• 世界的なスターBLACKPINK(ブラックピンク)のジェニーが出演している、米HBOドラマ『THE IDOL(ジ・アイドル)』。
  • 北米で放送が始まると、韓国では彼女が披露した刺激的なダンスシーンが議論となった。
  • 韓国メディアは、米メディアの厳しい評価を取り上げ、嘲笑するような記事を報じている。
出演したドラマが話題の、BLACKPINKジェニー

出演したドラマが話題となっている、BLACKPINKジェニー (写真提供:ⓒ TOPSTAR NEWS)

韓国メディアのスポーツ朝鮮(sports.chosun.com)が、米HBOドラマ『THE IDOL(ジ・アイドル)』を「この出来でカンヌで自慢したの?」と皮肉るような内容で報じている。

本ドラマは、世界的な人気を誇るBLACKPINK(ブラックピンク)のジェニーが演技に初挑戦したドラマ。公開前から、世界中のファンが大きな関心を寄せていた。

しかし事前の注目度の高さから一変、5月にカンヌ国際映画祭で初公開された際は、記者や評論家から酷評が続出する。

そして6月4日(現地時間)、北米での初回放送を終えると、アメリカメディアは、作品だけでなく、K-POPを代表するスターであるジェニーの扱いについて否定的な記事を出した。

米の芸能雑誌Peopleは「何年にもわたる良くない噂の末、『THE IDOL』がようやくベールを脱いだが、初回はエピソードが空虚だった」と厳しいコメント。

また、米芸能メディア、ローリングストーン(Rolling Stone)は「『THE IDOL』は、噂よりも有害で良くない」という題名の記事を通じて、「むごたらしく、残酷で予想していたよりもさらに悪質なドラマは、若い女性スターたちを略奪的な視線で見ている」と評価した。

同国の別メディア・BUT WHY THO?は「女優たちは誰の役にも立たない強要された男性の視線を通じて、意図的に衰弱させられた」とし、「ジェニーを深刻なまでに活用できなかったことは言うまでもない」と伝えている。

ジェニーはバックダンサーのダイアン役で出演

ジェニーはバックダンサーのダイアン役で出演 (画像出典:YouTube HBO 動画キャプチャー)

『THE IDOL』は、人気のPOPスターアイドルの恋愛など、ハリウッドの音楽業界の裏側を描いた物語。アメリカのLAを舞台に描かれ、ジョニー・デップの娘である女優のリリー=ローズ・デップと、歌手のザ・ウィークエンドが主演を務めている。

ジェニーは、主人公ジョスリン(リリー=ローズ・デップ扮)の友人で、バックダンサーのダイアン役として登場する。

初回放送後、韓国のオンラインコミュニティーでは、彼女が出演したダンスシーンの話題が急速に広がった。

その理由は、ジェニーが2人の男性ダンサーに挟まれて踊る振り付けが刺激的すぎて、性的な関係を連想させるとネガティブな反応が相次いだからである。

前出のスポーツ朝鮮によると、「19禁レベル」「ジェニーの浪費」という表現も登場し、「奇妙なポーズと表情、あれは何?」「YG(ジェニーの事務所)は何をしたのか?」という怒りのコメントの一方で、「ジェニー個人の場面でもなく、組まれた脚本通りに演技したのに何が問題?」「刺激的なシーンを演じた俳優たちはみんな問題なの?」という擁護派の意見もあるという。

ジェニーの扇情的なダンスを巡って、韓国ネットで甲論乙駁が繰り広げられているのだ。

劇中に登場するダンスシーン

劇中に登場するダンスシーン (画像出典:Pop World YouTube キャプチャー)

そして記事では「『THE IDOL』は、カンヌ国際映画祭で初公開されて以来、好評より酷評を受けている」とし、米メディアの反応を取り上げている。

米のエンターテイメント専門の業界紙バラエティー(Variety)などは「サム・レヴィンソン監督は、女性の性を描写するのに革命的な何かがあると主張できるが、『THE IDOL』はみだらな男性ファンタジーのように見える」と批判。

また、ドラマを100点満点中10点の評価を下したローリングストーンは、ジェニーについて「出演分量はほとんどないレベルであり、あらすじ上、重要でない役」「話す機会もあまり与えられず、ただ座ってきれいに見える役割だった」と伝えているという。

しかし、韓国メディアの記事を読むと、少し気になる部分がある。

多くの記事が、ドラマの“出来”を酷評し「韓国が誇るスーパースター」とジェニーを称えながらも、その具体的な矛先がどこなのかがイマイチわからないのだ。

ターゲットは、制作を担ったHBOなのか、ジェニーをドラマ出演させた所属事務所(YGエンターテインメント)なのか、はたまた刺激的なシーンを披露したジェニー本人なのか‥。

記事では「YGは、所属アーティストのケアもきちんとできないのか?」「これを撮るために、忙しい中でわざわざアメリカに行ったの?」「アメリカでのステータスはこんなもんか」といった世間の反応を取り上げ、「“うちの”ジェニーが、ひどい扱いを受けている」と彼女を庇いつつも、その裏では彼女自身を冷笑しているような内容にも感じとれる。

多くの韓国メディアは、米メディアの批判的なコメントを引用し、ドラマの制作側を叩くような論調で伝えているが、そこに隠された裏の顔(?)がうっすらと見える気がしてならない。

(関連記事)BLACKPINK ジェニー「The IDOL」破格的なダンスシーンに評価分かれる「最悪の使い方」

編集長コラム

Danmee編集長のコラムです。韓国芸能界の出来事やネットの話題を分かりやすく解説しております。日本のマスコミが滅多に取り上げない様々な韓国情報を読者の方々と共有していきたいと思います。

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