• 9月は韓国映画界にとって新作公開が相次ぐ注目の季節。
  • ロマンスからスリラーまで、幅広いジャンルの作品が登場。
  • 本記事では、その中から映画ファン必見の9月本国公開予定の最新韓国映画7選をご紹介する。

暑さは依然として厳しいものの、少しずつ季節の移ろいを感じる9月が近づいてきている。

韓国ではロマンスからスリラー、そして社会派サスペンスに至るまで、多彩な新作映画が続々とスクリーンに登場。

旅行で訪れた際に現地で最新作を鑑賞するのも、韓国文化を体感できる特別な体験のひとつでは。

特に今年9月は、大物俳優の主演作から注目監督の新作まで、豊かな人間ドラマとスリルが同居する話題作が目白押しとなっている。

そこで本記事では、映画ファン必見の9月本国公開予定の最新韓国映画7選をご紹介する。(2025年8月19日現在)

『3670』(2025/124分)

1作目にご紹介するのは『3670』。

本作は、韓国映画界において注目を集めるクィア映画であり、脱北青年チョルジュンの視点を通じて、友情と恋、そして自らのアイデンティティに揺れる姿を繊細に描き出したヒューマン・ロマンスである。

主人公チョルジュンは、兄弟同然の友人たちに囲まれながらも、自身のゲイとしての正体を隠して生きる孤独を抱えてきた。しかし初めて勇気を出し、韓国のゲイコミュニティに足を踏み入れることで、友情や愛の温もり、そして小さな誤解による葛藤に直面していく姿が観客の胸を打つ。

出演はチョ・ユヒョン、キム・ヒョンモク、チョ・デヒといった俳優陣で構成され、リアルで息遣いを感じさせる演技が評価されている。特に主演のキム・ヒョンモクは『第26回全州国際映画祭』において俳優賞を受賞するなど、その演技力に高い評価が寄せられた。

さらに本作は、同映画祭の韓国競争部門にてCGV賞、配給支援賞、WATCHA賞を含む複数の受賞を果たし、芸術性と話題性を兼ね備えた作品として存在感を示した。韓国映画界の新たな潮流を象徴する一本といえるだろう。

本作は、9月3日に韓国公開。

●韓国公開:2025年9月3日(水)

画像出典:ATNINE FILM
3670
ヒューマン/ロマンス
2025/124分

あらすじ

脱北した青年チョルジュンが、初めてゲイコミュニティに足を踏み入れ、友情と恋、そして小さな誤解に揺れる姿を描くヒューマン・ロマンス。

キャスト

チョ・ユヒョン、キム・ヒョンモク、チョ・デヒ、ぺ・ハンソル、イム・ジヒョン 他

韓国観客動員数

-

口コミ

 -

予告映像


動画出典:ATNINEFILM

『最後の宿題』(2025/108分)

2作目は、『最後の宿題』(原題:마지막 숙제)をご紹介する。

9月3日に韓国公開予定の本作は、オム・テウンのスクリーン復帰作として話題を集めている。

物語は、臨時で4年3組の担任を務めることになった教員キム・ヨンナムと、クラスの子どもたちが“最後の宿題”を通じて成長していく姿を描き出す。平凡な教室を舞台に、子どもたちの小さな挑戦や葛藤、そして温かい交流が積み重なり、胸を打つヒューマン・ストーリーへと昇華していく。

出演者の中でも特に注目されるのが、人気グループINFINITEのソンジョンの特別出演である。音楽活動で広く知られる彼が映画に彩りを添え、ファンの関心を集めている点も見逃せない。

教育現場という身近な空間を背景にしながらも、誰もが共感できる“人生の宿題”をテーマに据えた本作は、観客に温かい涙と深い余韻を残すことだろう。

●韓国公開:2025年9月3日(水)

画像出典:INOLMEDIA
最後の宿題
ドラマ
2025/108分

あらすじ

最後の宿題を残した期限付き教師と、分断された教室で心を通わせていく子どもたちの成長と再生を描くヒューマンドラマ。

キャスト

オム・テウン、パク・サンミョン、イ・ジェジュン、ユン・ヒョンスク 他

韓国観客動員数

-

口コミ

-

『殺人者レポート』(2025/107分)

3作目は『殺人者レポート』(原題:살인자 리포트)をご紹介。

本作は、9月5日に韓国で公開される最新スリラーで、主演は実力派俳優チョ・ヨジョンとチョン・ソンイルが務める。緊張感と心理戦が交錯する物語は、公開前から強い関心を集めている。

物語は、特ダネを渇望するベテラン記者ソンジュ(チョ・ヨジョン)のもとに、精神科医でありながら11人を殺害した連続殺人犯ヨンフン(チョン・ソンイル)が自らインタビューを依頼してきたことから幕を開ける。取材と殺人告白が交錯する衝撃的な展開が、観客の度肝を抜くであろう。

