『冬のソナタ(KBS2/2002)』の“キム次長”でお馴染みの、俳優クォン・ヘヒョ (写真提供：ⓒ TOPSTAR NEWS)

韓国を代表するバイプレイヤーの一人、俳優クォン・ヘヒョ。

最近は、Netflix(ネットフリックス)オリジナルシリーズ『D.P. -脱走兵追跡官-(2021)』でチョン・ヘイン扮するアン・ジュノの父親役。JTBC(Netflix)ドラマ『気象庁の人々:社内恋愛は予測不能?!(2022)』では、気象庁予報局長コ・ボンチャン役を演じた。

すでに芸歴30年以上の彼は、ヒョンビンとキム・ソナが出演し、シンドローム級の大ヒットとなった『私の名前はキム・サムスン(MBC/2005)』など、韓国ドラマの中でも“レジェンドドラマ”と呼ばれる作品にも多数出演している。

しかし、彼の出演作といえば、やはり『冬のソナタ(KBS2/2002)』だろう。

約20年前、日本の韓流ブームの火付け役となった“冬ソナ”は、ペ・ヨンジュンとチェ・ジウという韓流スターを生み出した大ヒット作。また、ユン・ソクホ監督が手掛けた*四季シリーズの一つとしても知られる名作である。

*四季シリーズ：季節にちなんだ4作品『秋の童話(KBS2/2000)』『冬のソナタ(KBS2/2002)』『夏の香り(KBS2/2003)』『春のワルツ(KBS2/2006)』のこと

CSのホームドラマチャンネルは、開局25周年企画として、7月15日から四季シリーズ4作品を順番に一挙放送することを発表。日本の韓ドラファンの注目を集めている。

『冬のソナタ』より。ポケットに手を入れているのが、“キム次長” (画像出典：KBS 動画キャプチャー)

クォン・ヘヒョは、『冬のソナタ』では、ペ・ヨンジュン扮するイ・ミニョンの部下で、ポケットに手を入れて立っているのが印象深い、“キム次長”として出演。

「クォン・ヘヒョ」ではピンと来なくとも、「冬ソナの次長」と言われれば、すぐにわかった方も多いのではないだろうか。

そんなキム次長のイメージが強い彼の素顔は、あまり知られていないが、実は彼は、冬ソナ放送当時から、韓国では熱血なフェミニストとして様々な社会活動に参加している。

韓国のオンラインコミュニティーの投稿によると、長年女性運動を支持及び支援しており、2009年からは韓国女性団体連合の広報大使を務めているという。

韓国で戸主制廃止に関する民法改正案が推進された2003年には、国会前で1人デモも行っている。

彼は、後のインタビューで「戸主制が廃止される前の2002年に次女の出生届を出し、結婚すれば、妻が夫の戸籍に入り、本籍も同じになることが分かった。この時から韓国社会の“女性人権問題”を悩み始めた」と、女性の代弁者として動き始めるきっかけとなった出来事を明かしている。

左)国会前でデモを行うクォン・ヘヒョ / 右)女優ムン・ジョンヒに送ったメッセージ (画像出典：韓国オンラインコミュニティー)

また2017年には、国連が定めた3月8日の「国際女性デー」にちなみ、同僚である女優ムン・ジョンヒに送ったメッセージが話題となった。

ムン・ジョンヒは自身のインスタグラムで「このような日に祝ってもらうと心が熱い」として「感動メール、国際女性デー、クォン・ヘヒョオッパ、春の日」などのハッシュタグと一緒に1枚のキャプチャー画像をアップしている。

そこには「今日は3.8 国際女性デー 109年前、冷たい風が吹くニューヨーク、パンとバラを持って女性の権利を叫びながら街に立った彼女たちを記憶し、今日この地で女性として生きていく全ての人を応援します。女性の日、おめでとう」と綴られている。

女性の代弁者としてメッセージを発信する、クォン・ヘヒョ (画像出典：韓国オンラインコミュニティー)

他にも、韓国のオンラインコミュニティーには、彼が「女らしい、男らしいより自分らしくなれる世の中を望みます」というメッセージボードを持っている写真も投稿されている。

日本の韓ドラマファンの間では、名バイプレイヤーとして知られるクォン・ヘヒョ。

彼は、韓国では俳優としてだけではなく、フェミニストとしても影響力を発揮している。

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