2004年人気韓国ドラマ『天国の階段』で頼れる優しい”テファお兄ちゃん”を覚えているファンは未だ多いだろう。テファお兄ちゃんこと俳優シン・ヒョンジュンのある”過去”が暴露されたが…
スターのイメージは、役柄や演出により”製造”されたものに、大衆の勝手な共感が加わり”創造”される。
韓国の人気俳優A氏に対する「ロマンチックで逞しい‥そして優しい」という大衆のイメージの大半は、彼の出演した作品のキャラクターにより創造された。
上手く創造され好感度を上げる場合もあれば、いくつかの不祥事により悪印象を与えるスターもいる。興に乗って犯した過去の過ちやプライベートのエピソードにより、大衆にマイナスイメージを与えた挙句、芸能界から追放されるケースも稀ではない。
日本のファンには、2004年に放送された大人気ドラマ『天国の階段』で、優しい”テファお兄ちゃん”として親しまれたシン・ヒョンジュン。
今彼が正に、過去により創造された悪印象により、韓国芸能界からの追放が危ぶまれている。
シン・ヒョンジュンとは
上述の通り、日本では韓流元年と言われている2003~2004年に『天国の階段』に出演して大きな人気を得たシン・ヒョンジュン。
1989年に映画『将軍の息子』の出演をきっかけに、韓国芸能界でデビューしたシン・ヒョンジュンは『華厳経』『太白山脈』など、主に映画俳優として知名度を上げていた。1996年には、映画『銀杏のベッド』の”黄将軍”役を見事に演じきってスターダムにのし上がる。2000年代に入っては、映画よりドラマ出演がメインとなり『天国の階段』『カインとアベル』に出演した。
『天国の階段』では、ジョンソ(チェ・ジウ扮)に献身的な純愛を捧げる”テファ”役が好評を受け、日韓はもちろん、韓国ドラマの人気が高い中華圏や東南アジアでも人気が急上昇。”テファ”のイメージは、シン・ヒョンジュンにそのまま投影され好感度も一緒にアップ。複数の女性関係によるトラブルが発覚したものの、無難な芸能人生を歩んできたと言える。
元マネージャーによる暴露
デビュー21年目の役者として、司会者としてベテランの”安定感”を見せていたシン・ヒョンジュンの未来に、バラ色ではないけど、暗雲が漂うと思った人は多くなかったはず。近年韓国で流行している”著名人家庭観察バラエティー”の代表格『スーパーマンが帰ってきた』への出演を決め、”家庭的なお父さん”の一面を見せる予定だった。しかし、第2の全盛期の兆しを見せていた矢先、元マネージャーのキム氏が彼の素顔を暴露したのだ。
キム氏の主張をまとめると、・長期に渡る不当な待遇とパワーハラスメント ・卑下発言やメッセージ ・業務的なプレッシャー ・シン・ヒョンジュンの母親の個人的な用事強要などが挙げられているという。この主張に対しシン・ヒョンジュンは「キム氏とは親友である。親友との間で発生したトラブルであり、相当な部分が歪曲されている」と反論した。2人の主張に食い違いがあり、真相は法廷で明らかになる見込みだ。
キム氏の暴露は更にエスカレートし、シン・ヒョンジュンが2010年に全身麻酔や鎮静剤に用いられる化合物であるプロポフォールを投薬したと韓国警察に通報。『スーパーマンが帰ってきた』の視聴者掲示板には「家族が見る番組に出るべきではない」「偽善者にしか見えない」など、不満に満ちた書き込みに埋め尽くされ、放送局(KBS)は掲示板を一時閉鎖することを決めた。
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韓国のことわざで「공든탑이 무너지랴(手を込んで積み上げた塔は崩れ落ちない)」という言葉がある。念入りに頑張って成し遂げたことが無為に終わらないという意味だ。
しかし、韓国芸能界では崩れ落ちることもしばしばあるようだ。
人間の相互トラブルは、必ず双方の言い分に食い違いが生ずる。それは相手の胸中は相手にしか分からないし、自身の心境は自分にしか分からないのだから当然だろう。しかし、絶対にどちらかが壮大に嘘をついていることにもなる。今回のケースは目に見えない、人の心を突くような事案が多く、やはり第3者はイメージでしか語ることができない。逆に言えば”タチが悪い”パターンだ。
願わくば、素の部分も”テファお兄ちゃん”であってほしいが、もしキム氏の告白が事実なんだとしたら、自分を取り繕う事はやめて潔く認めて欲しいところ。果たして真実は‥。
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