- ある韓国メディアが、今年の『KBS 演技大賞』を憂慮する記事を報じた。
- KBSが、話題性と視聴率ともに満たす人気ドラマを輩出できなかったからだ。
- そこで本記事では、2022年に放送された作品の傾向を振り返る。
韓国のテレビ局KBSが、惜しくも今年は人気ドラマを輩出できませんでした。
これによりあるメディアは、年末に開催される『KBS 演技大賞』を憂慮。同テレビ局が、大賞のトロフィーを誰に授与するのか苦心するだろうと予想しています。
KBSといえば、これまで『冬のソナタ(2002)』、『フルハウス(2004)』、『製パンキム・タック(2010)』、『太陽の末裔 Love Under The Sun(2016)』など、日本でもよく知られる名作を数多く手掛けたことで有名。
ところが近年、話題性と視聴率の2つを満たすドラマがないのが実情です。一時は人気作に恵まれ華やかな授賞式となりましたが、今年は色褪せてしまう可能性が。
例えば、『法に則って愛せ』をはじめ、『最愛の敵~王たる宿命~(原題:赤い丹心)』、『カーテンコール』、『真剣勝負』、『美男堂の事件手帳』などには、演技力に定評のある役者が出演。好演を繰り広げ、ネット上では話題となっていました。
しかし視聴率は話題性の高さに比例せず、全作品1桁台で推移。最も良い記録を残した『最愛の敵~王たる宿命~』でも、最高視聴率8.9%しか獲得しておらずまずまずといった程度。残念ながらヒットとはほど遠い結果となっています。
また、その逆のケースも存在します。それは週末に放送されるホームドラマというジャンル。全40~100話前後からなる長編にも関わらず、放送期間中継続して高い支持を得ました。
『黄金の仮面』と『台風の新婦』がそれに当たります。
最高視聴率は前者が17.8%、後者はまだ数話放送回が残っていますが現時点で14.5%を叩き出し、KBSに大きく貢献しました。
ところが同ジャンルは、韓国ドラマ界のトレンドである“世界に通用するドラマ”とは一味異なります。
ストーリーは日本で言うところの昼ドラのような展開で、本国の文化に根ざしたシーンが多く、ファンは主婦層が多いのが特徴。動画配信サービスなどのラインナップにある、世界中で愛される韓流ドラマとは一線を画します。
このため視聴率は確保できても、SNSやオンラインコミュニティーなどで注目される機会が少なく、話題性の面では弱いのが残念な部分です。
明らかにヒットしたと断言できる作品がない状況で、KBSがどのような基準で選考を行うのか『KBS 演技大賞』の結果が気になるところ。
ちなみに去年は、『恋慕』に出演したパク・ウンビンという強敵がいましたが、同作よりも高視聴率を得た週末の主婦のお供『紳士とお嬢さん』の主人公役チ・ヒョヌがトロフィーを手にしました。
今年も例年通り、ホームドラマで主演を務めた役者が大賞を受賞するのでしょうか。結果が注目されます。
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