- 2025年のKBSは多様なジャンルを放送し、日本でも幅広く視聴される一年となった。
- 今年は時代劇が極端に少なかったが、来年はその反動なのか、時代劇強化の姿勢が明確に。
- 本記事では、2026年に放送予定の注目作4本をご紹介する。(2025年12月12日現在)
2025年のKBSは、週末ドラマ『トクスリ5兄弟をよろしく!』をはじめ『華麗な日々』、『TWELVE トゥエルブ』、『ラストサマー 初恋の再生』など多彩なジャンルを展開し、地上波の王道らしいラインナップでお茶の間を支えてきた。
イルイル枠でも『強運をつかめ!』や『親密なリプリー』(原題:친밀한 리플리)、『マリと変わったお父さんたち』など、生活に寄り添うヒューマンドラマを安定的に届け、日本でもKBS WorldやDisney+、Lemino、U-NEXTを通じて多くの視聴者が楽しんだ一年となった。
その一方で、2025年は韓国ドラマ全体として時代劇作品の本数が少なく、KBSでも例外ではなく『主役の初体験、私が奪っちゃいました』(原題:남주의 첫날밤을 가져버렸다)が唯一の時代劇という珍しい傾向が見られた。
しかし2026年のKBSは、その反動と言わんばかりに時代劇ラインナップを強化し、地上波としての原点回帰ともいえる気合の入った新作群を次々と準備している。
そこで本記事では、時代劇からヒューマンものまで2026年にKBSが放送する注目のラインナップ4選をご紹介する。(2025年12月12日現在/※編成の都合により放送予定日・作品・出演者に変更が生じる場合がございます)
『愛する盗賊様よ』(KBS/2026/全16話予定)
1作目は、1月3日よりKBS 2TVの土日ミニシリーズ枠で放送開始となる『愛する盗賊様よ』(原題:은애하는 도적님아)をご紹介。

ナム・ジヒョン×ムン・サンミン主演『愛する盗賊様よ』(原題:은애하는 도적님아) (画像出典:KBS)
ナム・ジヒョンとムン・サンミンがタッグを組む、魂入れ替わりをテーマにしたロマンス時代劇である。
本作は、天下一の盗賊になってしまった女性と彼女を追う朝鮮の大君が、ある出来事をきっかけに“魂の交換”という異常事態へと転じることから物語が動き出す。
主演のナム・ジヒョンにとっては、2018年放送のtvN『100日の郎君様』以来、実に8年ぶりとなる時代劇復帰作。さらにムン・サンミンは『シュルプ』以降、若手時代劇スターとして確固たる地位を築きつつある中での主演抜擢であり、キャスティング段階から高い注目を集めてきた。
また2人は、12月31日に開催される『2025 KBS演技大賞』のMCに抜擢されており、大晦日の舞台で主演カップルとして初めて公に並び立つことが決定。放送開始直前という絶妙なタイミングも相まって、ドラマへの期待値が一層高まっている。
KBSが2026年最初に送り出す本格時代劇として、華麗なビジュアル、緻密なアクション、そして感情の機微を描くラブコメ要素がどのように融合するのか、新年の話題をさらう一作になることは間違いないだろう。
●原題:은애하는 도적님아
●韓国放送期間:2026年1月3日~予定
●ジャンル:時代劇/ラブコメディ/ファンタジー
●出演:ナム・ジヒョン、ムン・サンミン、ホン・ミンギ、ハン・ソウン 他
『愛を処方して差し上げます』(KBS/2026/全50話)
2作目は、KBS 2TVの週末ドラマ枠で放送開始予定の『愛を処方して差し上げます』(原題:사랑을 처방해 드립니다)。現在放送中の『華麗な日々』の後番組として編成される注目作だ。

