• 韓国の大手自動車メーカーヒョンデ(HYUNDAI)が、日本再参入を発表。
  • 同社は過去、日本市場参入を果たすも失敗に終わっている。
  • その“黒歴史”は、ある大物韓流スターにとっても、屈辱的な“思い出”である。
ヒョンデ(HYUNDAI)のEVブランド『IONIQ』

ヒョンデ(HYUNDAI)のEVブランド『IONIQ』(画像出典:ヒョンデ自動車 )

2022年2月、韓国の大手自動車メーカー*ヒョンデ(HYUNDAI)が、日本再参入を発表した。

これは2009年以降約13年振りであり、韓国のみならずここ日本でも、大きな話題となった。

*かつて日本では“ヒュンダイ”と発音されていたが、2019年より原音に近い“ヒョンデ”へと変更された。

世界第4位の巨大自動車メーカー、ヒョンデ

ヒョンデは、トヨタ、フォルクスワーゲン、ルノー・日産・三菱アライアンスに次いで、世界販売台数4位を誇る巨大自動車メーカーだ。

2001年より、日本市場参入に挑戦したのだが「韓国製自動車は、日本よりも生産技術が衰っている」という認識が拭えず、販売不振に陥った結果、2009年に撤退。

にもかかわらず、ヒョンデは時を経て、再び日本市場に挑戦状を突き付けたのである。

そんなヒョンデが、満を持して日本の消費者にお披露目したのは、EV専用ブランド『IONIQ(アイオニック)』という、電気自動車。

日本でも、電気自動車の需要が年々高まっている事を受けて、“事業の可能性”を確信している雰囲気だ。

同社にとって、過去の日本市場参入の失敗は“黒歴史”とも言われており、二度目の参入は否が応でも、成功がマストだろう。

そしてこの“黒歴史”は、ある大物韓流スターにとっても、屈辱的な“思い出”である。

日本主婦層を狙い“ヨン様”を起用

ヒョンデは、2005年9月に日本で『SONATA』の販売を開始する。

一部の自動車専門誌から、好評を受けた同ブランドのモデルには、日本の主婦層に絶大なる人気を誇っていた、“ヨン様”こと、ペ・ヨンジュンを起用する力の入れようだった。

当時のヒョンデ自動車の広告

当時のヒョンデ自動車の広告(画像出典:NAVER)

車の窓にもたれた、ペ・ヨンジュンのダンディーな姿‥テレビでは、連日のように『SONATA』のCMが流れていた。

CMのコンセプトは、当時の韓流ドラマそのもの。まるで、ペ・ヨンジュンの超ヒット作『冬のソナタ』を観ているのかと錯覚しそうなものだった。

しかし、その気合いは空回り。日本の主婦層をターゲットにした戦略は大外れとなり、月間平均販売台数が20台(日本全国)という、惨憺たる結果に終わってしまう。

この結果に対して、当時の朝鮮日報(2006年11月26日)はこう分析した。

日本の主婦層は『SONATA(ソナタ)』のような、中型セダンは好まない。買い物などに便利な小型自動車を好む。もし小型車のCMで、買い物や家事を出伝うヨン様が出演していたら、『SONATA』より売れていたかもしれない

“最高の韓流スター”を起用しておきながら、月間20台という販売数に留まった事は、ヒョンデに大きな衝撃を与えただけでなく、モデルのペ・ヨンジュンのキャリアにも傷を付けることに。

日本で大ヒットした韓国ドラマ『冬のソナタ』

日本で大ヒットした韓国ドラマ『冬のソナタ』(画像出典:KBSドラマ)

ちなみに当時、ペ・ヨンジュンの人気と知名度を活用するために「『SONATA』というブランドを急造した」と噂されたが、それは事実ではない。

同ブランドが作られたのは1985年であり、ヒョンデが誇るロングセラーブランドだからだ。現在は、第8世代シリーズ(DN8)までローンチされている。

***

今回の再参入の切り札となった『IONIQ』、現時点で『SONATA』のような韓流スターの起用はない。

ペ・ヨンジュンが日本で活躍していた2000年代より、韓流スターとK-POPアイドルの活躍がはるかに目立つ昨今、モデルを起用するなら好タイミングだ。

しかし、韓流スターを起用しても惨敗した、過去の記憶を引きずっているのか、技術力と*受賞力で日本の消費者へアピールしている。

*2022-2023『日本カー・オブ・ザ・イヤー』のインポートカー・オブ・ザ・イヤー賞を受賞。

編集長コラム

Danmee編集長のコラムです。韓国芸能界の出来事やネットの話題を分かりやすく解説しております。日本のマスコミが滅多に取り上げない様々な韓国情報を読者の方々と共有していきたいと思います。

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