- ユ・アインの麻薬吸引を立証できる決定的証拠がまだ見つかっていないという。
- この報道を受け、韓国ネットではある“陰謀論”を疑うネットユーザーも。
- 韓国ネットユーザーは、ユ・アインの事件が初報道された日付に注目している。

不法処方や薬物吸引が疑われている韓国俳優ユ・アイン(写真提供:©TOPSTAR NEWS)
韓国芸能界でとある“陰謀論”が浮上している。
その主人公は、不法処方や薬物吸引の疑いで芸能界復帰が閉ざされたと言われるユ・アイン(36)。
陰謀論の発端となったのは、ノーカットニュース(nocutnews.co.kr)やSBS(news.sbs.co.kr)など、韓国有力メディアの報道。
その内容によると、韓国捜査機関がユ・アインに罪を問う“決定打”がまだ見つかっていないという。
それは、薬物類を提供したプロバイダーと共犯の存在である。
長い期間、常習的な吸引をしたと疑われるユ・アインだが、現時点では「誰に提供を受けた」が不明のようだ。
麻薬吸引の証拠がない?
3月7日、韓国警察はユ・アインの自宅で家宅捜査を行った。
警察の目当ては、裁判でユ・アインの嫌疑を立証できる、麻薬の吸引器などを探し出す事。しかし、ユ・アインの自宅では何も見つからなかったという。
この日の家宅捜査は、数点のディジタルデバイスを押収するだけにとどまる。
そして、ユ・アインのデバイスから8年分のデータについてディジタルフォレンジック(復元)を行ったが、共犯やプロバイダーの実体を突き止められる証拠はなかったようだ。
プロポフォール(静脈麻酔薬の一つ)の不法処方については、医療記録が残っているため、嫌疑の立証ができる。
だが、大麻やコカインなどの麻薬類は、吸引や売買といった具体的な犯行を立証できなければ、捜査機関に不利な判断(不送致、無嫌疑捜査終結など)がなされる可能性もある。
現在韓国警察は、必死になって決定的な証拠を見つけ出さないとならない境遇に立たされている。
韓国ネットで浮上する陰謀論
韓国の麻薬専門弁護士、パク・チンシル氏は「検査で陽性反応が出ても、罪を問うことはできない。飲み屋で麻薬を吸引した人と同じグラスを使うと、その人の体内から麻薬成分が検出されるケースもある。つまり、吸引と売買を立証できなければ、無罪になる可能性もある」と語っている。
この報道を受け、韓国ネットではある“陰謀論”を疑うネットユーザーも。
彼・彼女たちは「ユ・アインの麻薬事件は、大物政治家のイシューを覆うために、韓国検察が意図的に流した」と主張している。
検察の仕業と主張するネットユーザーは、ユ・アインの麻薬事件が初報道された“2月8日”に注目する。この日は、韓国与党出身の元国会議員の汚職を問う裁判が行われた日でもある。
韓国検察出身の同氏は、前の政権で大統領の側近としても知られる人物だ。
裁判所の判断は“無罪”。国民の怒りが爆発すると思われていた矢先、偶然(?)にもユ・アインのプロポフォール事件が報じられる。
一部の韓国メディアも、その“偶然”に首を傾げながら「政治スキャンダルを、芸能スキャンダルで覆うという俗説があるが、果たして本当なのか」と報じた。
韓国検察のキャビネット捜査とは
チョン・ウソンとチョ・インソンが主演を務める映画『ザ・キング(2017)』では、韓国検察のある慣例が描かれている。
それは“キャビネット捜査”というもので、政治スキャンダルから国民の目をそらす目的で、芸能人の麻薬やセックススキャンダルを流すというやり方を指す。

韓国検察の権力と野心を描いている映画『ザ・キング』(画像出典:Daum映画)
その、数ある芸能スキャンダルが検察のキャビネットにたくさん眠っており、必要な時に“取り出せる”ため、キャビネット捜査というのだ。
今回のユ・アインの事件が、キャビネット捜査だったのかは不明だ。
また、当初警察の家宅捜査令状を韓国裁判所が、プライベート保護を理由に棄却したという。
そのため、家宅捜査の実行まで1カ月以上の時間がかかった点も、証拠確保の失敗の原因であると、捜査関係者は言う。
確かなことは、ユ・アインの麻薬事件に陰謀論が浮上し、韓国政界を巻き込む勢いでその話題が膨らんでいるということだ。
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