- 『2022 MBC演技大賞』で大賞を受賞し、韓国のトップ俳優として活躍するイ・ジョンソク。
- これまで数多くの作品に出演しているイ・ジョンソクだが、過去には出演ドラマがお蔵入りになったこともあるという。
- 約2年前、彼が中国で撮影した制作費400億Wの幻の作品と、お蔵入りになった理由についてご紹介する。
2022年12月30日、俳優のイ・ジョンソクが『2022 MBC演技大賞』で2度目となる大賞を受賞し、韓国トップ俳優としての実力と人気を改めて証明した。

『2022 MBC演技大賞』で大賞を受賞した俳優のイ・ジョンソク(画像出典:MBC DRAMA 公式Twitter)
韓国ドラマ界を代表する俳優として、日本や中国などアジア圏でもファンの多いイ・ジョンソク。
最近では”国民の妹”と称される歌手のIUとの熱愛を認め、さらなる注目を集めている。
これまでに数多くの話題作に出演し、視聴者を虜にしてきたイ・ジョンソクだが、過去には出演したドラマがお蔵入りとなり、”幻の作品”になってしまったことをご存知だろうか。
さらにそのドラマは中国で撮影された超大作で、制作費用は400億ウォンといわれているという。
一体、彼の出演したドラマはなぜお蔵入りになってしまったのだろうか。
今回はイ・ジョンソクの幻のドラマと、お蔵入りになった理由をご紹介する。
400億Wの超大作を撮影

2016年に撮影された日中合作ドラマ『翡翠恋人』(画像出典:韓国オンラインコミュニティー)
イ・ジョンソクは2016年、韓中合作ドラマ『翡翠恋人』への出演を確定し、中国で撮影を行った。
当時、この作品は”中韓合作400億ウォンの大作”と言われ、イ・ジョンソクは60億ウォンの出演料を受けて撮影に参加したという。
『翡翠恋人』は1930年代を舞台にしたファンタジーロマンスだ。
演出はイ・ジョンソクのデビュー作として知られるSBS『検事プリンセス(2010)』や、SBS『ドクター異邦人(2014)』でタッグを組んだチン・ヒョクPDが担当。
イ・ジョンソクの相手役には中国の女優、ジェン・シュアン(鄭爽)が起用され、劇中で展開される甘いロマンスに期待が寄せられていた。
しかし、この作品はお蔵入りとなり、2023年現在も未だに公開されていない。
『翡翠恋人』が幻の作品となった背景には2つの理由が存在する。
限韓令による制限

中国の限韓令により『翡翠恋人』の放送が放映延期に(画像出典:연합뉴스 YouTube キャプチャー)
イ・ジョンソクが中国での撮影を終えた後、中国国内では限韓令が勃発し、韓国に関連するコンテンツの全ての放映が制限されるようになった。
2016年、韓国はアメリカ陸軍の弾道弾迎撃ミサイルである”THAADミサイル”の国内配備を決定。そのニュースが放送されると、中国では韓国に対する様々な対抗措置が行われた。
その内の1つとして行われたのが、韓流文化を規制する限韓令だ。
『翡翠恋人』は韓国と中国の合作ドラマであったことから、当時の中国国内での編成が困難となり、作品は放映延期の状態になってしまっていたという。
しかしその数年後には、作品の公開の兆しが現れ、ファンの間で話題を集めた。
2021年、イ・ジョンソクが兵役を終えた際には『翡翠恋人』でヒロインを務めたジェン・シュアンが、中国のソーシャルメディア微博(ウェイボー)にて、彼のアカウントをフォロー。
彼女がイ・ジョンソクをフォローしたことから、公開されていなかった『翡翠恋人』がついに放映されるのではと韓国や中国のドラマファンは期待を高めていた。
主演女優の代理母スキャンダル

『翡翠恋人』の主演女優に代理母スキャンダルが勃発(画像出典:韓国オンラインコミュニティー)
限韓令での制限を経て、ようやく2021年に放映の兆しが立った『翡翠恋人』。
しかし、同年1月には主演女優ジェン・シュアンの代理母スキャンダルが登場し、再びお蔵入りへの一途を辿ることとなった。
ジェン・シュアンの元恋人が暴露した内容によると、彼女は恋人とアメリカで結婚後、代理母を2人雇い、子どもを妊娠させたという。しかし、代理母の妊娠7カ月頃に2人は破局。
代理母を通じて2児を授かったが、元恋人はジェン・シュアンが子どもを放棄したと告白している。
その後、インターネット上にはジェン・シュアンと両親が、子どもについて言及する音声が流出。録音された音声内には、妊娠中絶をするには遅すぎると不満を述べたり、子どもたちを養子に出そうという発言が含まれており、彼女のスキャンダルは中国全土に波紋を広げた。
多くの人々の怒りを買ったこの騒動を、中国当局や国営通信も名指しで批判。これらのことから、彼女の出演作品は中国で制限され、『翡翠恋人』の放送も先が見えない状況となってしまった。
撮影後には大々的な予告編が公開され、女性ファンの心を溶かすような甘い演技に期待が寄せられていたイ・ジョンソク。
そんな彼のメロ感性を発揮した作品が2年前に再び幻となり、韓国や中国のファンは悲しみや遺憾の声を上げている。
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