ドラマファンから熱い視線を集めている女優ソン・イェジンと俳優カン・ハヌルに、ドラマ『心に切られる』のオファーが届けられたという。トップスターの共演に期待が寄せられている新作ドラマの内容とは。

一大ブームを巻き起こした韓国ドラマ『愛の不時着』で世界中から熱い視線を浴びている女優、ソン・イェジン。
彼女の次回作が囁かれる中、ソン・イェジンとともに新作ドラマのオファーを受けたのが俳優カン・ハヌルと報じられ、多くの注目を集めている。

俳優カン・ハヌル(画像出典:THカンパニー公式HP)

去る25日、カン・ハヌルの所属会社THカンパニー側は「カン・ハヌルが新ドラマ『心に切られる』のキャスティング提案を受け、現在検討中だ」と明らかにした。

また、ソン・イェジンの所属会社であるMSTEAMエンターテインメントの関係者は「キャスティングの提案だけを受けた状況」とし「現在、ソン・イェジンはハリウッド映画『クロス』を次回作としており、その具体的な撮影スケジュールを調整中である」と説明している。

女優ソン・イェジン(画像出典:ソン・イェジン 公式Facebook)

双方の所属事務所側の立場は「オファーを受けた作品のひとつ」と発表しているが、ともに出演が確定すれば今をときめくトップスターが呼吸を合わせることになる。
ソン・イェジンはtvNドラマ『愛の不時着』で、カン・ハヌルはKBS2ドラマ『椿の花咲く頃』で大ヒットを記録し、数々の授賞式を賑わせてきた。2020年の韓国ドラマ界を盛り上げた2人とあって、国内外のドラマファンの間では”夢の共演”に期待が高まっている状態だ。

ドラマ『心に切られる』は、ピョンガン(平岡)姫と愚かなオンダル(温達)の物語を再解釈して描く時代劇ロマンスだ。太王を夢見てオンダルの心を利用したピョンガンと、愚かにも犠牲になったオンダルの切ない恋の物語を展開する。劇中ではソン・イェジンがピョンガン役に、カン・ハヌルがオンダル役と、ともに主人公候補となっている。

ピョンガン姫とオンダルの物語ってどんな話?

高句麗時代の史劇は韓国でも特に愛されており、現在まで永きに渡り語り継がれている。なかでも、今回のドラマの主題となっている”ピョンガン姫とオンダル王子”の説話は多くの韓国人が愛してやまない物語だ。

幼い頃、泣き虫だったピョンガン姫。
父である平原王は、その姿を見るたびに「泣き虫のままだと大切な人の妻にはなれない。阿呆のオンダル(※1)に嫁がせなければならないぞ」とからかったという。
(※1‥オンダルは当時、平壌城に住んでいた。家が貧しく、みすぼらしい身なりで人々に物乞いをしていたため、”阿保のオンダル”と冷やかされていたという)

しかし、この言葉が種になると誰が思っただろうか。

その後、ピョンガン姫が結婚する年ごろになると、平原王は高い地位を持つ家へと嫁がせようとする。しかしピョンガン姫は、以前に平原王から聞いた冗談を口にしながら「オンダルの元へ嫁ぐ」と意地を張ったという。
これに呆れた平原王はピョンガン姫を止めたが、彼女は「民衆も嘘をつかないように生きているのに、一国の主である王様が嘘をついたら、今後誰が王命に従うでしょうか」と王を責めた。

ピョンガン姫の意地に対して怒りを露わにした平原王は、彼女をとうとう宮殿の外に追い出してしまう。

しかしこの時、金の腕輪など高価な金品を持って出てきたピョンガン姫は、これらの貴重品を売りさばき、貧しさに苦しんだオンダルの家を再び立ち直らせた。同時にオンダルに武術と兵法を教え、無知であり学に乏しいオンダルを立派な将へと成長させる。

これだけでもピョンガン姫の賢さは明白だが、彼女の優れたエピソードはこの後も続く。

肥えた馬を1頭買ってきた彼女は、大事に面倒を見て立派な馬へと育て上げた。オンダルはこの馬に乗って狩猟大会へと出向き、見事優勝を果たす。平原王は、オンダルが大きく成長を遂げた姿で現れたことに、大変驚いたという。

その後、オンダルは中国の後周(“北周”とも言う)から侵略を受けた当時に戦功をあげ、ようやく平原王から婿として認められるようになるのだった。しかし、平原王の後を継いだ嬰陽(えいよう)王の時代、オンダルは新羅軍と激戦を繰り広げている最中に阿丹城で矢を受け、戦死してしまう。

嬰陽王はオンダルの死を悲しみ、彼の亡骸を葬ろうとしたが、彼が眠っている棺は地面からピクリとも動かない。だが、ピョンガン姫がオンダルの眠る棺を撫でながら「生と死はすでに決まっているから、楽に帰ってください」と哀願すると、ようやく棺が動いたという。

賢き姫ピョンガンと、それに応えたかのようなオルガンの雄姿が描かれた高句麗時代の史劇が、ソン・イェジンとカン・ハヌルによって描かれたとしたら、どれだけ多くの愛を受けるだろうか。ドラマファンだけでなく、歴史ファンからも熱いラブコールが届けられそうなドラマだ。