チン・セヨン×パク・ギウン主演『愛を処方して差し上げます』(原題:사랑을 처방해 드립니다) (画像出典:KBS)
主演はチン・セヨンとパク・ギウン。さらにはチェ・テチョルも合流し、2012年のKBS『カクシタル』以来、実に13年5カ月ぶりとなる再共演が実現した点でも大きな話題を呼んでいる。
物語は30年間、悪縁として複雑に絡み合ってきた2つの家族が、ある出来事をきっかけに誤解を解き合い、それぞれが抱える傷を癒やしながら、やがてひとつの新しい家族へと再生していく、温かなヒューマン&ファミリードラマ。KBS週末枠ならではの重厚さと爽やかさを兼ね備え、世代を超えて共感を呼ぶ物語になりそうだ。
脚本を手掛けるのは、JTBC『オク氏夫人伝 -偽りの身分 真実の人生-』で緻密なストーリーテリングを見せたパク・ジスク氏。家族の確執や再生という普遍的テーマを、繊細な心理描写と温度感のあるドラマとして描き出すことに定評があり、今作に対する期待も高まっている。
●原題:사랑을 처방해 드립니다
●韓国放送期間:2026年1月31日~予定
●ジャンル:ドラマ
●出演:チン・セヨン、パク・ギウン、キム・スンス、ユ・ホジョン、チェ・デチョル 他
『梅花、月』(KBS/2026)
3作目、2026年上半期に放送予定の新作時代劇『梅花、月』(原題:매화, 달)は、ロマンス×痛快コメディ×宮中ドラマが絶妙に混ざり合った、爽快系フュージョン時代劇として早くも注目を集めている。

KBS『梅花、月』(原題:매화, 달)で主演を務めるキム・ミョンス(左)×イ・ソンビン(右) (画像出典:©TOPSTAR NEWS)
主演は、安定した演技力と爽やかな魅力で愛されるキム・ミョンス、そして本作でキャリア初の時代劇に挑むイ・ソンビン。フレッシュな組み合わせが期待を高めている。
本作は、盗賊団の女頭領が偽の世子嬪として王宮に入り、夢にまで見た世子と出会うことから始まる、痛快ラブコメディ時代劇。
ラブロマンスのときめき、宮中サスペンスの張り詰めた空気、そして爽快なアクションという、あらゆる魅力を併せ持つ本作は、KBSミニシリーズ公募展での受賞作という点からも、脚本の完成度に大きな期待が寄せられている。
●原題:매화, 달
●ジャンル:時代劇/ラブコメディ
●出演:キム・ミョンス、イ・ソンビン 他
『文武』(KBS/2026/全28話)
最後にご紹介する作品は、2026年下半期に放送予定のKBS大河ドラマ『文武』(原題:문무)。韓国ドラマ界の名優たちが集結した超大型プロジェクトとして、早くも並々ならぬ関心を集めている。

11月18日に行われたKBS大河ドラマ『文武』(原題:문무)の制作報告会に出席したイ・ヒョヌク、チャン・ヒョク、キム・ガンウ、チョン・ウンイン、チョ・ソンハ (画像出典:©TOPSTAR NEWS)
出演陣には、圧倒的な存在感を放つイ・ヒョヌク、チャン・ヒョク、キム・ガンウ、パク・ソンウン、チョン・ウンインら実力派が名を連ね、まさに「今年最大級のスケールで挑む時代劇」として注目されている。
本作が描くのは、かつて弱小国と呼ばれた新羅が、強大な高句麗・百済、そして唐にまで立ち向かい、やがて朝鮮史に残る偉業・三国統一を成し遂げるまでの壮大な作品。圧倒的不利の状況から国の未来を切り開いていくその過程は、スケールの大きな戦略ドラマとしても、人間ドラマとしても奥行き深いものになるはずだ。
さらに、去る11月18日には異例の速さで制作報告会が開催され、制作陣とキャストの意気込みの強さが示された。KBSが満を持して送り出す大河ドラマとして、2026年の韓国ドラマ界を象徴する一作となることは間違いない。
●原題:문무
●ジャンル:時代劇/アクション
●キャスト:イ・ヒョヌク、チャン・ヒョク、キム・ガンウ、パク・ソンウン、チョン・ウンイン、チョ・ソンハ 他
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