- 韓国時代劇の定番となっている時代背景といえば朝鮮王朝だ。
- 第4代国王・世宗(セジョン)の息子で第5代国王・文宗(ムンジョン)は、2度の離婚を経験している。
- 文宗の離婚が朝鮮王朝で王妃の外見を審査するようになった理由をご紹介。

朝鮮時代イメージ(画像出典:韓国文化財団)
韓国時代劇の時代背景として、最も多く用いられてきたのが朝鮮王朝だ。
知れば知るほど面白い魅力が詰まっており、中でも国王や世子に関するエピソードは、比較的記録が残っているものの全てが明らかになっていないだけに、どこかロマンを感じさせ想像を掻き立てるものが。
しかもそれがプライベートなものであればなおのこと。今はもう会えない歴史人物の性格や人間性が垣間見え、より興味が沸くことも。
そんなエピソードの持ち主である1人が、朝鮮第4代国王・世宗(セジョン)の息子で、第5代国王・文宗(ムンジョン)。優れたビジュアルを持ち、朝鮮時代の王の中で群を抜いてかっこよかったと言われている人物だ。
また、世宗が病気になってからは父に代わり国を治め、聖君としての資質もうかがわせたと言われている。
しかし妻とはなかなかうまくいかなかったようで、特別な理由がない限り絶対に離婚が許されなかった時代に2度もパートナーとの別れを経験。これが朝鮮王朝で王妃の外見を審査するようになった決定的な理由だと追われている。
文宗の1人目の妻は、ビジュアルには重きを置かず選んだことが『朝鮮王朝実録』に記録されており、容姿の優れた女性ではなかったのだとか。それが影響してか、文宗の目には入らず結婚初日から冷たい態度で、世宗の再々の忠告にも耳を貸さなかった。
すると妻がどうにかして文宗の気を引こうと奇行を繰り返すように。なんと宮女たちの靴を集めて燃やし、その灰を文宗が飲むお酒にこっそり混ぜたという。
度々靴がなくなることを不思議に思った宮女たちの調査で犯人が明らかとなり、赤っ恥をかいた文宗は妻を世子嬪から廃位した。
これを経てルックスの重要性を痛感した世宗は、徹底した外見至上主義の面接体制である三揀擇(サムカンタク)という、王妃の容姿を3段階に分けて審査する選抜規定を設けることにし、これは朝鮮王朝において王妃選抜の模範となった。
こうして文宗は厳しい戦いを勝ち抜いた美しい女性を、2人目の世子嬪に迎える。
ところがこの女性、ビジュアルは申し分なかったのだが酒癖が悪く、飲酒歌舞を好んだそうで、家父長的な思想を持ち、女性がお酒を飲んで歌って踊るのを嫌うタイプの文宗は、距離を置いてしまう。
そこで世宗が悩んだ挙句、世継ぎのことを考え世子に側室を3名かまえたところ、ここでまたもや事件が勃発。側室の登場に世子嬪が焦ってしまい、妊娠したと嘘をつき、その1カ月後に今度は流産したと言い出したのだ。
許されざることであったが、王室と文宗の評判が悪くなるのを心配して、世宗は目をつぶることにした。
しかし後に、世子嬪が宮女と深い関係になり、結局彼女も廃位せざるを得ない状況になり、文宗は2度目の離婚を経験する。
王や世子に愛されなかった正室が、なんとか夫の気を引こうとあの手この手を考え努力するものの、まったく振り向いてくれずやがて疲れてしまい、愛情が憎悪に変化したり、別人のように人が変わったりする話は時代劇によくある設定。視聴ポイントの1つとなる部分だ。
また、何よりも三揀擇を導入するに至った経緯や、そのシステムを取り入れても結婚生活が破綻してしまった文宗。
彼のエピソードも他の王同様ドラマにすればドラマチックなものになりそうだが、残念ながらあまり作品で取り上げられる機会がなかった。

映画『観相師-かんそうし-』文宗役の俳優キム・テウ(画像出典:NAVER映画)
ちなみに『大王世宗』(KBS/2008)ではイ・サンヨプが演じ、その他『王女の男』(KBS/2011)、『インス大妃』(JTBC/2011)、『チャン・ヨンシル 〜朝鮮伝説の科学者〜』(KBS/2016)などにも登場したことがあったが全て脇役。
また、大ヒット映画『観相師-かんそうし-』(2013)には、ベテラン俳優キム・テウが文宗役で特別出演している。
王妃をルックスで審査するようになった決定的な離婚とその主人公である文宗、いつか時代劇の題材となる日はくるだろうか。常に新たな試みに挑戦し続けている韓ドラ界に期待したい。
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