チョ・ヨジョンはスクープを追う鋭い記者像を、チョン・ソンイルは二面性を抱えた精神科医兼連続殺人鬼という難役をそれぞれ熱演する。両者の心理戦は、観客を物語の深淵へと引き込む強烈な緊張感を生み出す。

社会の暗部と人間心理を鋭く抉り出す本作は、単なるスリラーを超えて「真実とは何か」「人間の心の闇とはどこから始まるのか」という問いを突きつける。韓国映画界が得意とする社会派サスペンスの最新系譜として期待される作品である。

●韓国公開:2025年9月5日(金)

画像出典:SONY PICTURES ENTERTAINMENT KOREA, A2Z Entertainment
殺人者レポート
スリラー
2025/107分

あらすじ

特ダネに飢えたベテラン記者ソンジュのもとに、精神科医ヨンフンが連続殺人を告白するインタビューを依頼してきたことから始まる物語を描いたスリラー。

キャスト

チョ・ヨジョン、チョン・ソンイル 他

韓国観客動員数

-

口コミ

 -

予告映像


動画出典:SONY PICTURES ENTERTAINMENT KOREA

『全力疾走』(2025/93分)

4作目にご紹介する作品は、『全力疾走』(原題:전력질주)。

本作は、ハ・ソクジン、イ・シニョン、そしてTWICEのダヒョンが主演を務めるラブコメディ映画であり、9月10日に韓国で公開される。K-POPファンにとっても注目度の高い作品である。

物語は「現在を駆け抜ける男」と「未来を駆け抜ける男」という二人の主人公が、時間を超えて全力で走り抜け、完璧なエンディングを目指す姿を描いている。疾走感とともに繰り広げられるユーモアとロマンスが融合し、観客に新鮮な魅力を届ける内容である。

主演のハ・ソクジンにとっては約9年ぶりのスクリーン復帰作であり、久々の映画出演でどのような変化を見せるのか大きな関心が寄せられている。一方、イ・シニョンは若手俳優ならではのエネルギーで物語を引っ張り、世代の異なるキャラクター同士の化学反応が期待されている。

さらに、ダヒョンにとっては今年2本目の主演映画であり、K-POPアイドルとしての魅力に加え、女優としても存在感を強める節目の作品といえる。多面的な才能を見せる彼女の演技は、多くのファンにとって必見となるであろう。

笑いと感動、そして疾走感に満ちた『全力疾走』は、青春とロマンスを軽快に描きつつ、時間を超えた絆を描き出す。公開と同時に幅広い層の観客を惹きつけることは間違いない。

●韓国公開:2025年9月10日(水)

画像出典:REDICE ENTERTAINMENT, 300 & Co.
全力疾走
スポーツ/ラブコメディ
2025/93分

あらすじ

現在を駆け抜ける男と未来を駆け抜ける男、時間を超えて走る彼らが完璧なエンディングを目指して全力疾走するラブコメディ。

キャスト

ハ・ソクジン、イ・シニョン、ダヒョン、イ・スンウォン、ユン・ソビン 他

韓国観客動員数

-

口コミ

 -

『ホームカメラ』(2025/93分)

5作目は『ホームカメラ』(原題:홈캠)をご紹介。

9月10日に韓国公開される本作は、見知らぬ街に引っ越してきた母娘が“得体の知れない存在”に追い詰められていく恐怖を描いている。主演はユン・セア、共演にはクォン・ヒョク(1989年生)、ユン・ビョルハ(2014年生)らが名を連ねている。

物語は、仕事復帰を控えた保険調査官ソンヒが、娘ジウのために設置したホームカメラに不可解な女の姿を発見する場面から始まる。ソンヒは娘に急いで確認するも「誰もいない」という答えしか返ってこず、現実と映像の乖離が不気味さを際立たせる。

やがて、カメラには繰り返しその女が映り込み始め、同時にジウの行動も次第に奇怪なものへと変化していく。家では何の痕跡も残されていないにもかかわらず、不可視の恐怖が確実に忍び寄っていることを母は直感する。「そこに悪しきものが入ってきた」という言葉が示す通り、目に見えぬ恐怖が母娘を追い詰めていくのである。

主演のユン・セアは、母としての必死さと理性の狭間で揺れる女性をリアルに体現し、観客を深い没入感へと誘う。

『ホームカメラ』は、ありふれた家庭の空間に潜む異常と狂気を描き出すことで、観る者の生活そのものを侵食していく。9月の納涼シーズンにふさわしい、恐怖と緊張感を堪能できる一作となっている。

●韓国公開:2025年9月10日(水)

画像出典:STUDIO SANTA CLAUS
ホームカメラ
ホラー/スリラー
2025/93分

あらすじ

仕事復帰を控えて見知らぬ街に引っ越した保険調査官ソンヒが、娘ジウのために設置したホームカメラに“得体の知れない女”が映り込んで以来、娘の奇怪な行動とともに家に忍び寄る恐怖に直面するスリラー。

