歌手のユナ、俳優のキム・ダミやイ・ユミ、放送人のキム・ナヨンなど···。韓国のファッショニスタなら着たことのない人がいないというミュウミュウのローライズルック。このホットな世紀末のファッションは、スーパースタイリストのロッタ・ヴォルコヴァの手から誕生しました。
思い出の骨盤ルックがカムバックしました。
パンツやスカートを骨盤にかけてウエストとお腹を露出する、別名“腹痛”ファッション。
有名ブランドのミュウミュウが2022S/Sランウェイで披露したローライズルックは「ミュミュ(ミュウミュウを短く略した言葉)」という愛称まで作り、世界中のファッションピープルの厳しい視線をとらえました。
ローライズルックの定番はマイクロスカートスタイル。
胸のラインをやっと覆うくらいの青いクロップドシャツと灰色のニットトップ、ベージュカラーのスカートの中にブリーフをマッチしたセンスは、いったい誰の感覚なのでしょうか。
ミュウミュウのデザイナー、ミウッチャ・プラダ?
いいえ、違います。最近、グローバルファッション業界の“興行保証”人物として名前が挙がるロシア出身のスタイリスト、ロッタ・ヴォルコヴァ(38)の作品です。
スタイリストを超えた、ブランド品が求めるファッションミューズ
ロッタは母親の勧めでファッションの勉強を始め、英国ロンドンを代表するアートスクール「セントラル・セント・マーチンズ」で写真と芸術を専攻。
2004年には自分のブランド「ロッタ・スケルトリックス(LottaSkeletrix)」を作り、デザイナーとしてしばらく過ごしていました。
そして2007年、フランス・パリに移住。この時から有名ファッション写真作家であるエレン・ヴォン・アンワースの写真集のスタイリングを引き受け、スタイリストとしての本格的な歩みを始めました。
ロッタのスタイリングには果敢で予測不可能な特徴があります。
長くふっくらとした毛で作り歩くことさえ難しそうなロングブーツに超ミニスカートを合わせ、シンプルなVネックホットピンクのアウターの中にレーススリップをレイヤードするやり方です。
以後、ロッタはファッションブランド「ヴェトモン」の代表でありデザイナーであるデムナ・ヴァザリアと縁を結び、2015年のヴェトモンスプリングコレクションから自身の感覚を思う存分、作品で発散していきました。
ヴェトモンがMZ世代の代表的なラグジュアリーブランドとして位置づけられたのも、ロッタの感覚が大きな影響を及ぼした結果です。
昨年冬、バラクラバ(頭と首、顔をほとんど覆う防寒毛)ブームを覚えているでしょうか。
2021F/Wシーズン、愛らしいミュウミュウコレクションにもロッタの手が届き、ニットやキルティングなど面白い要素とブルー・イエロー・ピンクといった清涼なカラーを活用し、ウィンタールックの頂点に立ったのです。
同時期、デザイナーブランドのブルマリンにもロッタが参加。一度は死にかかったブランドを起死回生させる、他の人には越えられないスタイリングといえるでしょう。
ロッタはデザイナーのゴーシャ・ラブチンスキー、デムナ・ヴァザリアと共に「ポスト・ソビエティック」ファッションの主要人物に挙げられます。
彼がユースカルチャー(youthculture・若者の文化)の先頭ランナーとして出られたのは、船長だった父親を通じて幼い頃、日本とドイツのファッションに触れたおかげ。
3月8日(現地時間)、パリのファッションウィークで公開した「ミュウミュウの2022F/Wコレクション」もすでに反応が熱く盛り上がっています。
レッグウォーマーとバレリーナフラットシューズ、テニススカートとブリーフの組み合わせ。
ロッタ印のルックなら、財布の紐が緩んでもいいのではないでしょうか。
(女性東亜 イ·ジンス記者 / 翻訳:松田かえ)
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