K-POP界のレジェンド、BIGBANG(ビッグバン)が還ってくる。ファンからは、K-POP界”絶対1強”と称されることとなった、BTS(防弾少年団)の牙城を脅かす存在になると期待する声が聞こえている。
K-POP界のレジェンド、BIGBANG(ビッグバン)が還ってくる。
2018年以降、4年ぶりのカムバックが発表されたBIGBANG。そのニュースはここ日本でも大きな話題となり、ツイッタートレンドにも浮上するほど、音楽ファンの期待と興奮を集めている模様だ。
中には彼らの実績を大いに称えながら、彼らが不在の間にK-POP界”絶対1強”と称されることとなった、BTS(防弾少年団)の牙城を脅かす存在になると期待する声も。
果たして、多くの音楽ファンがささやいている、”新旧対決”は実現するのだろうか。
BTSとBIGBANGは比較対象となるか
「BTSとBIGBANG、比較対象になる?」
結論から言うと、優位を決めるための比較対象としては、無理がある。
様々な理由があるが、最も大きな理由は「ファンが期待するグループの”色”が、あまりにも違い過ぎる」のだ。
では、それぞれの”色”はどう違うのだろうか。
まず、BTSの音楽には”少年美と希望”を汲んだエネルギーがある。まるで白い紙に、力強く広がっていくパステルカラーのようなイメージだ。
リキュールに例えると、レインボーショットのカクテルだろうか。
対して、BIGBANGの音楽には、”大人の渋さと刺激”を汲んだエネルギーがある。グレーの壁に、様々なカラーで描かれたグラフィティーのようなもの。
こちらもリキュールに例えると、ショットのウォッカといったところか。
BTSとBIGBANG、実績比較は?
BTSとBIGBANGの、K-POPアーティストとしての実績を比較するのも容易ではない。
なぜなら、それぞれデビュー当時の”インフラ”がかなり違うためだ。
そのインフラとは、テレビや新聞といったマスメディアの衰退と、SNSをはじめとするインターネットメディアの発展、世界音楽シーンにおけるK-POPのステータスなどが、複雑に絡んだ”市場”の変化を指す。
そしてBIGBANGがデビューした2006年と、BTSがデビューした2013年の、K-POPの人気と知名度には、大きな差もある。
BIGBANGは世界音楽シーンにおいて、まったく相手にされていなかった”不毛の地”韓国でデビューし、『2011 MTV ヨーロッパアワード(2011 EMA)』で”ワールド・ワイド・アクト”受賞まで上り詰めるという快挙を成し遂げた。
まさにK-POPのパイオニア(開拓者)として、その活躍は大いに認められ褒め称えられるべきものだ。
一方、世界が注目する音楽ジャンルへと成長した”K-POP”という恩恵を受けながら、2013年にデビューを果たしたBTS。彼らももちろん苦労した時期を経て、2017年ポップの本場アメリカで開かれた『ビルボード・ミュージック・アワード』受賞(Top Social Artist)を起点に、アメリカの主要音楽授賞式で数々の偉業を達成している。
BIGBANGが”K-POPのパイオニア”として、世界の音楽シーンを震わせたのであれば、BTSは”K-POPエンパイア(帝国)”を建立した主役である。BIGBANGもBTSも、空前絶後の”大業”を成し遂げ、歴史に名を刻んだアイドルグループであることは間違いない。
直接対決となったら?
しかし2チームともに、K-POPというジャンルの中で共生しなければならず「どちらがすごいか」という対決構図は、人気アーティストとして、ある種”宿命”だろう。
果たして、両者による直接対決が実現したら、どちらに軍配が上がるのだろうか。
とはいえ勝敗の基準を、アルバム販売高や音源ダウンロード(またはストリーミング)、ミュージックビデオの再生回数だけに限定するという過ちは犯したくないもの。
上述したように、それぞれのチームが持つ音楽的カラーや支持するファン層、成長を後押しした時代背景が違い過ぎると言える。故に、K-POPにおける”象徴性”もしくは”揺るぎない価値”というものも、基準にするべきではないだろうか。
しかし、すべてを総合的に判断して勝敗を付けようとしても、スポーツのような観点で、結果を論ずることは難しいだろう。
1つ確実なのは、この2チームの存在がダイバーシティーの確保や話題性量産という、K-POPの発展に大いに貢献するという事実だ。
まさに”新旧対決”ではなく、”新旧調和”による市場の拡大を大いに期待してみたい。
(投稿/Danmee編集長)
BTS
BTS(防弾少年団)は2013年6月13日にデビューした韓国の7人組男性アーティストグループで、パン・シヒョクのプロデュースにより誕生した。
HYBE(旧Big Hitエンターテインメント)所属。
デビューアルバムは『2 COOL 4 SKOOL』、デビュー曲は『No More Dream』。グループ名の”防弾少年団”には、10代、20代に向けられる抑圧や偏見を止め、自身たちの音楽を守りぬくという意味が込められている。
ハングル表記は”방탄소년단(バンタンソニョンダン)”から”バンタン”と呼ばれることが多い。
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