キャスト

ユン・セア、クォン・ヒョク、ユン・ビョルハ、チョン・ジス、ホ・ドンウォン 他

韓国観客動員数

-

口コミ

 -

予告映像


動画出典:STUDIO SANTA CLAUS ENTERTAINMENT

『顔』(2025/103分)

6作目は『顔』(原題:얼굴)をご紹介する。

本作は9月11日に韓国公開されるヨン・サンホ監督の最新ミステリー・スリラー映画。パク・ジョンミン、クォン・ヘヒョ、シン・ヒョンビンら実力派俳優が出演し『新感染 ファイナル・エクスプレス』(2016)や『JUNG_E ジョンイ』(Netflix/2023)で世界的評価を受けた監督の新たな挑戦として注目を集めている。

物語は「生きる奇跡」と呼ばれる視覚障害の篆刻職人イム・ヨンギュの息子、イム・ドンファンが主人公である。彼は40年前に失踪したと思われていた母の白骨遺体が発見されたことをきっかけに、平穏だった日常を打ち破られ、母の死の背後に潜む禁断の真実へと足を踏み入れていく。

父の偉大な存在と自身の宿命に挟まれながら、ドンファンは複雑な人間関係と謎めいた事件の連鎖に巻き込まれる。家族の愛憎、社会の陰影、そして“顔”に象徴される人間の本質が次第に浮かび上がる構成が、本作に深いサスペンス性を与えている。

本作は『第50回トロント国際映画祭』のスペシャルプレゼンテーション部門にも正式招待され、韓国国内だけでなく世界的にも高い関心を集めている。緻密な心理描写と鋭いサスペンスの融合は、観客の心に強烈な余韻を残すことになるであろう。

『顔』は、家族と真実をめぐる葛藤を通して、人間の存在そのものに問いを投げかける一作。韓国映画界が誇る監督と俳優陣が織り成す、深遠で濃密な物語をぜひ劇場で体感してほしい。

●韓国公開:2025年9月11日(木)

画像出典:MEGABOX PLUSM

ミステリー/スリラー
2025/103分

あらすじ

「生きる奇跡」と呼ばれる視覚障害の篆刻職人イム・ヨンギュの息子イム・ドンファンが、40年前に失踪したと思われていた母の白骨遺体の発見をきっかけに、その死の背後に隠された真実を追いかけるミステリー・スリラー。

キャスト

パク・ジョンミン、クォン・ヘヒョ、シン・ヒョンビン、イム・ソンジェ、ハン・ジヒョン 他

韓国観客動員数

-

口コミ

 -

予告映像


動画出典:PLUSM ENTERTAINMENT

『仕方ない』(2025/139分)

最後にご紹介する作品は、9月に韓国公開予定の犯罪スリラー『仕方ない』(原題:어쩔수가없다)。

イ・ビョンホン、ソン・イェジン、パク・ヒスン、イ・ソンミン、ヨム・ヘラン、チャ・スンウォンといった韓国映画界を代表する豪華キャストが集結している。

監督を務めるのは『オールド・ボーイ』(2003)や『別れる決心』(2022)で世界的評価を得たパク・チャヌクであり、その時点で既に大きな話題性を持つ作品である。

物語は、25年間製紙会社に勤め上げてきた男マンスが突然の解雇に直面するところから始まる。家族を守るため必死に再就職先を探すが、現実は厳しく追い込まれる姿が描かれる。

イ・ビョンホンの迫真の演技、そして周囲を取り巻く人物像を彩る豪華キャスト陣の熱演が、重厚かつ緊迫感あふれる物語にさらに深みを与えることは間違いない。

誰にでも訪れるかもしれない人生の転落と、そこから生まれる“選択”を描く問題作であり、9月公開の韓国映画の中でも見逃せない一本である。

●韓国公開予定:2025年9月予定

画像出典:CJ ENM MOVIE
仕方ない
犯罪/スリラー
2025/139分

あらすじ

25年間、製紙会社に勤める男マンスが突然の解雇に直面し、家族を守るために再就職に向けて奮闘する姿を描いた犯罪スリラー。

キャスト

イ・ビョンホン、ソン・イェジン、パク・ヒスン、イ・ソンミン、ヨム・ヘラン 他

韓国観客動員数

-

口コミ

 -

予告映像


動画出典:CJ ENM Movie

ダンミ 編集部

記事一覧を見る(3009件)




ご意見を自由にコメントしてください!

記事に関するご意見や情報提供はこちらのフォームをご利用ください。

編集部おすすめ記事blank

サイトの広告について

Danmee(ダンミ)は、収益化の一環としてオンライン広告を展開しております。広告の内容(公序良俗を害するもの)や、可読性の低下につながる広告に関するご意見はこちらのフォームをご利用ください。

この記事と関連度が高いトピック

現在読まれています!

最新記事

RECENT TOPICs