JTBC『気象庁の人々:社内恋愛は予測不能?!』で、主演の2人以外に注目を浴びた人物が、気象庁広報担当室の通報官ハン・ギジュンだろう。空前絶後のダメ男だが、放送回を重ねるにつれ、視聴者から愛着を得る存在に。ここでは、そんな奥行きのある役を演じたユン・バクを紹介する。
4月3日に成功裏に放送を終了したドラマ、JTBC『気象庁の人々:社内恋愛は予測不能?! (以下、気象庁の人々)』。

4月3日に放送が終了したドラマ『気象庁の人々:社内恋愛は予測不能?!』(画像出典:JTBC)
本作は、気象庁に務める人々の仕事と愛を描いた社内恋愛ドラマ。気象庁という新鮮な題材の中、社内での恋愛模様がテンポ良く描かれ、また職場内でありがちな状況や人物、その家族まで登場し、共感を得やすい内容になっている。
ラブコメクイーンの名を誇るパク・ミニョンと、数々のロマンス作品に出演してきた若手俳優ソン・ガンが出演し、2人の息のあった演技が視聴者を釘付けにした。そんな中、チン・ハギョンの元婚約者役ハン・ギジュンを演じたユン・バクも注目を浴びた1人だ。

『気象庁の人々』でハン・ギジュンを演じたユン・バク(画像出典:JTBC)
ユン・バクが演じたのは、気象庁で広報担当室の通報官を務める、空前絶後のダメ男。10年間交際し、結婚を約束した恋人チン・ハギョンを裏切り、その上、浮気相手とスピード結婚までした人物。
さらには、チン・ハギョンと住む予定であった自身の持分がほぼない新居を慰謝料として渡し、その後不動産価格が上がっているから2等分しようと提案してくる図々しさまである。
このダメ男ぶりに、ドラマ序盤、ハン・ギジュンは視聴者から“怒りを誘発させる憎まれ役”とされた。しかし放送回を追うごとに視聴者の反応に変化が見られ、次第に憎しみを買わなくなっていく。
むしろキャラクター本来の取るに足らない魅力が、ストーリーに笑いを作り出し、重要な要素となった。また、広報担当室の通報官としてのプロフェッショナルな側面や、妻役であるチェ・ユジン(ユラ扮)の信頼できる夫になろうと努力する姿まで披露した。
下手をすれば“嫌われ役”になっていたかもしれない役を、ユン・バクの緩急をつけた演技により、ハン・ギジュンは、物語の中で奥行きのある人物として完成された。彼の優れた演技力が後押ししたようだ。

『家族なのにどうして~ボクらの恋日記~』では、チャ・ガンジェ役を演じた(画像出典:YouTube KBS Drama映像キャプチャー)
そんな彼が、俳優への道を決意したのは中学生の時だったという。芸術高校への進学を試みたものの、父親からの強い反対で一般高校に進学。その後、数々の俳優の母校でもある韓国芸術総合学校演劇院演劇科へと進んだ。
そして、26歳の時にMBCドラマ『できるだけ求めよ(2010)』でデビュー。その後、いくつかのドラマに出演するものの、これといった活躍がなく、脚光を浴びることのない期間が続いたようだ。
しかし、2013年放送のKBS『グッド・ドクター』での、憎らしいがどこか間抜けな悪役ぶりが、世間の目に留まるきっかけに。その後、2014年放送の『家族なのにどうして~ボクらの恋日記~』では、自己中心的で家族に対し冷徹な役を演じ一躍有名になった。

今後の活躍にも期待!(画像出典:H&エンターテインメント)
シャープな容姿とこれまでに演じてきた役柄のイメージから、鋭く物静かで無愛想なイメージを持たれる傾向にある彼だが、バラエティー番組などでは、全く異なる姿を覗かせている。
2016年、KBS2のバラエティー番組『ハッピートゥギャザーシーズン3』に出演した際、「交際相手がいるか」との質問に、あっさりその存在を認めた。
なんとその際、所属事務所にもまだ打ち明けていなかったという。彼女の年齢や交際期間までも明かし、「キスしたのか」との質問には、「キスもした」と正直にカミングアウト。ドラマで見せる姿とは180度異なる、純粋で天然な性格を垣間見せた。
ユン・バクは、『気象庁の人々』が最終回を迎えるにあたり、彼の所属事務所であるH&エンターテインメントを通し、「皆さんがたくさんの関心と愛情で見守ってくださり、とても幸せな時間を過ごしました。今まで、ハン・ギジュンを憎んだり、愛着を持ったりしていただき心から感謝します」「これからはさらに良い作品と、また別のキャラクターをお見せしようと思います」と語っている。
本来、純粋で天然な彼が見せる悪役ぶりも、これまで視聴者の目を奪ってきたが、今後、ユン・バクがどのような役を演じるのか、さらなる彼の活躍に一層期待が寄せられる。
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