• 韓国ドラマ『君は天国でも美しい』が、米ドラマ『グッド・プレイス』と類似しているとの指摘がネット上で浮上。
  • 舞台設定や登場人物の構造が似ているとの声がある一方、ジャンル的な共通要素との反論も多い。
  • 韓国著作権法上は「表現の一致」がなければ盗作と認定されにくく、最終的な判断は視聴者に委ねられているようだ。
『君は天国でも美しい』ポスター

『君は天国でも美しい』ポスター(画像出典=©JTBC Drama)

Netflixで配信中の韓国ドラマ『君は天国でも美しい』が、アメリカドラマ『グッド・プレイス(The Good Place/2016)』と酷似しているのではないかとの指摘がネット上で相次いでいる。

共通点を挙げながら、韓国ネットでは「模倣ではないか」とする声と「類似はあっても模倣ではない」とする声が上がり、意見が二分しているようだ。

類似性を指摘されたのは、舞台設定とキャラクター構成、演出の一部が『グッド・プレイス』と似通っているという点。『君は天国でも美しい』は、80歳で亡くなった女性が天国で若き日の夫と再会するというファンタジーロマンスだが、その“天国”が社会システムを持つ空間として描かれている。

そこでは管理者的役割の人物が存在し、死者たちの思いや未練を整理する手助けをするという構造になっている。

主人公のヘスクは生前、貸金業を営んでおり「私は天国にふさわしくない」と罪悪感を抱く人物。

一方で『グッド・プレイス』も、主人公が死後に“天国”とされる空間にたどり着き、“善人”として振る舞おうと奮闘する姿が描かれている。両作に共通するのは、天国をただの宗教的・精神的概念ではなく、制度やシステムとして表現している点であり、管理者や案内人が登場する演出も重なって見えるようだ。

ネットユーザーの間では、「列車で天国と地獄を行き来する描写」「主人公が自らの“ふさわしさ”を疑う心情」「ドラマポスターに書かれた歓迎の文言(天国へようこそ)」なども、類似している部分として挙げられているという。しかしながら、これらの類似点が“盗作判定”に該当するかについては意見が分かれている。

一部のネットユーザーは「設定が似ているからといって、模倣とは限らない」とし、ファンタジーというジャンルにおいては天国や管理者の存在は典型的な要素であり、オリジナリティの有無を判断するには慎重を要すると指摘している。

また、韓国著作権法においては、表現の具体性や構成がほぼ一致しない限り、盗作とは認定されにくいという事情もある。たとえば、特定のセリフや物語展開が一致しない場合、単なる“アイデアの類似”にとどまり、法的責任を問うのは困難とされている。

加えて、現代においてはグローバルなメディア環境のもと、多くのストーリーが同時に流通し、意図せず類似するケースが増えているのも事実である。ある業界関係者は「完全に新しい物語を作るのは事実上不可能に近い」と語り、こうした論争そのものが、創作と模倣の境界線を再考させる契機になるのではないかと指摘している。

『君は天国でも美しい』と『グッド・プレイス』の類似をどう評価するかは、観る側の解釈に委ねられているようだ。

編集長コラム

Danmee編集長のコラムです。韓国芸能界の出来事やネットの話題を分かりやすく解説しております。日本のマスコミが滅多に取り上げない様々な韓国情報を読者の方々と共有していきたいと思います。

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