デビュー15周年を迎えた少女時代が5年ぶりにカムバックした。長年のファンは喜びを見せるが、若い世代からは「少女時代ってそんなに凄かったの?」という声もある。そこで今回は、少女時代とTWICEを比較。全盛期の少女時代は、どれ程のパワーがあったのだろうか。

少女時代(SNSD)が、5年ぶりに完全体でカムバックした。彼女たちは、デビュー15周年という最長寿のガールズグループとして、長年ファンに愛され続けている。

5年ぶりに完全体でカムバックした少女時代

5年ぶりに完全体でカムバックした少女時代 (写真提供:ⓒ TOPSTAR NEWS)

韓国のオンラインコミュニティーでは、少女時代のカムバックを喜ぶ声が溢れている一方で、「少女時代ってそんなに凄かったの?」という若い世代からの質問もよく目にする。

今やK-POPガールズグループのレジェンドとなった少女時代だが、たしかにデビューは今から15年前の2007年8月。10代の子たちが、少女時代のこれまでの活躍を知らないのも無理はない。

少女時代の活躍を知る多くのネットユーザーは、TWICE(トゥワイス)やBLACKPINK(ブラックピンク)の活躍に例えて回答している。

そこで今回は、様々な面で比較されるガールズグループ、少女時代とTWICEの功績から、どちらがどう凄かったのかをお伝えしたい。

ただ、単純に比較することは難しい側面がある。K-POP第2世代の少女時代と第3世代のTWICEでは、活躍時期が異なるからだ。

K-POP市場は、アジアからアメリカ・ヨーロッパとグローバル化が広がり、海外ファンがK-POP商品をオンラインで購入するのも当たり前となった今、韓国だけでなく、海外のファンダム文化の平均消費量(購入数)なども大きく変わった。

また、YouTube(ユーチューブ)やiTunes(アイチューンズ)、Apple Music、Spotify(スポティファイ)など、音楽を楽しむチャンネルも多様化している。

よって、一概にどちらが上とは言えないものの、2020年に韓国メディアの中央日報(www.joongang.co.kr)が、2グループの活躍を比較した興味深い記事がある。その内容を一部ピックアップしてご紹介しよう。

日本でも高い人気を誇るTWICE

日本でも高い人気を誇るTWICE (画像出典:TWICE JAPAN OFFICIAL Twitter)

中央日報によると、K-POP界におけるガールズグループの全盛期は、デビューから4~5年目と考えられているそうだ。

2007年にデビューした少女時代だと、5年目は2011年、アルバム『The Boys』を発売した年。

2015年デビューのTWICEの5年目は2019年、アルバム『Feel special』を発売している。ガオンチャートによると、アルバム販売数は41万3459枚を記録し、ガールズグループの中で歴代1位となっている。

以前の1位の記録は、少女時代の『The Boys』の38万5348枚。つまり、両グループとも最多販売数を記録したアルバムは、デビュー5年目の発売だ。

中央日報では、両グループが頂点に立ったデビュー5年目の活躍で比較を行っている。果たして5年目のパワーは、どちらが強かったのだろうか。

日本アルバムは引き分け、シングルアルバムはTWICEリード

両グループともに韓国デビュー後に日本に進出、多くのアルバムをリリースし、大きな成功を収めている。

少女時代は、2011年にアルバム『Girls’ Generation』とシングル『MR.TAXI/Run Devil Run』をリリースしたが、このうち『Girls’ Generation』は、日本オリコンチャート週間1位だけでなく、年間順位でも5位に上がるなど大きな注目を集めた。

TWICEは、2019年に日本2ndアルバム『&TWICE』、シングル『HAPPY HAPPY』『Breakthrough』、日本2ndベストアルバム『#TWICE2』など4つのアルバムを出したが、このうち『#TWICE2』はオリコン週間1位と年間6位、『&TWICE』は週間1位と年間23位に上がるなど、良い成績を出している。

シングルアルバムでは、TWICEの『HAPPY HAPPY』がオリコンチャート週間2位と年間17位、少女時代の『MR.TAXI/Run Devil Run』がオリコンチャート週間2位と年間46位となっており、TWICEの方が高い順位となった。

また、TWICEは、韓国で出したミニアルバム『FANCY YOU』が、日本のオリコンチャート1位に上がるなど、日本での強い人気を見せた。

CMは、少女時代がリード

芸能人の価値を評価する尺度のひとつでもあるCM。各企業は、製品の売上と企業イメージなどのために、人気スターやアイドルをCMに積極的に起用している。

過去、少女時代をチキンのCMに起用し、当時としては”破格的”な評価を受けたクムネチキンは、販売量が急増し、業界6位から3位まで急騰し、少女時代の高い影響力が証明された。

少女時代は、デビュー5年目だった2011年に、韓国では9本、日本では3本ものCMモデルに起用されている。

TWICEは、韓国で5本、日本では2本のCMモデルを務めた。

YouTube再生数はTWICEリード

YouTube再生数は、TWICEが断然リードとなった。

TWICEの『FANCY YOU』は2億5546万回、『Feel special』は1億6719万6700回となっている。(2020年当時の再生数)

少女時代の『The Boys』は2億2193万回を記録した。

少女時代が盛んに活動していた2000年代後半と2010年代初めは、YouTubeの利用者がまだ少なかったことは考慮に入れるべきだが、それでも2011年に公開された『The Boys』のMV再生数は、2億回を超え、今でも根強い人気を見せている。

中東・東南アジアでは少女時代、ヨーロッパ・日本ではTWICE

両グループは、どの国で関心が高かったのか? Googleトレンドを通じて、両グループの検索量を比較すると、地域別に優位差が見られた。(※少女時代は、海外で正式名称”Girls’ Generation”より、ハングル発音略の”SNSD”として多く利用されているため、”SNSD”で検索して比較。検索期間は、少女時代がデビューした2007年1月から2020年1月現在までとしている)

少女時代は、東南アジアと中東諸国で、より関心が高かった。

TWICEは、欧州や南米をはじめ、メンバーの出身地でもある日本、台湾などで強い人気を見せている。

ただし北米では、アメリカはTWICE、カナダでは少女時代の人気が少し高くなった。

興味深いのは、”TWICE”の検索量が、”少女時代”を逆転したのが、2016年4月となっている。これはちょうど『CHEER UP』を発売した頃と重なり、TWICEパワーがより強くなった時期であることがわかる。

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以上、今回はデビュー5年目にスポットを当ててパワーを比較したが、両グループは、今もK-POP界にめざましい功績を挙げている。

K-POPガールズグループの礎を築き、韓国大衆文化に大きな変化を与えた少女時代と、その土台に上がり、全世界のアイドル産業で新しい記録を打ち立てるTWICE。

この両グループのバトンを引き継ぐ、次なるグローバルアイドルはどのガールズグループだろうか。多くのガールズグループがカムバックしている今夏は、ますます盛り上がりを見せそうだ。

(構成:酒井知亜)







TWICE

TWICE (トゥワイス / ハングル 트와이스)は、2015年に韓国の音楽専門チャンネルMnetで放送されたサバイバルオーディション番組「SIXTEEN」を通して選ばれた9人のメンバーによって結成された。
グループ名の「TWICE(トゥワイス)」には、「良い音楽で一度、素敵なパフォーマンスでもう一度感動をプレゼントする」という意味が込められている。

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