• 本記事では、韓国の有名な映画賞で、最も高い作品性が認められた映画に与えられる“作品賞”の受賞作に注目。
  • 対象は、『百想芸術大賞』『青龍映画賞』『大鐘賞』のいずれかで、受賞歴のある韓国映画。
  • その中から、10月と11月に、BS・CSで放送予定のおすすめ4作品をご紹介する。

本記事では、韓国で開催されている様々な映画賞や授賞式の中から、次の3つの映画賞で“作品賞”を受賞した名作映画に着目する。

まずは、歴史が古く「韓国のゴールデングローブ賞」とも称されている『百想(ペクサン)芸術大賞』。

続いて「韓国のアカデミー賞」と喩えられる『青龍(チョンニョン)映画賞』と『大鐘(テジョン)賞』。

いずれも韓国映画界で高い権威を誇る映画賞のため、名作揃いの中での受賞となれば、最も高い作品性が認められたという立派な証拠。

そこで、名立たる韓国の授賞式のいずれかで、見事“作品賞”という栄誉を掴んだ韓国映画の中から、10月と11月にBS・CSで放送予定のおすすめ4作品についてご紹介する。

WOWOW

『別れる決心』

■受賞歴:『百想芸術大賞』作品賞、『青龍映画賞』最優秀作品賞、『大鐘賞』最優秀作品賞

2022年に公開された映画『別れる決心』は、映画『渇き(2009)』や『お嬢さん(2016)』などを手がけたパク・チャヌク監督の作品。

山中で発生した男性の変死事件を捜査する刑事へジュン(パク・ヘイル扮)が、被害者の妻ソレ(タン・ウェイ扮)と出会い、夫殺しを疑うと同時に彼女に惹かれていく物語。男女の葛藤や心情の変化が、絶妙に且つ繊細に描かれている。

『第75回カンヌ国際映画祭』のコンペティション部門では、監督賞を受賞した他、国内外の数々の映画賞でも“作品賞”を獲得した話題作。

韓国では社会現象と呼ばれる程の大ブームを起こし、BTS(防弾少年団)のRMも5回鑑賞したと明かすほど、何度も見たくなる中毒者が続出した。

『別れる決心』

『別れる決心』(画像出典:namuwiki)

●出演:パク・ヘイル、タン・ウェイ、イ・ジョンヒョン 他
●ジャンル:ラブロマンス/青春・サスペンス/ミステリー
●放送日:11月13日

『別れる決心』(動画出典:YouTube Happinet phantom)

『哭声/コクソン』

■受賞歴:『百想芸術大賞』作品賞

『哭声/コクソン(2016)』は、映画『チェイサー(2008)』や『哀しき獣(2010)』などで知られる、ナ・ホンジン監督によるサスペンススリラー。

ある田舎の小さな村に“よそ者”がやってきたのをきっかけに、残虐な事件が頻発。謎の高熱にうなされた幼い娘を救おうとする村の警官ジョング(クァク・ドウォン扮)は、山の一軒家に住む謎の日本人(國村隼扮)が奇行を繰り返しているという噂を掴む‥。

“よそ者”を演じた俳優の國村隼は、狂気な演技で観客を恐怖へと導き、その演技力が認められて、外国人初の『青龍映画賞』助演男優賞を受賞した。

一見、単純なジャンル物や事件を解決する典型的なスリラー捜査劇に思えるが、オカルト系の犯罪スリラードラマの要素が盛り込まれた作品になっている。

『哭声/コクソン』

『哭声/コクソン』(画像出典:NAVER映画)

●出演:クァク・ドウォン、ファン・ジョンミン、國村隼 他
●ジャンル:サスペンス/ミステリー
●放送日:10月24日

『哭声/コクソン』(動画出典:YouTube Klockworx VOD)

スターチャンネル

『モガディシュ 脱出までの14日間』

■受賞歴:『百想芸術大賞』作品賞、『青龍映画賞』最優秀作品賞

『モガディシュ 脱出までの14日間(2021)』は、1991年ソマリアの首都モガディシュで、内戦に巻き込まれた韓国・北朝鮮大使館員の命をかけた脱出劇を描いた社会派ドラマ。

ソマリアの現政権に不満を持つ反乱軍による内戦が激化し、奇しくも対立関係にある韓国・北朝鮮の大使たちは、相手の様子を探りながらも共に脱出することを誓う。

実話をモチーフにした本作は、モロッコでオールロケが行われ、総製作費は240億ウォンとも言われている。

内戦で孤立した人々の恐怖や不安、切迫した緊張感が圧倒的なリアリティーで描かれており、コロナ禍でも韓国国内で360万人を超える動員数を集めた。

『モガディシュ 脱出までの14日』

『モガディシュ 脱出までの14日間』(画像出典:movie.naver)

●出演:キム・ユンソク、チョ・インソン、ホ・ジュノ、ク・ギョファン 他
●ジャンル:ドラマ/サスペンス
●放送日:10月21日、10月22日、10月24日、10月26日、10月30日

『モガディシュ 脱出までの14日間』(動画出典:YouTube 株式会社ツイン)

アジアドラマチックTV

『タクシー運転手 ~約束は海を越えて~』

■受賞歴:『大鐘賞』最優秀作品賞、『青龍映画賞』最優秀作品賞

『タクシー運転手 約束は海を越えて(2017)』は、1980年に起きた“光州事件”にまつわる実話を基にしたストーリー。

ソウルのタクシー運転⼿マンソプ(ソン・ガンホ扮)は、ドイツ⼈記者ピーター(トーマス・クレッチマン扮)の「⼤⾦を⽀払う」という⾔葉につられ、検問を切り抜けて通行禁止時間ぎりぎりで光州に⼊る。厳戒態勢の現地では、後に光州事件と呼ばれる韓国現代史上に残る民主化運動が起きていた。

本作は、多数の死傷者を出した“光州事件(5・18光州民主化運動)”を世界に伝えたドイツ人記者と、彼を現場まで送り届けたタクシー運転手の数日を描いたヒューマンドラマとなっている。

主演を務めたソン・ガンホは、『第38回青龍映画賞』『第26回釜日映画賞』『第1回ザ・ソウルアワード』などを含め数々の主要な映画賞で主演男優賞を受賞し、作品自体も韓国内外から熱い注目を集めた。

『タクシー運転手 ~約束は海を越えて~』(画像出典:namuwiki)

●出演:ソン・ガンホ、トーマス・クレッチマン、ユ・ヘジン、リュ・ジュンヨル 他
●ジャンル:ヒューマン
●放送日:10月8日、10月21日、11月11日

『タクシー運転手 ~約束は海を越えて~』(動画出典:YouTube Klockworx VOD)

酒井知亜

韓国のデパ地下が大好き、酒井知亜です。韓ドラファン歴が長いですが、主にK-POP関連の記事を発信しております。韓国SNSで話題の最新イシューやスターの気になる素顔などを、読者のみなさんにわかりやすく伝えることをモットーに奮闘中です。

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