• 『2022 GMA』でNCT Dreamが“今年のアルバム賞”と、“今年の歌手賞”を受賞した。
  • 昨年に続き、アルバム販売で好調を見せているNCT Dream。
  • しかし、彼らの受賞に多くの韓国ネットユーザーが首をかしげているという。

11月8日に開催された『2022 GMA(GENIE MUSIC AWARDS)』で、NCT DREAM(エヌシーティードリーム)が“今年のアルバム賞”と、“今年の歌手賞”を受賞した。

昨年に続き今年も大活躍!NCT Dream

昨年に続き今年も大活躍!NCT DREAM(画像出典:SMエンターテインメント)

本授賞式には、3つの大賞があるが、そのうちの2冠を手にしたのである。

もう一つの“今年の音源賞”は、*トロット歌手のイム・ヨンウンが受賞している。

*トロット:日本でいう演歌

この快挙には、多くのファンが喜んでいるが、本国の音楽ファンはどう思っているのだろうか。

その“本音”を調べてみた。

イム・ヨンウン

イム・ヨンウン(画像出典:MULGOGI MUSIC公式HP)

淡泊な報道をする韓国メディア

11月8日と9日、韓国メディアの報道は“淡泊”そのものだった。

受賞の事実だけを伝え、受賞理由や今年の活躍については触れていないのである。

韓国メディアのこの“冷めた”様子から、『2022 GMA』に対する関心度の低さがうかがえる。

現地メディアの報道件数を見てみると、受賞の報せよりも10月30日に発生した“梨泰院圧死事故”により、「レッドカーペットや生配信を中止し、可能な限り小規模での進行」というものが多い。

韓国ビッグデータ調査機関、SOMETREND によると、11月1日から8日まで、”GMA”というワードをタイトルや本文に入れて作成されたマスコミ記事はたったの14件。

その内訳は、

・イム・ヨンウン関連:7件

・梨泰圧死事故による小規模進行関連:3件

・その他:1件

・GMAと関係ない、フィリピンの地名:3件

となり『GMA』より、イム・ヨンウンのニュースに近い。

11月1日から8日まで「GMA」を報じた韓国ニュースはたったの14件

11月1日から8日まで「GMA」を報じた韓国ニュースはたったの11件(画像出典:SOMETREND スクリーンショット)

韓国ネット「曲名が分からない」

では、韓国ネットの“本音”はどうだろうか。

今回の受賞を巡っては、首をかしげている様子だ。

韓国の有名オンラインコミュニティーでも「彼らの曲を一度も聴いたことがない」「授賞式が乱立している」「審査基準は何?」「受賞者本人たちも、ぎこちない様子」と、NCT DREAMの2冠に辛辣な意見を寄せている。

『GMA』の審査基準は「音源60%+審査委員による評価40%」となっている。

NCT DREAMは、韓国音楽市場における“人気のバロメーター”と呼ばれるデジタル音源チャートで、競合アーティストよりも極めて低い成績だ。

韓国ネットユーザーはこの事実を挙げ、今回の受賞に疑問を呈したものと見られる。

“トリプルミリオン”と輝かしい成績

とはいえ、NCT DREAMの受賞にまったく“根拠がない”わけではない。

今年3月に発表した『Glitch Mode』は、361万枚(正規+リパッケージ)の売上を記録(※リパッケージ版は5月に発表)。

2021年の総売上1,000万枚突破に続き、フィジカルアルバムの販売で大きな実績を残している。

今年『Glitch Mode』でトリプルミリオンセラーを記録したNCT Dream

今年『Glitch Mode』でトリプルミリオンセラーを記録したNCT DREAM(画像出典:SMエンターテインメント)

また彼らの好調を支えているのは、韓国だけでなく中国などの海外を拠点とする巨大ファンダム。

韓国国内では、まだまだその知名度は高くないが、海外に目を向けると、K-POPを代表するグローバルスターだ。このジャンルを韓国国内に限定すれば、NCT DREAMの受賞に異議を唱えるのは、当然かもしれない。

しかし、K-POPのグローバル化は、予想を上回るスピードで進んでいる。

近年業界内で「世界の音楽市場に視野を広げ、その活躍を評価すべき」という声が上がっているのも、その理由だ。

今後も興行のために様々な授賞式が行われ、さらに賞が作られると見られる。

K-POPを“韓国に住む人だけが楽しむ音楽”と、そのジャンルを型に当てはめてしまうと、今回のように「一度も聴いたことない」「なぜ彼らが受賞したの?」という疑問の声は、来年も続くことになるだろう。

編集長コラム

Danmee編集長のコラムです。韓国芸能界の出来事やネットの話題を分かりやすく解説しております。日本のマスコミが滅多に取り上げない様々な韓国情報を読者の方々と共有していきたいと思います。

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