「韓国で最も成功した俳優5人とは？」の質問に対するAIの答えは？ (写真提供：ⓒ TOPSTAR NEWS)

今SNSには、K-POPや韓国ドラマなど、韓流エンタメの情報が溢れている。

知りたい情報や最新情報などは、すぐに見つけることができる便利さもあるが、中には出所がわからない情報や、信憑性が不明な情報が潜んでいることも。

そのため、たくさんの情報に振り回されないよう、何を選択するかは個人の判断に委ねられ、自己責任となる。

では、最近よくニュースで目や耳にする、*ChatGPT(チャットジーピーティー)。

*ChatGPT：OpenAIが2022年11月に公開した人工知能チャットボット(意味出典：Wikipedia)

AIは、膨大な情報量の中から、どこまで正確な情報を導き出してくれるのだろうか。

そこでちょっと試してみた。すると、ある部分では納得の結果を得られたものの、いくつかの問題点があることもわかった。

今回、ChatGPTに聞いてみたのは「韓国で最も成功した俳優5人とは？」という質問。

これに対し、ほんの数秒で情報収集され出て来た答えには、以下の有名俳優の名前が書かれていた。

『イカゲーム』で世界的な注目を集めた、イ・ジョンジェ (写真提供：ⓒ TOPSTAR NEWS)

まずは、2022年にNetflix(ネットフリックス)オリジナルシリーズ『イカゲーム』で、世界の爆発的な関心を集めたイ・ジョンジェ。

主人公を演じた彼は、『エミー賞』のドラマシリーズ部門の主演男優賞を受賞し、韓国俳優初、アジア人初となる快挙を成し遂げた。

ChatGPTは「ニューヨーク・タイムズは、イ・ジョンジェを“韓国で最も成功した俳優の一人”と紹介し、“優れた演技によりSAG賞(米国俳優組合賞)を受賞した俳優”と評価しています」と紹介。

この部分が、質問に対する回答に適切だと、AIが判断したようだ。

『愛の不時着』が大ヒットした、ソン・イェジン (写真提供：ⓒ TOPSTAR NEWS)

2人目は、tvN(Netflix)ドラマ『愛の不時着』の大ヒットで、世界的に名を広めたソン・イェジン。5人中、女優で選ばれたのは彼女だけ。

ソン・イェジンについては「25年以上のキャリアを持つ韓国の有名俳優で、『酔画仙』で初主演を務めた後、多数の人気作品に出演して大衆から愛されています」と説明している。

3人目は、最近は俳優活動ではなく、薬物疑惑で大きな注目を集めてしまった、ユ・アイン。

ChatGPTでは「最近国内外で人気のある俳優の一人です」「映画『バーニング』での演技で国際的な注目を浴びました」と紹介された。

そして代表作として3つのドラマ名が書かれているのだが、どうやらどれも彼が出演した作品ではないようだ。

まさに韓国を代表するスーパースター、イ・ビョンホン (写真提供：ⓒ TOPSTAR NEWS)

4人目は、「韓国を代表するスター俳優の一人で、多数の人気作品に出演しながらファンから愛されています」という紹介文となった、イ・ビョンホン。

AIの言う通り、長きに渡り第一線で活躍し、韓国を代表するトップ俳優である。

彼の代表作の一つには、日本でも放送当時に大きな話題となったドラマ『IRIS-アイリス-』が入った。

そして最後の5人目は、まさに旬のグローバルスター、パク・ソジュン。

「最近国内外でトレンドになっているスター俳優の一人です」という説明は的確。今年は、映画や新作ドラマの公開が控えており、メディアでも連日のように名前が挙がる人気俳優である。

彼の代表作の紹介文には、もちろんJTBC『梨泰院クラス』が入っている。

今後ますますの活躍が期待される、パク・ソジュン (写真提供：ⓒ TOPSTAR NEWS)

このようにChatGPTは、「韓国で最も成功した俳優5人とは？」という問いに対し、最近の韓国映画界やドラマでかなり注目度の高い俳優5人をピックアップした。

5人は、これまでの功績だけではなく、現在の人気や評判の高さにおいても申し分ないため、質問の回答としては合格点である。

しかし、盲点はあった。俳優のチョイスは良かったものの、彼らのフィルモグラフィーには、ちらほら間違いがあったからである。

映画やドラマで独特な存在感を放つ、ユ・アイン (写真提供：ⓒ TOPSTAR NEWS)

例えば、ユ・アインの説明には、実際は俳優ヒョンビンが主演を務めた『シークレット・ガーデン』があり、イ・ビョンホンには、同じくヒョンビンの出世作となった『私の名前はキム・サムスン』と記載されていた。

これは、韓国ドラマファンであれば、簡単に気づくだろう間違い。

そしてもう一つ、ChatGPTの弱点は、作品名などのタイトル表記。

パク・ソジュンの代表作には『梨泰院クラス』が入っていたと伝えたが、実際には「イタウォンクラス」という記載になっていた。

他にも「スリギロンウィササム」という、もはや何の作品名なのかが判別できないものも‥。

ChatGPTの回答は、文章生成AIの機能を備えているため、文章自体は読みやすく、自然な言葉遣いになっているように思えるのだが、よく見ると、内容には事実とは異なる情報が隠れているのである。

ただし、今回AIが選んだ俳優5人のラインナップは、異論のない納得できる結果だったことには驚いた。

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