Netflix 新作韓国ドラマ ‘ボイス2 ~112の奇跡~’への関心が高まっているなか、同ドラマが放送された2019年の韓国視聴者の反応を探ってみる。

OCNオリジナルドラマで、最高視聴率の記録を持つ本格的犯罪サスペンススリラー『ボイス ~112の奇跡~』シリーズ。韓国ではすでにシーズン3まで放送されており、好評を博したドラマシリーズの1つだ。

日本の”110緊急指令室”にあたる、”通信指令室”と素材の斬新さが話題を呼び、日本でも『ボイス 110緊急指令室』というタイトルでリメイク(日本テレビ 2019年)された。

犯罪をトピックにした韓ドラの特徴である”リアルを超えたエグいシーン”、”残忍な人間の本性”、”視聴者の推理を許さないストーリー”の3つを兼ね備えたドラマというところにある。

ドラマ『ボイス2 ~112の奇跡~』

ドラマ『ボイス2 ~112の奇跡~』ポスター(画像出典:OCN)

今回は、韓国視聴者の好みが分かれたNetflix(ネットフリックス)で放送中の新作韓ドラ『ボイス2 ~112の奇跡~』について、韓国視聴者のリアルな反応を交え検証していこう。

あらすじ

イ・ハナは劇中、112通報センターのセンター長を演じる

警察庁・112通報センターのセンター長 グォンジュ(イ・ハナ)(画像出典:OCN)

“絶対聴覚”という特殊能力を持ったボイスプロファイラーで、警察庁・112通報センターのセンター長を務めているグォンジュ(イ・ハナ)は、ある日、地下鉄で起きた立てこもり事件をチームメンバーと共に解決する。しかし、チャンチーム長(イ・ヘヨン)と連絡が取れず、現場に来なかったことを不信に思うハナ。その後、チャンチーム長が車で人を撥ねた後、自殺したという衝撃の連絡が入り、グォンジュが現場に駆けつけると、そこには遺留品を持ち去ろうとする男、ガンウ(イ・ジヌク)がいた。

ガンウは3年前、ある事件に巻き込まれ相棒を失い、自身も殺されかけたことが原因で刑事を休職していた。3年前の事件と、今回の事件が同一犯だと主張するガンウの言葉を信じ、グォンジュとガンウは真犯人を見つけるために協力して捜査を開始する。

見どころ

イ・ジヌクは劇中、112通報センター緊急出動チームのチーム長を演じる

シーズン2では、チャン・ヒョクに代わりイ・ジヌクが112通報センター緊急出動チームのチーム長を演じる(画像出典:OCN)

チャン・ヒョクとイ・ハナ主演で大ヒットした『ボイス~112の奇跡~』(2017)の続編になる今作。

前作では、被害者を救うタイムリミット”ゴールデンタイム”にいかに手がかりを見つけ出し、事件を解決できるかという点がみどころだったが、今作ではチャン・ヒョクのポジションに新しくイ・ジヌクが就任。112通報センター緊急出動チームのチーム長となって”112通報センターゴールデンタイムチーム”を率いて時間に追われるリアルな緊張感を展開していく。


『ボイス2 ~112の奇跡~』メイン予告(動画出典:OCN)

韓国視聴者から好評を受けた点

イ・ジヌクとイ・ハナ

息の合った熱演を見せたイ・ジヌクとイ・ハナ(画像出典:OCN)

イ・ハナ、イ・ジヌク、クォン・ユルの安定した演技

前作から引き出演となったイ・ハナは、キャラクターをしっかりと掴み、2シーズン目も好演を見せた。またイ・ジヌクもイ・ハナと息の合った熱演を見せ、今回ヒール役を引き受けたクォン・ユルも、見た目とは裏腹な残虐さで、作品のホラー感を演出。

シーズン3への期待を高めてくれるエンディング

全12話という比較的短めの構成だったが、謎を残すことによりこのドラマを楽しみに見ていた視聴者は、まだまだ続きが見られるぞという期待を持てた。

社会問題となりつつある嫌悪犯罪を取り上げた

嫌悪犯罪について知ることのなかった人たちも、このドラマを通して知ることになり、社会問題について興味を持つ人が増えた。

韓国視聴者から惜しいと思われた点

『ボイス2 ~112の奇跡~』

こちらはシーズン1でのワンシーン(写真提供:©スポーツ韓国、画像出典:OCNキャプチャー)

シーズン1のチャン・ヒョクの存在感には及ばないイ・ジヌク

妻が殺されたチャン・ヒョクと、彼が対決するキム・ジェウクのサイコぶりにインパクトがありすぎたため、イ・ジヌクがそれに比べると迫力不足という声が聞かれた。

シーズン3への期待感を高めたものの、あいまいな謎が多すぎて視聴者を戸惑わせた。

シーズン3へ続くだろうという終わり方ではあったが、あまりにも謎が多すぎたため、シーズン2がこれで終わりという実感がわかないという視聴者からの不満の声も多く出た。

児童性犯罪の描写が視聴者に不快感を与えた。

第3話で放送された児童性犯罪事件のストーリーが、現実味を帯びていたせいで逆に視聴者に不快感を与えてしまった。時に別人格を演じる俳優は、演技にのめり込みすぎて役を引きずることがあるというが、子役俳優たちの心理的負担を心配する声があがった。






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