俳優キム・スヒョンの次回作に注目が集まっている中、Netflixから新作オファーが届けられた。現在、出演を検討中である新作のテーマは”ソシオパス”。前作に引き続き”精神疾患”をテーマにした難しいキャラクターとなりそうだ。
ドラマ『サイコだけど大丈夫』で俳優として復帰したキム・スヒョンに、早くも次回作を期待する声が多く寄せられている。
そんな中、彼にNetflixオリジナルシリーズ『フィンガー』へのオファーが届けられた。
『フィンガー』は韓国版『アメリカン・サイコ』と呼ばれる作品で、有名な建築インテリアのデザイナーであり、ソシオパス(社会病質者)の殺人鬼でもある主人公を中心に繰り広げられるサスペンスジャンルもの。
映画『モダンボーイ』、『ウンギョ 青い蜜』、『ユ・ヨルの音楽アルバム』などの演出を担当したチョン・ジウ監督の初ドラマ演出作で、Netflixオリジナルシリーズとして制作される予定だ。
ドラマ『フィンガー』は前述した通り、精神疾患を抱えた人=”ソシオパス”をテーマにした難しい作品だ。
このようなキャラクターは観客の没入感を高めなければならず、少しのほころびが致命的となるため、高い演技力が必要とされる。
逆に言えば、それほどまでに難しい役どころゆえ、これを上手に演じることができればあらゆる賞を獲得できるとまで言われる、”役者魂”を刺激するキャラクターでもある。
では、”ソシオパス”とは、どれほどまでに複雑なキャラクターなのだろうか。ここで本作のキーポイントとなる”ソシオパス”について見ていこう。
日本語表現辞典によると、「”ソシオパス(社会病質者)”とは、反社会的な行動や気質を特徴とする精神疾患(パーソナリティー障害)を抱えた人のことをいう」とある。
最近で言えば、ドラマ『梨泰院クラス』で女優のキム・ダミが扮したヒロイン、チョ・イソも”ソシオパス”なるキャラクターだ。
“ソシオパス”とあわせてよく耳にするのが、”サイコパス(精神病質者)”だ。
精神医学分野では、共に”反社会性パーソナリティー障害(者)”に分類され、他者への共感能力や良心・罪悪感の欠如、自己中心的な考えを持ちながらも、面体が良いことから魅力的に見えやすいといった特徴を持つとされている。
両者の明確な違いは十分に定義されていないものの、”ソシオパス”の方が衝動的で行動に一貫性がないという意見もあるようだ。
そして、病質を獲得した段階が異なるという点も挙げられている。”サイコパス”は先天的(遺伝的)であることが多いのに対し、”ソシオパス”は後天的(非遺伝的)であることが多く、幼少期に育った環境やトラウマなどの影響が要因と見られている。
キム・スヒョンは前作で”サイコパス”をはじめ、殺人や精神病棟などを素材にしたドラマ『サイコだけど大丈夫』に出演し、劇中、精神病院の保護士を演じた。そして今回オファーが届けられた作品では、前作とは真逆と言ってもいい役柄である”ソシオパス”に扮する。
大きなくくりでみれば共に”反社会性パーソナリティ障害者”であるのだが、細かく見れば次回作のキャラクターである”ソシオパス”は”サイコパス”とは若干異なり、衝動的に犯罪を重ねていくキャラクターと見ることもできる。このような繊細であり、ささやかなニュアンスの違いをどのような演技で披露するのだろうか。
現在はまだ出演オファーを受けた段階であり、キム・スヒョンは出演を慎重に検討中とのことではあるが、そのような難しいキャラクターを引き受けるとなれば、キム・スヒョンの演技に対する自信があることが伺える。
これまで彼が積み重ねてきたフィルモグラフィーを見れば、どれほどの優れた演技を披露しているか一目瞭然である。それゆえに、彼が演じる狂気じみたキャラクターの誕生に期待が高まるのも大いに頷ける。
一方、『フィンガー』は現在、ヒロインのオーディションを開催中とのことだ。主演はじめ脇役まですべてのキャスティングが決まり次第、来春にはクランクインし、Netflixを通じて全世界で公開される。
キム・スヒョン
キム・スヒョンは韓国の俳優。所属事務所はゴールドメダリスト。1988年2月16日生まれ。
デビュー作は、ドラマ『キムチ・チーズ・スマイル』(2007)。
ドラマ『ドリームハイ』(2011)で初めて主演を務め一躍注目を浴び、2012年2番目の主演ドラマ『太陽を抱く月』では初めて時代劇に挑戦、視聴率40%を越える国民ドラマとなり、名実ともにトップスターになった。
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