時、ジミンへの犯罪予告を取り上げた米NBCニュース

2018年当時、ジミンへの犯罪予告を取り上げた米NBCニュース (出典：NBC)

10アジアは、SEVENTEENの被害内容とともに、アイドルがサセンファンから受ける被害事例が増えていると伝えている。

韓国では、2021年10月、“ストーカー処罰法”施行を皮切りに、この約1年間で警察が受けたストーキング通報件数は、法案施行前の3年間の申告件数より1.5倍も高い数値となった。

しかし、処罰の水位は強化されたものの、法の実効性に対する疑問は増えているのだという。

また実際の処罰も難しく、犯行の手口はより巧妙になり、法の網をくぐり抜けるやり口にも進化しているそうだ。

アイドルを日々悩ませている、サセンファンの度重なる迷惑行為。

10アジアは「問題が起きて解決するのは、予防策ではない。実質的予防について悩む時だ」と警笛を鳴らしている。

酒井知亜

韓国のデパ地下が大好き、酒井知亜です。韓ドラファン歴が長いですが、主にK-POP関連の記事を発信しております。韓国SNSで話題の最新イシューやスターの気になる素顔などを、読者のみなさんにわかりやすく伝えることをモットーに奮闘中です。

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